第67話 ボスの解体とお出かけ

 避難の為に小屋に転移してしまったが、まぁ保険だよーヨーンがお帰りというが、まだ帰ったら駄目なんだ、もう少し旅に出るぜ。


 しょんぼりすんなよ、お店順調?


((店長ってのが毎日お金がって言うんすよ、早く帰って欲しいっす。))


 マドロン……まだ言ってんの?よく生きてるなー副店長の洗礼は無いのか。


((仕事がやまほど?って言ってましたっす))


 ちゃんとペナあった。


 じゃ、そういう事で、しばし小屋は任せるぞーダンジョン近くのあの町に行ってみよう、最悪崩壊してたらトンズラだ。


(してないよ……)


 そうですか、みーちゃんは天才やで。


(ほんとにね……ピンポイントにボスの部屋が崩壊だよ……また休業だよ……)


 なんとー!また暇になってしまう!


「んー町からでてなにか他に探しますか?」


「ピピッ!」宝石!!


 あ……そうだった、今ギルドでアイツ出して良いのかな?俺たちがやったのばれる!


(自業自得!!)


 でもいいもんね、ボス倒したって証明が、アレだって理解されるはず!報酬置かない馬鹿な話でも流すかなー


(やっやめてー!許してー!)


 じゃあダンジョンの町に戻って、ギルドで報告しよう、何も無かったって。


(おおーん!)


「きゅーちゃん……!」


 はいはい、もう虐めないよ、今回だけな


(うおぅ!神よ!ミネルバよぉ!)


「せ、先輩……しっかりして下さい!」


 ほよ、行こうぜー




 と、転移で町に着いた、念のため馬小屋、馬がビックリしてるけど、みーちゃんが可愛さでなだめるのー。


 外に出ると冒険者の数が明らかに少ない、そーだよね、立ち入り二回目の禁止、他に行くよね、これでスタンピードの準備万端だな。


(のうっ!!全力で修復するぜぇ!!)


 いってらー


「ピピッ」そんなこと、どうでもいい、宝石


 はいはい、鳥って光り物好きだよね。


「ピッ」それとこれはべつ


 なんと……宝石と知って欲しいのかっ!末恐ろしいっ!


 閑散とし始めている道を進んでギルドに、中でも以前より半分は少ない、カウンターにトコトコ歩いてぴょーんと飛び乗る。


「はぇっ!!……わ、わんちゃん!」


 すまんのー、ほらポンコツ説明。


「あ、はい、あのーダンジョンのボスを倒したので、換金って出来ますか?」


「……え?なんて?」


「ボスを倒したのでー……お金になりますか?と言いました!」


「ボスをって……ちなみに、ボスって何だったんですか?」


 しつこいな、確認?


「えーと、ドラゴン?」

 

 グリフォン!!


「あー、はいグリフォンでした!」


「えっ!ほ、本当にって!ボスの部屋が崩壊してたのは!?」


「すいませんーやっちゃいました!」


「やっ……ちゃ、た」


 ペシペシと机を叩く、と、空間庫からグリフォンの死体を取り出した、が、大きすぎて受付のおねいさんがグオゥって言って潰された。


「きゅーちゃん!?」


 だって現物見ないと信じないじゃん?


「だすけてー!」サッと空間庫に仕舞う。


「ハッ!!な、なくなった!!」


 そうだね、机をペシペシと叩くと、また出してみる、ングォ!ってまた潰される。


「な、何してるの?きゅーちゃん?」


 何か分かるまでやろうかなって?


「ど、どえすって奴ですね!!」


「たすけれー……」


 サッと仕舞う、おねいさんがバッと立ち上がり逃げる!させるかぁー!


 追いかけるとグリフォンを投げつける!


「なっなんでっーぐおぅ!!」


 カウンターの中が騒がしくなる、おらっ!これが証明だ!仕舞っては逃げるので投げつける!


「わかった!わかっりまっしたー!」


 倒れたおねいさんの上に乗るとやったどー!のポーズ!二足でおらにポーズだよ。


 みーちゃんがつられてカウンターでやったど!ポーズ!ぴーちゃん静観。


「ど、どいてくださいぃー!」


 他のおねいさんが俺を捕獲しようとするが威嚇する、みーちゃんも威嚇する。


「きゅーちゃんー!換金出来ないんですけどー!?」


「ピイ」はやくしておにぃ


 あ、はい。トッと降りてカウンターに、威嚇をまだしてるみーちゃんにもういいよ、と宥める、ペロペロ、鎮まれー。


「ンミィ」ありがとなのー


 ビクビクして近づいてくるが二メートルは離れてる、仕事しろ!ぺしぺし!!


 ビクッとしたおねいさんがそろそろ近づいてくる、それでいい。


「流石ー副店長仕込みのどえす!」


 しっ心外!あそこまで冷徹じゃない!


「あの、獲物はここで出すのは困ります……右側に専用の入り口が御座いますぅ。」


 はよ言えや、右側な、降りてテトテト、冒険者が避ける、ついに俺も神の領域に!


「成れる気がしてきました!」


 買い取りカウンターと書かれた場所だ、見落としてた、テヘペロ。


 そのカウンターにぴょーんと乗ると、受付の厳つい男がビクビクしてる、何、何もしませんよ?投げますよ?


「あのー投げる前に何か言った方が…」


「へい!かかかいとりですか!!」


 コクコク、そーなんです。


「ああの、大きいのでうっ裏で!お願いしますっ!!」


 せやな、三メートルは有るからな、おねいさん、よく生きてるな?


「何度も投げてそれはどうかとー」


 いいんだよ、体に分からせる!そういうのも時には必要なのさっ。


「勉強になります!」



 奥に行くと生臭い臭いがする、やだなーみーぴー姉妹に結界しとこ。


「こ、此方に置いてください、投げないで下さいね!」


 失礼しちゃう!優しく置きますよー


 机に乗っかってペシペシ!出す合図。


 そしてどーんとグリフォンを乗せる。



「おおおっ!ぐグリフォン!本物か…」

「すげぇ!本当にやっつけたのか!」

「うは、生グリフォン!感動するぜ!」


 解体所だろう、わらわら集まって来た。


「ほ、ほんとにこれがボスだったんですか?」


「はいー!みーちゃんときゅーちゃんが倒しました!」


「「「え?」」」


「その……あなたではなく?」


「?私はペットのペットです、何もしてませんけど?」


「ふぉっ!ど、動物冒険者すげえー!!」


「マジですか!それで!あのっお宝ってなんだったんですか!?」


「……え」


 ……んーどうしよう?


「ピィ」だんじょんで、みつけた、たからでいいんしゃない


 おおーそうか、賢いヒヨコ!


 ポンと耳輪を出してみる、これで納得しなかったらしょうがない。


「ん?耳輪?……ってこれ!凄い」


「ど、どんな?性能なんだ?」


「探知を避ける魔道具を無効果!魔道具を無効に出来る魔道具とか……凄い!」


 おおーっと盛り上がった、一応誤魔化せた


 取り敢えず解体と金の話だよ。


「あ、そうでした、あの解体とお金の話なんですけど。」


「こんなに綺麗に狩れたボスの魔物そんな見ないから、十分な金にはなると思います。」


「ピッピッ」やったやったおかねほうせき


 おう、ぴーちゃんのテンションが高いな、初めてじゃないか!?


「そうさな、解体は明日まで掛かると思う、換金も入れると合計三日位だな。」


「ですってーどうします?きゅーちゃん」


 そうだなー三日間する事ないし、外の世界をもう少し見てみよう!


「あ、はいー、じゃあ換金が終わるまで外に行きますけどいいですか?」


「え……ああ、いいぜ。」


「ペットのペット……」「飼い主は犬か」


 人間の尊厳?んなもんねーな!


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