第31話 色々詰め込み

 お店に戻るといきなり子犬を庭に放出、俺達の時もそうだったけど、今思えば普通は隔離して慣らさせるんじゃないの?


(君達は普通じゃないし?賢いからいきなりでもって思ったんでしょ?ヨーンってペット社会に置いては下に位置するから、飼いやすいし初対面でも仲良くなれるんだよねー。)


 ほうほう、そうなんですかー。


 おら!ヨーン共!集まれやっ!


 コロコロ近づいてくる、そして横一列に整列、おう、お前らここのボスは誰よ?


((きゅーちゃんさんですー))


 宜しい、子犬君、分かったか?俺がここのボスよ、ナマ言うんじゃねーぞ?あん?


 プルプル震える子犬二匹、おいおいしっかりしてくれよ?お前らが俺達より大きくなってもな?俺達には到底敵わないの、お分かり?みーちゃんとぴーちゃんに何かあったら俺ブチ切れるから、そこんとこ気ぃつけな!!


(何で脅してンだよ!!)


 何って早いうちに誰がボスか分からせるのよ、ヨーンが底辺だって言うならよ、蔑ろにしてみ?それなりに可愛がってんだ、犬に舐められたらお仕舞いよ。


(分かる様な理不尽な様な?)


 動物のピラミッドナメんなよっ!


(わかったって!)


「ちょ、何してんの……」


 だーってろ!みーぴー膝やっとけ!


「ンミィー!」「ピッ!」あいさー


 マドロンさんの後ろから姉妹のシンクロキック!!ぴーちゃんは致命的に足が短いので体当たりになってる。


 ガフッっと崩れ落ちるマドロンさん、人間は大人しくしてな!




「あーあ、またやられてる……空気読めば解るのになぁー」「店長だし?」「無理?」



 プルプル震えていた子犬は俺に腹を見せて服従のポーズをしたので満足、底辺のヨーンを苛めるようなら容赦しねぇー!


 と、言うわけで、どうぞお庭で遊んで下さい、みーちゃんもぴーちゃんも遊びたいでしょ?子犬と遊んであげなさい?お姉さんだからね?分かった?


「ンミ!」おねえなの!


「ピッピー!」おとうとができた!


 まだプルプルしてやがる、うおい!みーぴー姉妹に恥じかかせんじゃねぇよ?


 ハッと立ち上がり遊んでくださいのお伺い、いいよーで遊んでいる、よきかな。


(それさ、ヤクザってやつのやり方?)


 しらん、がこれが焼き肉定食の世界なのだよ、示しつかないだろう?舐められたらのう、神様の世界はそんなんねーの?


(あるにはあるけど、そこまでヤクザじゃないし、絶対がお父様だしねー)


 そのお父様に挨拶とか出来るの?


(出来たとして何するか分からん犬を紹介する訳ないし!)


 んだよ、神の世界はケチだな。


(そーいうんじゃねーよ!?)


 愛し子なのにさぁ、何かもっと神に近づいてみたいじゃん?天辺に?


(俺が世界の神になる、だっけ?病んでる?)


 地球にはな、文化が色々あるんだ、もっと世界を楽しみたいじゃないかね?散歩するにもネタ切れで苦しいんだよ、分かってよ!


(それ作者の都合だろ!代弁者してんなし!)



 あーあ、これからどうしよう?


(何かを求めるなら、やっぱり冒険じゃないですか?)


 お前のポンコツ能力で?勘弁してくれよ、どんだけ苦労してるか分かってねーな?俺は蘇生魔法をあげたいんだ、死体頂戴?


(可愛く物騒な事いうなしー!)


 そうだ、ほらポンコツは一応力使って能力アゲ出来るだろ?あれやってよ?蘇生アゲしたいんだよーこれからの事考えるとさ!


(うーかなり消耗するし……先輩はどう思いますか?)


(そんな中途半端な能力とか正直分かんないし、やれるならやれば?)


(ぐぅー……蘇生、ですか万が一しか使いませんよね?)


 万が一以外何処で使う訳?知らん人に蘇生しまくるとおもってンの?お前が上げないとそうしないといけなくなるんだけど?


(ですよねー?じゃあ……やりますけど、先輩、私当分使い物にならないので……)


(言っておくけどここあたしの世界だから、ポンコツが寝込もうが関係ないんだけど?)


(ヒーン!!やればいいんでしょー!!)


 何逆ギレしてんだよ真理だろ……


 ぽわーっと体が光る、そうこれだ!俺は今日からランプになるっ!


「ちょ!なにあれ!?」「光ってる……謎」「やっぱレアは何が起きるかわかりませんね?」「おえー!責任重大!!」


 あー何か箱用意してもらえます?



「ねぇねぇ、何で?何で光ってるの?遊び?」


 違う、つか今お昼寝タイムなんですけど?マドロンさん、まだ痛い目見たいの?


「あれ?何か企んでる?立派なランプ箱用意してあげたのにっ!」


 悔しい……悔しいが中々光の通り具合がよくて、夜の開放時間になると結構幻想的な景色になるのが最近好評ー。


 しかたねーなー?さっと爪を出す、地面にカキカキ、「能力アゲ中」と書く。


「……何で犬が文字書けるの……」


 もうそういうのイイカラ、暫く消えない旨を伝える、大体一月か?そんくらい。


「色々突っ込み処満載だけど、そんなに光ってるんだー妹達近寄らないの大丈夫?」


 ふっ俺が我慢すればいいのさ……


「悟った顔はもう経験済みなんだね……」


 子犬やヨーン達は俺が光った事を驚いていたがボスはスゲー!ってなった、子犬の好感度アップ!やったね!

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