第25話 ポンコツ計画
王様から金の壺を貰って俺達上機嫌ーって、もう勇者はいいよね?又ドラマ見せられるのも子供の教育に悪いし?
(強盗紛いが言うのかそれをっ)
失礼しちゃうよね、神様と違って俺達は地上であーだこーだ考えながら色んな所を転々としないといけないのに、呑気なもんだな?
(うっ!そ、それは……使命……)
あん?使命すんのにも金が要るんだよ!お綺麗事で飯が食えんのか?おん?勝手に使命付けといて後は放置だよ!何様?神様でしたね!
(ぐぅぉぉっ!無理ぃーー!!)
あいつポンコツに近づいてきたな?
王様が仕事のお時間だと言うので、最後に高そうな飾りの金の剣と盾を貰う、これには少し渋られた、なんやねん、家宝なんか?って男の夢が詰まっているらしい。
男の夢に飾りの剣が何の役にたつんだよ?お飾りで何を守ろうとしてんの?国ですか?民ですか?大事な人ですか?救えませんよね?だだのお飾りなんだから、当たり前でしょ?お飾りで満足するんじゃねーよ、勝ちたい!守りたい!だったら本物を持て!それが夢ってもんだろう!お前はそれでもお飾りで満足か?守りたいだの勝ちたいだの口だけ番長になるのがどれだけ滑稽か!そんな奴に王様やる資格なんてねーよ!パンピーに戻りな!その方が楽に生きて行けるぜ?
怒濤の勢いでそれっぽく説教してみた、反論される前に貰わねば、目が覚めないよう早く頂戴?お願いポーズで後押し!
「うーん?中々策士なんだね?説得力はあるにはあるけど物足りないかな?決め手に欠ける、でもまあいいよ、資金繰りも苦労しそうだし、他にも何かお金になるのあげるよ、神の子も大変みたいだね?」
子供に負けた!……俺はもう駄目だ小手先が通じないなんてこの先妹二匹養える訳がないだろ?すまない……妹よー……コテンッ。
「ミーッ!?」「ピピっ!?」
みーちゃんとぴーちゃんが騒ぎ出す
「……え?え?イヤイヤ僕が悪いの?あ、そうなんだ、ごめん……うん、そうだよね、君達にとって……うん、なんかごめん。」
みーちゃんとぴーちゃんには弱いようだ、小僧めっ!大人しく渡せばいいんだよ!
(使えるもんは何でも使うんですね?)
お前は見習え、学習しろ!
(あ、はい……先輩逃げましたよー……)
良かったな?ポンコツが増えていく、これから先どれ程のポンコツ神が出来るのか楽しみだぜ、総ご期待だな!
(神様ポンコツ計画!?恐ろしい……!)
みーちゃんとぴーちゃんの頑張りで金の壺と、剣、盾ゲット、その後何か欲しいのがあればと言うので城の金を使った物を総ざらい、現金より金ですわ、へへっ。
王様が若干引いていたが関係ない俺には養う者が居る、守る者が居るのだ!これは正義よ!と、コレ勇者症候群みたいなだなと考える。
宝石も使えるがやっぱり金だろう、地球では未だに金を作れる熱量が作れないから金に価値があるが、異世界は隕石を落とせる場所があれば作れるだろう、金が作れる文明や質量のある魔法がある場所もありそう、てか、金作れないかな?パーンと等価交換的な?
(出来ても作らせないし、経済が破綻するじゃん?)
あれ?戻ったの?つか、動物に経済破綻の話しされてもー?
(……人間がいなくなったら困るでしょ!)
いやー動物なんで焼き肉定食の世界に戻れば特に問題ないかなーって?
(……そ、そうだけど、神様が困るから!)
神様ならてめぇで何とかしろよ!ペッ
(うあっー!)
(せっ先輩!きゅーちゃんの作戦ですよ!)
(はっ!さ、作戦?)
(はい!神様ポンコツ計画らしいです!)
そんなのある訳ないだろ?自分から進んでポンコツになってるのに?ヤレヤレだぜ。
((…………))
城からマドロンさんのお店に帰ると、マドロンさんにお城の事聞かれたけど喋れないし面倒なので、足の指にロックをかけてパンチの準備をしたら黙った。
お土産に金ではないが、店員さんにそれぞれ似合いそうな小さな宝石のついたアクセサリーをチョロまかして来たのであげると喜んだ、マドロンさんが恨めしい目で見ている、マドロンさんへのお土産をチラチラ見せるとパッと顔が輝いて俺の前に正座する、うぬ宜しい。
「店長が犬に調教されてる……」
マドロンさんアクセサリー貰って大喜び、店員さんは調教された店長に憐れみの視線。
(お前が何になりたいのか不安だよ!)
だだの飼い犬ですけど?
(神に成り代わってもおかしくない!)
やろうと思えば出来る気がする、ポンコツの神様見てるとチョロいのかなって?
(あたしはポンコツじゃない!ミネルバだけ!なの!)
(先輩!?酷いですよ!)
(いやー!事実だ!犬が言うのも分かるね!)
ははは!ポンコツ同士が喧嘩よ!見ろ妹達よ!神とはなんと無様な者かっ!人間となんら変わりがない!醜いだろう?これが神よ?
「ミー」うるさいし、みにくいの
「ピーピ?」にんげんとおなじならにんげんでもいいよね?
((……………………))
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