第22話 ヒヨコの名前(察し
その夜は訓練は諦めてみーちゃんの頭の上に乗ったヒヨコを見る、すっかり元気になってピッピ鳴いている、しかし鳥かー俺鳥の飼い方知らないんだよなー、餌って何だろう?マドロンさんは知ってるかな?
転移で庭に到着するとヨーンがコロコロ皆近づいて来た、ん?何よ?
なんすか、その黄色いの、餌ですか?って言った大将をぶっ飛ばして、皆に紹介、今日からみーちゃんの妹になる……なる……名前付けてないね?
「ンミッ!」なまえー……にぃに……
妹にするのに名前考えてなかったの?俺もねみーちゃん拾ったからね?みーちゃんが今度は鳥の妹を守るんだよ?分かってますか?
「ンミァー」ごめんなさいなのー
分かればよろしい、名前どうする?
「ンミー?」なまえーにぃにとみぃとおそろい?がいいのー?
それ言われたらもう、一つしか選択肢ないんですけど?いいんですか?
「ンミッ!」いいの!なーに?
そりゃ、きゅーちゃん、みーちゃん、とくれば、ぴーちゃんしか無いよね……。
(あ、安易……) だーってろ!
「ンミー!ンミー!」ぴーちゃん!なの!
頭の上のぴーちゃんも喜んでいるのでまぁいいか?ポンポン飛んではコロコロ落ちて行く、俺が咥えて頭に戻す、みーちゃんの頭小さいからね、よー転がりますな!
一時間ほどで察したぴーちゃんが俺の頭に乗った、疲れたからいいんですけどね……
朝寝坊してしまった、誰も起こしてくれないから、何でよ?ヨーン?
と、俺の周りにマドロンさんと店員さん達が見下ろしてじーっと見ている、ほ、ホラーだよ!!何がどうした!
大将が近寄ってきた、静かにしろと怒られたので起こさなかった、とのこと、えー!
「起きた、ねぇ、きゅーちゃん、その頭の鳥はなーに?狩りしてお外出たの?」
みーちゃんが寝ているが今は起きたらまずい、マドロンさんの足の小指に前足でピンポイントアタック、せいやー!
「うぎゃーーーー!!いたぁー!!」
みーちゃんが驚いて起きる、聞かなかったよね?よね?よし。
「……やっぱり、違うって言ったのに店長!迂闊な事は言わないでくださいよー」
「みーちゃんごめんねー?起こしちゃって?頭の上の鳥さんも驚いてるね」
おお、そうだ聞いてなかったか?大丈夫か?頭を上げたらコロコロして落ちたので、地面スレスレでキャッチ、取り敢えず獲物じゃないから、ペロペロしてお仲間アピール。
「んーやっぱ知り合いぽいね?」「ペロペロするのみーちゃんに位なのにね?」「え?」
「もしかして、きゅーちゃんの新しいお友達?」違う、フルフル
「え?みーちゃんのお友達?」惜しい、フルフル
「え?何がどういうこと?」「友達以外?」「って何?」「まさかのこ、恋人!?」「性癖疑うわ!」「うーん……あ!」
「きゅーちゃんの兄弟!」ちょい、違うのでフルフル、誰だ性癖ウンヌン!失礼なっ
「うえどうして?」「え!それ以外って?」「恋人以上恋愛未満?」「そっから離れてよ」
ヒントの為にぴーちゃんをみーちゃんに預ける、とみーちゃんが妹をペロペロ。
「……ああ?みーちゃんのきょ、姉妹?」
正解!ぴょんぴょん!
「「「おおっ!」」」
「まさか鳥が姉妹とは、てことは女の子なんだね?」コクコク
「いだぃよー!助けてぇ!」だーってろ!
「で!名前がもしかして!○ちゃん系?」
やっぱ、分かりやすっ! コクコク。
「鳴き声聴かないとわかんないぽい」
だってみーちゃん?ぴーちゃんに鳴いてみてって言ってる、お姉さんしてるね?
「ピッピッ」パタパタコロコロポンポン
「どう考えてもぴーちゃん、だよね?」
……正解です コクコク
「動物が動物に付ける名前ってソレ系多いのかもね?新発見!?」「学会に提出案件?」「イタイー」「センスの問題でしょ?」
やめろー!違うんだー!俺がきゅーちゃんなのが悪いんだよう……
取り敢えず、ぴーちゃんは無事みーちゃんの妹として店員さん達に認識された、マドロンさんはまだ庭で丸まってる、あんまり遠慮しなかったんで。
専門店って何でもあるんだな、ぴーちゃんが鳥用の餌を食べている、何かの粒だけどあれってなんだろう?クンカすると鼻の穴に入りそうな粒だ、みーちゃんがこっそりペロってしてる!みーちゃん!妹の餌を取るんじゃありませんっ!てかペッしなさい!
「ンミー……」あじしないのーぺぺっ
ほう?っ……て興味持ってしまった危ない。もう三人兄弟の長男なんだからちゃんとした見本にならねば!
ゾンビの様に這いずって来たマドロンさん、まだ居たの?仕事しろ。
「きゅーちゃん…容赦ないよーしどい!」
だーってろ!もう片方の足の小指にアタック!
ぎゃーぎゃー転げ回るマドロンさん。
みーちゃんとぴーちゃんが追撃で追いかけ回す、足が使えないマドロンさんはゴロゴロして逃げる、みーちゃんの俊足!からのアタック!が空振り!みーちゃんが悔しがる、さらなる追随、ヨーンの団子に突っ込むマドロンさん、ヨーンに怒られてぴょんぴょん踏まれる、みーちゃんにチャンス!足の小指にアタック!がズレて親指に!当たったけどみーちゃん悔しい!ペチペチ地面に地団駄を踏む。
ぴーちゃんは早々に追い付けなくて、団子状態になって座ってた。
「店長ー仕事してー?」
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