第14話 変態勇者
(つーかさ、マジどうしたらいいと思う?あのままでいいと思う?だってあの顔だよ?絶対ハーレムとか無理なんだけど、スキルが最早受け付けないとか!ナニ?スキルって意志あったっけ!?マジ整形する?しないと無理じゃん!ねぇ!助けて!ポンコツ!)
(助けて欲しい人の台詞じゃないんですけど、スキルが付かないんですか?何かが邪魔してるんですかね?)
(だから!ブサ過ぎてスキルが付いて行く事拒否ってんの!初めてだよっ!なんだよ付きたくないって!)
(へ、へぇスキルに意志が…自我を持つ程嫌なら付けるのも可哀想だなーとか……)
(それだとさ、神様としての威厳って言うか?ナメられるとマジやばいの!特に召喚勇者には!なんでか解る?)
(え、えーと威厳は分かります、けど勇者に問題が?)
(アタシ達神様ってのはさ?召喚する勇者には特別な能力だの魔法だのスキルだのあげるわけよ?それがヤバいの、下手するとね、神様さえ殺せる勇者が出てくる可能性があんのよ。)
(は?神様って人間の手で殺せるんですか!)
(普通の世界の人間はないよ?召喚だけが特別なの、だって特別なスキルあげちゃう訳だから?下手なスキルあげて、それ逆手に取って殺された神様も居るのよ!なんだろね、特別な、独特な考え方する民族っぽいの、犬の故郷の人間はね、だから犬もあんな性格なんでしょ?)
(……否定は出来ません……でも、だったらきゅーちゃんにお願いしてみては?だって同郷の人間で、独特な考え方する民族だった訳ですよね?説得とかできるんじゃ?)
(……あんたって、てっきり犬が言うマジモンのポンコツだと思ってたけど!頭いいじゃん!そーだよねっ!やってみるー!)
(マジモン……先輩も酷い……!)
(……てな訳よ?)
小説は便利でいいな?つまりは俺に?ブサ勇者にハーレムは諦めるように説得しろと?整形は?何でしねーのよ?
(それよ、それ!あいつブサの癖に親から貰った顔だから変えたくないんだって!)
誉めるべきか親を説教すべきか、んーまあいいだろう、引き受けてもいい、正し、一つ貸しな?忘れんなよ?
(……あくまで上手く説得出来たら、貸し一つ、は駄目?)
まーいいよ、それで、じゃあさ、ある程度の説明はお前に任せる、スキルは俺な?
(おっおっけー……何で自信あんの?)
無いけど?チョロい奴ならイケる!
(うわっ出来そうで怖いわ!)
数日後、シスター長のフロムさんが俺たちを迎えに来た、流石に二匹で堂々と出ていく訳にはいかんかったしな?
「申し訳ありません、こんな小さな子にボランティアなんてさせてしまうとは、大事にお預かりしますので、よろしくお願いします」
「ああ、ええっいやっいいんですよー!助けになるなら何でも!ははっ……あーきゅーちゃん?みーちゃんの事よろしくね?」
「きゃん!きゃん!」任せな!!
と、言う訳でボランティアなんぞしないが勇者の説得をしなければならない。
馬車に乗り込むとお膝の上に、二匹をナデナデしながら
「昨日突然御告げがあって大変驚きました、神とはかなり密接だったのですね?予想はしてましたが、これ程とは、凄いですね?」
はふんー密接とか俺が迷惑なんだけど、まあ、都合知ってる人間がいた方がいいかな?
勇者って今何処に居るんだろう?王城?
(いや、一応教会に案内してる、個室に入れてあるから、アイツの事マジ頼んだ!)
へえへえ、分かってるよ、王城はさすがに面倒になりそうだもんな、みーちゃん、何か勇者がとんでもねー不細工らしいけど、攻撃したら駄目だからね?でも何かされたらぶっ飛ばしていいから、分かった?
「ンミっ」めておなのっ
(おういー!それは止めろってぇ!)
んだよ、冗談が通じねーな?
(やろうとしてただろっ!)
うっせーぞ!みーちゃんに文句あんのかっ!あん?話すの止めさせるぞ!
(うっそ!嘘ーでもメテオはだめだからね?みーちゃん!絶対よ?)
「ンミー」かみさまはけちなの
(…………)
早く教会着かないかなー?
アドリアナが黙ってから十分程で教会に着いた、おおーここに勇者が、前の世界の勇者はある程度マトモだったけどハーレム野郎は初めてだな、何でハーレムがいいんだろうな?俺は一人でいい人なんで理解不能ですぅ!
「勇者様がお待ちのお部屋へお連れします」
へーい、みーちゃん離れないでね?にぃにあんまりにもブサだったら怖いのー。
「ンミっ!」まもるの!
俺の妹がカッコ可愛いよぅ!!
コンコン「使者様お連れしました。」
「いいよー入って?準備おーけー!」
何の準備してんの?(ああっ!!)え?
シスター長が部屋を開けたら……後ろを向いた男が居た、ただし全裸。
扉を開けて固まるシスター長、みーちゃん、行こうか?「ミッ!」いく!
とうっ!!シンクロキックー!!!
「どわッ!?ガフッ!!」ガッシャーン
全裸勇者が窓を突き破って飛んでった、中々いい仕事したと思うんだ。
(ナイス!!ってあいつ!馬鹿かっ!)
慌てたシスター長が窓の外を覗くが、すぐに目を反らして俺達を見る、見られてもね?
「ぐぅーシスターのキックとかご馳走です!」
不細工の前にただの変態だった。
(な……何かごめん、いや、ここまで馬鹿とは思わなくって!みーちゃんが穢れるぅ!)
バリバリッ!窓の外で雷が落ちた、外の変態がアババババって言うてる、自業自得で。
此方を見てたシスター長を二匹で外に追い出す、戸惑ってたけど、ええねん。
窓からプスプス煙の立ち上がる全裸男が貞子ばりに入ってくるとかホラーやん?
どこぞのブサランキングで一位か二位でも取れそうな不細工だったが、今はそこじゃない、粗末なもんをみーちゃんに見せようという罪人が立とうとしている、阻止ー!
鳩尾に衝っ撃っ波っー!触りたくない!
(いいぞ!もっとやれ!!)
みーちゃんがメテオの準備を始めました。
(それは止めてー!)
ブサがくの字に曲がる、辛うじて見えてない、もう取っちゃおうか?ハーレム出来なくなるから一石二鳥じゃねぇ?
(それいいかも、もう去勢しよう?)
「ち、ちょっ、と、待って!神様!?去勢とか!つか誰と話してる!?」
(お前の目の前に居るでしょ、犬が、子猫見たらお前の去勢な?)
「犬?あ、ポメ?可愛いなー何か凄い威嚇されてる……何子猫もいるの?ってか見たら去勢なの!?」
((おう、お前の前に居るだろ、見ていいんだぞ?おう?強制去勢してやんよ?))
ブサが土下座して顔を伏せた。
「な、なんかすんません、何で犬がとか異世界だから?あの、去勢は止めて下さい!!」
(チッ後は任せるわー!キタねぇもん見せやがって!)
舌打ちしたいのはこっちだぜ!変態とは聞いてねぇぞ!くそぅ!みーちゃん連れて来たの後悔したわっ!!
みーちゃん俺の後ろで隠れてね?アレ見たらみーちゃんが穢れるの、いい?
「ンミー」わかったの、こうげきはいつでもできるのー
頼もしいのう、さてブサとお話な。
((神様にさーお前の?ハーレム?あれ無理だからさー諦めてくんねぇ?って頼まれて?))
「え、いやでもチートくれるって……」
((だからさー他のにして?してくんないとさ?俺、お前の去勢しないといけなくて?))
「!いやいや、あの一旦許可出たのに!?」
((神様も情があんのよ、まさかお前が変態とは見抜けなかったみたいだし?))
「でも!俺はハーレ
((おーい!お前さ、いいの?取るよ?まじで、もっといいの選ぼうよ?))
「なっ!なんでっすか!?何で駄目なんすか!俺一度もモテたコトなくて、せめて異世界ならって!だから…」
((大丈夫だよ、お前は異世界でもモテないから、何か神様にも限界あるみたいよ?お前位ブサだと、もうどうにもなんないって。))
「絶望じゃないっすか!!」
((詰んでるの、もう取るか諦めるしか選択肢ないのよ。解る?))
「解りたくないー!」
((せめてお前がただのブサだったら俺だってさ?もうちょっと神様にさ説得も考えたよ?でもお前変態でブサとかさ、終わってンじゃん))
「反論できない!!」
((な?ハーレムは諦めようぜ?やるなら自力でお願いしますー))
「無理だからお願いしたのに……」
((はよ決めろよ、いつまでもお前と同じ空気吸わせたくないの、俺の可愛い妹には。))
「いもうと!かわあいい!?!」
バッと顔を上げたのでサンダー!
「あばばばばばっ!!」
((分かったよ去勢が嫌なら不能で勘弁してやるよ、良かったな。))
「あバッま、待って!!ま
((状態異常ーー!!))
「うえええっ!」
勇者が息子の確認したのを見て転移!
お店のお庭到着ー!見られる危険性より変態から早く離したかった。
「ンミー?」もういいのー?
ええんやて、遊んでおいで?
「ンミー!」まるまるあそぶー!
…………おい?
(ほんとっーにごめん!貸し二つで!)
次ポカったら三倍な?
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