第24話 KSG首領が公開処刑にかかる

 昼下がりの河川敷は静まり返っていた。聞こえるのは、川面に立つ小波の立てる微かな音ばかりだ。

 白い砂利や小石の上に、人影はない。夕べの花火大会は夢か幻だったのではないかと思えるほどだ。

 大橋の上から双眼鏡で眺めていると、やがて2つの人影が現れた。

 一方は野球帽にオーバーオール、もう一方は、つばの広い帽子と地味な色のロングスカートが目印だ。

 ゆっくりと、ゆっくりと、お互いの呼吸を測るように近づいていく。

 それは、俺が指定した通りの行動だった。

「今回の始末、きちんとつけさせてもらうからな」

 橋の上でつぶやいた最後通告が、河原の2人には聞こえるはずもない。

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