宇宙の果てはあるのか

 占い師としての心構えは終わりにして、再び霊界や神界のことについて話していこう。


 宇宙の果てというものは、霊的にはきちんとある。広がり続けているのではなく、そこが最大限の場所である。


 肉体を持って到達することは難しいが、魂は時間を超えられるように、距離も越えることができる。


 しかし、時間をたどる道筋は身近にあるため、比較的簡単に行えるが、距離は魂ごと別の場所へ行くこととなるため、さらなる訓練が必要となる。


 方法を説明する前に、まずはどんなところなのかを話そう。


 宇宙の果てにたどり着くと、そこから先は人間の私たちではどうやっても進めない。なぜなら、その先は完全に神の領域だからである。幽霊も入ることは許されていない。


 もちろん、努力や鍛錬というものは、限界を超えるものであるため、それを超える方法を見つけることもできる。しかし、外へ出られたとしても、同じ場所へ再び戻ってきてしまう。


 結局のところ、神という霊層になっていないと、外の世界に自身の能力が対応できないということである。


 それならば、行く必要がないのではと疑問に思うかもしれないが、宇宙の果てにたどり着くまでには、幽霊や神様の本来の世界が広がっている。


 それを知ることが、霊層を上げる方法のひとつともなっている。無知は罪という言葉があるが、真の世界を知ることが大切なのである。


 限界へ向かって努力し続ける向上心も大切である。なぜなら、神様は全員向上心を持っているのが当たり前だからだ。その霊層を目指しているのなら、普通のことを普通にできるようにならなければいけない。


 それでは方法である。前の章で説明した気の流れを使う。


 例えば、アメリカへ行こうとする。いきなりアメリカには行けない。その前に、飛行機や船に乗る。それよりも前に、空港や港に行く。それよりも前に、家を出る。


 というように、近くへ行くことから練習していこう。


 それでは、地球の裏側へと思うかもしれないが、これは練習にはあまりならない。この惑星は、私たち肉体を持っている人間の修業の場である。

 

 つまり、ここは幽霊や神様の居住地ではない。霊体で行ったとしても、今まわりで見ているのと同じで、人と場所が変わるだけで、幽霊や神様の世界を見ることはできない。


 従って、霊的に地球から外へ出ないと、守護霊や守護神をされている以外の幽霊や神様に出会うことはできない。つまり、本来の霊界や神界へ行ったことにはならない。


 それでは、地球の外へ出てみよう。


 気の流れの使い方だが、正中線と同じ方法である。宇宙というのは三百六十度3Dで広がっている。つまりは宇宙の果てに行くには、どの方向から行ってもたどり着けるということである。 


 たどり着くためには、自分の気の流れをそこへ伸ばすことである。すなわち、気にする範囲を広げるということだ。瞑想をされたことがある方はわかるかと思うが、宇宙空間を感じるようなイメージをするだろう。それをもっと規模を広げるのである。


 やりづらい時は目を閉じるのも効果的である。これは、物質界を視界から排除して、心を集中させやすくするためだ。しかし、いつかは目を開けていてもできるようになることを勧めする。


 外出時や人と話している時など、目を閉じるわけにはいかない時が出てくるだろう。目を閉じたままでは、本当にできているとは言いづらい。


 次は呼吸を整える。著者はこの方法を使っている。

 吸う時は吐くイメージ。つまり、自分から外へ向かって息が出てゆくように。

 吐く時は吸うイメージ。つまり、外側から自分へ向かってくるように。


 こうすると、余分な力は入らなくなる。

 呼吸というものは、例えば、大きな部屋で右と左の壁へ行ったり来たりを続ける、非常に非合理的な動作だ。これを部屋の真ん中に立ったまま、可能にするために、逆のイメージで行えば、最小限の力で合理的に行えるという考え方だ。


 宇宙空間にも気の流れというものが存在している。それはまさしく正中線である。教会などで感じるピンと張りつめた気の流れ。同時にこれは安眠の気の流れのひとつとなっているため、安らぎを感じることもあるだろう。


 夜空や宇宙の写真などを見てもよい。あの星がたくさんある空間へと体が包まれ、縛りつけるものが何もなくなると、地球を離れたこととなる。


 これがまず第一段階である。


 ただし、今までも何度も書いているが、地球の外――霊界や神界へ行くという神聖な行為であるため、人を傷つけたり、自身が特別な存在だと――おごり高ぶるような、霊層の低い人間は、どんなに鍛錬をしても守護霊や守護神に止められてしまうので、出ることはできない。


 神様や幽霊がむやみやたらと地球へ来ない理由のひとつとして、人間の悪意を受けると、いい影響を得ない人たちがいるために、厳しい規制が敷かれているのである。


 その時はまず、自身の霊層を上げることが先である。私たちの修業の根本は、普通のことを普通にできるようになるためであることを、決して忘れてはいけない。


 それでは、宇宙で地球から一番違い場所といえば、月ではないだろうか。というわけで、まずここへ行こう。


 月は目にも見えるし、宇宙の図鑑や写真などで詳細を知ることができるため、比較的イメージもしやすく、気にすることもできやすい。


 結果的に、気の流れを到達させ、自身の霊的な体――霊体で月を訪れることはそれほど難しくはないだろう。


 それでは、ここからは著者が直接見てきたり、守護神から聞いた太陽系の惑星の様子や景色を伝えよう。


 まずは月である。ここは著者の守護神の一人が以前住んでいた場所なので、話を聞いてみた。


 大都会とまではいかないが、ほどほど発展していて、住宅地や公園、店などがたくさんある穏やかな都市が広がっている。


 それでは次は太陽。肉体で行くことは非常に難しいが、霊体で行くと、暑さはまったく関係ない。


 そこには、龍神――龍の神様が経営する遊園地がある。今もこれはあるそうで、新しい乗り物もたくさん増えて、規模が拡大しているそうだ。


 もうひとつは、大手飲料メーカーの工場がある。魂が元気になる飲料を中心に製造しており、著者も以前試飲をさせていただいたが、この世のどんな飲み物よりも心に効き、精神的な疲れが取れ明るい気持ちに瞬時に変われるほど、効果のあるものだった。


 今でも工場見学はやっているそうで、太陽を訪れた時は、ぜひ試飲していただきたい。


 火星。おしゃれなカフェがある。これも今もあるそうで、昔から規模も変わらず人気のスポットだそうだ。テラス席があり、店の作りは木造のようなもので作られている。


 筆者は以前、女性の神様たち何人かと一緒に行った。いわゆる女子会というものである。その頃は霊感を持ったばかりで、神様たちの話は聞き取れなかったため、まわりの席を眺めていたが、とにかく空いているテーブルが常にないほど、人気でいつまでもいたいと思うような居心地のよいカフェであった。


 木星。これは上空からしか見たことがないのだが、高層ビルがひしめき合うビジネス街――ならぬビジネス惑星である。今もオフィスばかりがあるそうだ。


 食事をする場所が同じ惑星内にほとんどない。首をかしげるかもしれないが、瞬間移動をできるのが神様のデフォルト能力のため、別の惑星で食事を買ったり、食べに行ったりするそうだ。


 私たちがコンビニに行ったり、社員食堂に行くのと、別の惑星に行くのが同じ距離感なのである。


 土星。他にも色々な場所があるのかもしれないが、森林浴ができるような静かな林道があり、自然豊かな場所を歩き、綺麗な蝶々を見たたことがある。


 まずは近い惑星から行き、次は隣の銀河系へ行き、その次は……。というように宇宙の果てへたどり着ける道筋とするのがいいだろう。


 途中から写真や資料などがなくなり、道しるべが物質界で形として手元になくなるが、その頃にはきちんと自身の魂の感覚は出来上がっているだろう。自身を信じて、守護をしてくださっている方々を信じて、先へ進めばよいのである。


 そうして、宇宙の果てにやってくる。視覚としては何もそこにはない。鏡に映っているように、その向こうにも宇宙は広がっているが、壁があり霊体がぶつかってしまう。


 以前は龍の番人がいたが、今は整備も行き届いており、無人である。これ以上は、私たち人間はいけない。


 神様と話をするようになると、


 別の宇宙から来た。

 別の宇宙に行ってきた。


 ということをよく聞くが、これは大抵、銀河系が違うのではなく、この果ての向こうにある、まったく別の宇宙を指している。


 何事にも例外というものはある。神の領域へ入ってもいいという許可が下りるような修業と霊層を持てば、壁の向こう側へ行けるようになる。そこには、私たちが思っているよりも広い宇宙――世界が広がっている。


 それでは、壁の向こうに広がる世界の仕組みを話そう。


 宇宙の果てまでがひとつの宇宙として数える小さな単位となる。この宇宙が四つ、東西南北に並び、中央にもうひとつの宇宙を入れた五つの宇宙で、総合宇宙というひとつのグループになる。


 それが、同じ高さ――次元に九十九個存在しているのが、一次元である。


 この上にまた、総合宇宙が九十九個あって、世界が広がっている。これが、永遠に上へ上へと連なっているそうだ。


 著者も人間なので行ったこともなければ、見たこともない。しかし、神様の中には修業をして、上へ上へ上り詰めていらっしゃる方がいる。その神から聞いた話では、ここで一番上に来たと思っても、またさらに上が次々に出てくるのだそうだ。


 ちなみに、私たちがいる宇宙の場所は、下から二番目の次元で、中央にある総合宇宙の中でも、南の宇宙である。


 こうやって見ると、人間はとても小さな存在であるのがわかるだろう。前の章で書いた、地球や肉体の存在を知らない神様が大勢いるのも納得がいくのではないのだろうか。


 そういうわけで、地球で肉体を持って修業をしている私たちの常識が通じないことが、特に神界では多発する。


 著者の守護神の中にも一人いるが、まったく別の宇宙から来て、地球や悪という言葉を知らなかったという神様がいる。


 しかしそれは、想像もしない価値観に出会える機会がめぐったきたのであるから、私利私欲や悪意がないと、物事がどんな風に動いているのかをぜひ聞いてみよう。

 

 その時は、他人優先の心に十分切り替えて――普通になって聞こう。そうでないと、神の言っている内容が理解できず、結局のところ聞こえなくなってしまう。


 それから、著者は時々あるのだが、守護神に外の宇宙へ一緒に出かけませんかと誘われることがある。機会を逃さず、ぜひ行こう。


 神世の美しさに感嘆の吐息を思わずもらすことは間違いない。


 それでは次は、神様の守護の仕方についての話をしよう。

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