第2話 悪夢への招待状
‘ 二日目 AM8:00 ’
翌日、俺はいつも通り会社に出勤した。
俺が働いている会社は、ゲームやソフトウェアなどを作っている電機メーカーで、俺はゲームプログラマーとして働いている。情報モラルに対して厳しいのは、それが原因かもしれない。
昨日のコメントに対する返信を送信してから10時間たっているが、今はどうなっているのだろうか。しかし、仕事中であるが故にその内容は確認することはできない。このとき、既に奴が動き出していて…
悪夢というべきデスゲームを用意していた…
‘ 二日目 AM12:00 ’
お昼休憩中、同僚と一緒にご飯を食べていた。
そのメンバーは… 一癖も二癖もある奴らばかりだ
トモユキ、熱狂的なゲームオタクで、格闘ゲームに関しては、会社では敵なしというほどの強さを誇る。(ゲーム大会でも、日本代表決定戦で第三位になった記録があるらしい… )
リュウガ、「ゲームクリエイターは体力が必須!」と言って、なぜかボディビルを行っている変な奴。しかし、何時間たっても継続してプログラミングをしているので、相当実力はあるらしい…
ムラマサ、影は少し薄いがデザインに関しては超一流。最近、ゲームデザイナーも任されたとか(普段は、プログラマーなのに… )
カズヤ、ある野球球団のファンとしての熱血ぶりはトモユキ並に強いが、BGMの作曲中はものすごく静かになるほど差が激しいメリハリのある人。ただ、作ったBGMは他と比べて可でもなく不可でもない。
とはいうものの、俺も俺で癖があるらしい。普段からSNSなどでつぶやきを検索しているが、誹謗中傷にたいして人一倍嫌っているところが「癖が強い」とよくいわれる。何でそれが癖が強いんだ?スマホをぶん投げたくらいなのに。
まあともかく、俺たちはこれでも仲がいい。癖の強いメンバー同士でよく話をするからな。
今日はこういう話をした。
昨日のゲーム実況について
今時の人ならよく会話していそうな内容だ。だが、話している中であのユーザーの話題になる。
そう、「ボスのベルゼブブ」だ。
やっぱりこれに関してはダメだという人が多い。リュウガも「もし目の前にいたなら、この腕で懲らしめる!」というほどだ。だが、ムラマサは「たぶん現実でなんかあってストレスを発散しているんじゃない?」と言っていた。確かにそうかもしれないが、だからといってやってはいけないことだとわかっているはずだ。こんな内容を話しているうちに、昼休憩は終わった。
‘ 二日目 PM7:00 ’
家に帰って夕食を食べ終わった後、いつも通りSNSを見たときだった…
送られてきた一つのDM…
俺は顔が青くなるのが自分でもわかった…
「
メッセージ: 君の個人情報を俺が握らせてもらった。昨日こういうコメントしなければよかったのになww
" おい、やめろよ。さすがにこっちもかわいそうだろ。 "
」
その下には、俺の名前、住所、メールアドレスが記載されていた…
その下には…
わかっているとは思うけど、お前がコメントしただけで個人情報を奪える訳ないだろ?
今から他の奴も集めてゲームを行うから覚悟しとけ
ボスのベルゼブブ
二日目 AM10:21
俺はこの時点で警察に通報する余裕すらなかった…
悪魔からコメント、公開します。 メディアフリーズ @mediafreeze
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。悪魔からコメント、公開します。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます