第3話

次第に増えていく「ドンドン」としたから叩かれる音。それは私達家族に大きな恐怖を与えた。ママはいつも謝り、私たちのことは攻めて来なかった。怒られたり注意はされたけどけして、私たちにあたるようなことはしなかった。でもママにも限界があった。限界を超えて精神的に病気を抱えてしまった。そこで私達は大きく生活が変わる。せっかく買ったマンションを売り払い、親戚の団地に一時的に引越した。そこまでの過程はあまり記憶に残っていない。そしてママは入院をしてしまった。奇跡的おばあちゃん家やいとこの

家が近くでよくお世話になっていた。家での生活はパパ、私、妹の3人で過ごす日々。

別に裕福でもない極々普通の一般家庭の私達はママの入院もありパツパツの生活をしていた。洗濯や家事も平日は私と妹でやるようになった。できるだけ親に迷惑をかけないように。その時私はもう小学5年生。自分がしなければいけないことをなんとなく理解していた。この生活をしていても、けしてパパは嫌な雰囲気を出さず、いつも笑顔にしてくれた。

毎日が普通に楽しかった。学校にも行けたし

友達とも遊べた。ママが外泊許可をもらって帰ってくるのが楽しみだった。家族4人で過ごす日は本当に楽しかった。

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