定期報告 4

 第四の月 朝露の日


「アーヴェー・アーヴィー。


 こちら調査団増援特化小隊。現在西方調査団と行動を共にしている。

 新たな「兄弟」の情報が入ったので、そちらに派遣されることになった。


 「兄弟」は三番目のもよう。

 有力な商人から明後日の競売にかけられると聞いて、みんなで船の中にある国費をすべて現地のお金に替える作業をしていた。

 大変だった。




 競売というのは、この星の祭りの一環で行われているらしい。

 他星から入ってきた珍品を売って、入ったお金は星じゅうの子供たちにプレゼントを買う金になるんだとか。

 なんとか聖人とかいう、宗教の偉いひとの誕生日を祝う行事の時に子供に配るようだが、詳しいことはわからない。


 まあ、慈善事業ということなら、なにより調査目標が競り落とせるのであれば、金に糸目はつけられまい。


 また結果は報告する。


以上、通信終わり。」

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