「凍てつく風よどうかどうか止んで④」
GM:明くる日、君たちを包むのは重く冷たい空気と、味のしない食事の香りだった。
HPもMPも回復しているのに。魔法によりケガも治癒しているというのに。
カーラ:「海竜、昨日出たから、しばらくは出てこないと思うわ。アレはロシレッタ湾の沖の底に住んでいて、数日に一度、呼吸するために陸に顔を出すの。」
カーラ:「不定期で、次に出てくる日が予想できればよかったんだけど、そういうわけにもいかなくて、口添えもできなくてごめんなさいね…。…もし今日、予定が立たないのなら、ロシレッタの国営の冒険者ギルドを訪ねてみてはどうかしら。」
トリア:「ギルドか…。」
カーラ:「この街で起こった事件や発生した依頼などの資料が閲覧できるわ。もちろん、その中に10年前の討伐依頼もあるはずよ。当時のイサラさんのことが乗っているかもしれないわ。グリードさんのことも、ね。」
アンナ:「あの時の釣り師さん、無事でしょうか…。」
ジャック:「そうだな……。あのあと大丈夫だろうか。」
シーリス:「うまく逃げていてくれればいいのだけれど…。」
トリア:「……。」すたすた(国営ギルドに)
アンナ:「ウィンドバースト。トリアを10m後方へ。」
トリア:「……。」ぴゅーん
シーリス:「トリア、どこに行くつもり?」
トリア:「……。」すたすた
アンナ:「どこへ行こうというんですか。」
トリア:「ギルド。」
アンナ:「なら共有してください。貴方をいま一人では動かさせません。」
トリア:「付いて来たいなら来ればいい。」
アンナ:「先日の続きをしましょうか。あなた一人で何ができるのか説明してください。」
トリア:「いまはなにも。」
アンナ:「そうです。あなた一人では何も出来はしない。だから、みんなで行くんです。」
ジャック:「ミーア……。録音できるか?」こそこそ
トリア:「でも情報収拾ならできると思う。わたしだけだからこそできるものもあるんじゃない?」
アンナ:「今のあなたで出来ることの大半は私のほうができます。」
トリア:「街中の自衛くらいならできるから。」
ミーア:「えっ!サウンドレコーダー!?あたし使ったことないよ!?うまく使えるかなぁ…。」大声
ジャック:「よーし、練習がわりにやってみようか。」
ミーア:「えーっとうーんと…」
シーリス:「行きたいなら行きたいと言ってちょうだい。黙って行かれると何も分からないわ…。」
ミーア:<サウンドレコーダー>魔動機術行使>成功
ミーア:「できた!!」
ジャック:「よくやった。」ミーアの頭撫でとく
トリア:「……さっきもいったけど来たいならくればいいよ。」すたすた
GM:じゃサウンドレコーダーが顕現。トリアの子供じみた言い訳や言い分を隙間なく録音していく。
ミーア:なでられて「えへへ~…」ってニコニコしておく
アンナ:「勝手な行動をしないでください。ここ数か月、それぞれが任意に行動した結果をわかっているはずです。あなた自身がジャックさんに言い放った言葉を忘れたわけではないでしょうね。」微笑みながら静かにキレてるアンナ
トリア:「一人で背負い込むな。でしょ。」
シーリス:「そもそもここにはパーティーとして来たでしょう?足並みをそろえずに何がパーティーかしら?」
ジャック:「……。」ニコニコしながら煙草をくわえてる。火はついてない
アンナ:「なので、貴女にいま決定権はありません。行きたいのなら検討してみんなでいきます。」
ミーア:なでられてニコニコしてるので魔法解除を忘れている
トリア:「じゃあシーリスみたくパーティじゃないって言えばいい?私はまだそんなことは言ってないよ。自分で行動しようとしてるだけで。」
シーリス:「いいえ、言ってほしくないに決まっているでしょう?まずは相談してほしいと言っているの。」
アンナ:「ええ、言ってないだけです。あなたは自分の問題だと思っている時点で。」
トリア:「そう。自分の問題。みんなもやったから私にもやらせて。」
アンナ:「そんな状態でなければ多少は大目に見ますよ。」
シーリス:「みんなやって良くなかったんだからあなたもやって良いことあるわけないでしょうねえ?」
ミーア:草
トリア:「じゃあいつもどおりになればいい?……。」笑顔が保てない
アンナ:「そうですね、では、こうしましょう。私をノックアウトできるだけの力を示せるならどうぞ。安心して送りだせますから。」
トリア:「無理。」
アンナ:「もっと言って差し上げましょうか。一人で臨んで、姿を消したのはあなたの母上ではないのですか。」
トリア:「……しらない……ききたくない。」
シーリス:「…トリア。」
アンナ:「知らなくて、何ができますか。」
トリア:「知らないから調べに行く。」
アンナ:「そうですね。それには同意です。ですが。私たちはあなたについてきているのではない。」
トリア:「じゃあ別にいいじゃん。あなたたちも好きに動けばいい。それだけでしょ?」
ミーア:(暦表をみると、流されてから2日が経過している)
シーリス:「それだけですむわけないでしょう?今のあなたどれだけ危なっかしいと思ってるの」
トリア:「危なっかしくてもなんとかなるよ。後衛が一人で突撃しようとするよりは」
シーリス:「ええ、そうね。私が1人で動くのが危ないのなんて知ってるしみんなが止めてくれたわ。それはあなたも同じよ。」
ミーア:「ね~、みんなー!いつまでおはなししてるのー?あたしもこの国のギルドみてみたーい!」
トリア:「そう。でもあなたも一人で行動してた時はあるでしょ。一人で居たい時はないなんて言わせないよ。」
アンナ:「ありませんよ?流石にお風呂とかは別ですけど。私はあなたたちが好きですから。」
トリア:「というよりこんなところで無駄な話し合いしてる時間はないの。どいてよ。」
ミーア:「ねー、みんなで一緒にギルドいこーよー?それじゃあダメなのー???」
シーリス:「ええ、一人でいたいときはあるわね。当たり前じゃない。でもそれで危険に繋がるように見えるのなら私は止めるわよ。」
アンナ:「…。」
ジャック:「ふむ……。三日か……。復旧にももう少しかかるだろうし……。まあギルドからでも構わないか。」
トリア:「ただの情報収拾に危険はないよ。」
シーリス:「ただの情報収集で終わるなら、ね。」
トリア:「それに私はいざとなれば逃げられるもの。」
ジャック:「人が賑わう意味では港→ギルド→酒場……。が妥当なんだろうがなぁ。」
ミーア:「ジャック~みんなが聞いてくれない~。」
ジャック:「そうかそうか……。もう少し待ちなさい。長引くようなら止めるから。」なだめつつ
ミーア:ぐすん…
アンナ:「……。もう。わかりました。」
ミーア:「おはなしあきた…早くどっかいきたいよ~。」
シーリス:「…アンナ?」
GM:シークレットダイス
トリア:「わかってくれたんだ。じゃあいくね。」
ミーア:「ねートリアー、じゃましないから一緒にいこうよー?」
シーリス:「待ちなさい、待ってトリア。」
トリア:「一緒に行きたいなら行けばいいって言ってるでしょ?」
シーリス:「…あぁ、もう分かったわよ!ええと、みんなギルドでいいのよね?」
ミーア:「ほんと!?やったー!じゃああたしも行く行く!」
ジャック:「OKOKギルドに行こう……。まあさっさと行こうか。」
トリア:「…。」すたすた
ミーア:「やったー!あたしもギルド見たかったんだよね~!」
アンナ:「…そうですね。いつまたアレが出るかもわかりませんし。」
ジャック:「おつかれさん。」シーリスとアンナの背中をぽんっとして
シーリス:「…そうね、ごめんなさい。行きましょうか」
ミーア:地図確認しそうにないしそのままついてこ。誰かギルドの場所確認よろしく!
アンナ:「…仲間の身を案じただけですから…。心配するのは、いけないことでしょうか…。」
トリア:「いいんじゃない。それは否定しないって言ったでしょ。」
ミーア:「そういえば、ギルドの場所ってどこだっけ?…まあいいや!」
GM:白と青の少女は、自身の心をイメージカラーと同期させながら、ギルドへと出発した。
GM:ギルドではイサラの情報、並びに海竜の情報を見ることができる。
ミーア:「たのもー!」とびらバーン!
ジャック:「おはよう、新しい海竜の情報を持ってきたんだが……。どこに行けばいいかな?」
トリア:「イサラ・モルトについての情報を教えて欲しい。」
GM:「おお、いらっしゃいませ。見ない冒険者ですね。情報の閲覧ですね。当ギルドでは、国内での依頼やそれに当たった冒険者の情報を閲覧できます。イサラ・モルト様の情報ですね。……申し訳ありません。閲覧には制限が掛かっています。」
トリア:「そう。なぜ?制限の解除法は?」
ミーア:「こんにちは!!」一人で飲んでる、スキンヘッド肩トゲパッドに話しかける
GM:「閲覧権をお持ちの方は、グリード・モルト様、ツィーリア・モルト様に限定されています。」
トリア:「私だけみられないんだ。そうなんだ。お父さんもお母さんもどうして。」
トリア:「もういいや。……。」すたすた
GM:「閲覧権所持者のサインの入った書状をお持ちいただいても、あ、あら…?」
シーリス:「…どうして制限されているかはお伺いしても?何もなければ制限なんて……。」
シーリス:「ちょっとトリア、どこへ行くの。えっと、アンナお願い。」
トリア:「…酒場。…サイン?わかった。」
アンナ:「はい。もちろん。甲冑展開。」襟ひっつかんでる。
トリア:「…重い。…あ、そうだ。じゃあ海竜については?それもどうせ制限がかかってるんだろうけど。」
GM:「海竜、海竜シュトラウトの情報ですね。こちらです。少々お待ちを。」
トリア:「…それはみれるんだ。ふーん」
GM:・「海竜シュトラウト」
・珍しい水中適性を持ったドラゴン。
・気圧を操り、嵐を起こして津波を発生させる。
・一説によればその存在は神代から続く伝承があるが真偽は不明。
・赤い文字で大きく「遅延行動に注意」と書かれている。
・〇〇年(10年前) 冒険者イサラ・モルトにより討伐。
・海竜の遺体については回収不可のため放置。
GM:という内容が出てくる。しかし、その中に”氷に関する能力については明記されていない”
トリア:「そうなんだ。」
GM:「10年前に討伐された、となってはおりますね。いま同じ姿で現れてはおりますが。」
シーリス:「あの、最近も海竜が出ていたと思うのだけれど…つい先日の被害状況などは分かるかしら?」
GM:「別固体か、同個体が死んでいなかったのかは定かではありません。」
トリア:「そう。」
ジャック:「……。」小さい種族用カウンターのひと遅いなー
GM:「先日の被害状況は、飛行場での離発着不可により物流の滞り、並びに船の損壊による漁業不振、つい先日に至っては堤防の一部損壊と、避難区域の家屋の一部倒壊に済んでいます。」
GM:「お待たせしました、タビットのお客様、情報提供に感謝します。こちらに詳しい追加情報をどうぞ。」
シーリス:「その、被害にあった人は?漁師の方がその場にいたのだけれど」
GM:「人的被害については一部凍傷により治療を受けたものが数名。死傷者は報告されていません。」
シーリス:「そう、良かったわ。ありがとう……あら?」
ジャック:「ん……。わかった……。ちなみに10年前のイサラ女史はこの範囲技をどう防いだかみたいな情報はあるかな?」
シーリス:「この、海竜シュトラウトの遅延行動に注意ってどういうことかしら?赤い文字の。」
GM:「津波を起こす特殊能力ですね。特殊な船舶で直接受け止めたそうです。物ともしなかったそうですよ。」
ジャック:「なるほどな……。船舶か……。流石の腕前。」
ミーア:「ドオオォォリャーーッッ!!わーい!またあたしの勝ち!!」にっこにこ
ジャック:「グリード氏にアポイントを取りたいんだが……。ここでは無理かね?」
GM:「グリード・モルト様には、会えません。見つけても捕まえられないんです。」
ジャック:「そうか……。あの津波さえ何とかなれば……。いや……。こちらで探すとしよう。もしグリード氏が立ち寄ったら娘が呼んでるから宿に来いとでも伝えといてくれ。」
GM:「むす、えっ???か、かしこまりました。」
GM:「本日は貴重な情報をありがとうございました。またご来店ください。」
アンナ:「どこ行くんですか。まだお店開いてませんって。」
トリア:「…あぁ。そっか。」
シーリス:「はーーー…。」頭抱え
トリア:「ありがと。じゃあ別のところにいこう。」
ミーア:「あーん、トリア、まってまってー!」
アンナ:「はいはい、次はどこいくんですか。」
シーリス:「それで、別のってどこに行くのよ?」
トリア:「港。」
アンナ:「歩き出す前に言ってくださいね。意思疎通も思考もできませんから。」
トリア:「お父さんが船を作ってたところを見に行く。」
シーリス:「…えぇ、行きましょうか」
ジャック:「さて……。」ぱぱっとついてく
GM:港では粉々になった桟橋。その残された柱の上で釣りをする初老の男性を見つける。
釣り人の男性は君たちの姿をみるなり声をかける。
釣り人:「やぁ、無事だったか。逃げ遅れたかと心配したぞ、お若いの。」
ミーア:「こんにちは!!」
釣り人:「あぁ、こんにちは。元気そうでなによりだ。」
シーリス:「まあ…何とか生きてるわ。」
トリア:「グリードが船を作った場所を知りたい。」
釣り人:「…ふむ、見てくれ、この桟橋。奴のせいで、わしの船もこんなふうに、あの尻尾でやられてしもうた。」
ミーア:「あたしたちもやばかったんだよねー!でもねーなんかねー、グリードって人?に助けられた!」
釣り人:「少し昔、そのグリードと一緒に討伐に来てくれた冒険者が居ったんじゃが、船と一緒に海の藻屑になってしもうてな。」
釣り人:「グリードのやつは無事に岸に辿りついたと見るや否や、辺りを見回して、すぐ海に戻っていった。当時海は大しけで、そんな中に入るのは無茶だと、わしらは引き止めたんじゃ。……引き止めてしまったんじゃ。」
ミーア:「えっと、それってイサラって人??あれ…イサラってたしか…。」
ミーア:気づいてはわわわ…ってなるミーア
トリア:「お母さんはそれでもまだ生きてるよ。」
釣り人:「そやつは結局ワシらを振り切って海に探しに戻ってしまった。その時じゃった、大しけの海に、さらに高潮が来て、わしらも退避せざるを得なかった。」
釣り人:「当時、わしらの船は今のように奴に壊され、まともに残っていたなかった。急造で作ったものの、天候も悪く捜索に乗り出せたのは1日以上たった後じゃった。
釣り人:「しばらくして、旦那さんが酒場に現れた、生きていたのかと皆で喜んだが、彼は嫁さんについては何も語らなかった。それ以来、いつの間にか酒場に来ては、朝まで飲んで潰れて、いつの間にか消える。誰と一緒にということもなく。1人で、な…。」
釣り人:「青いお嬢さん。お前さんの名前を聞かせてもらえるかね。」
トリア:「トリア。」
釣り人:「やはり、か。お前さんが、あのイサラさんとグリードさんが話していた、娘さんなんじゃな。」
トリア:「イサラとグリードは私の親だよ。」
釣り人:「グリードを責めないでやってくれ。」
トリア:「…あって。話してから決める。」
GM:「やつは、イサラさんを助けにいこうとしていた。止めたのは、わしら漁師たち。やつは、出来ることをしようとしていた。」
トリア:「そう。」
釣り人:「やつは、夜更けにいつのまにか酒場にいる。優秀な密偵だ。先に張り込んでも逃げられるぞ。」
トリア:「そっか。じゃあ死地に行くって言えば親としてくるかな。いや。でも私を置いて言ったから別にどうでもいいって思ってるか。」
釣り人:「…置いていったんじゃない。奴は、ずっと君たちの話をしていたんじゃ!!」
トリア:「でも私を置いて行った私を一人にした。」
釣り人:「帰れるわけもあるまい。どんな顔をして会えというのか。」
ミーア:八の字眉でしゅんとして、黙って見て(聞いて)います。珍しく。
トリア:「それでも会いたかった。こんな不安になったのも。こんなことになったのも。全部。全部あの海竜のせい。だから倒す。そのための情報が欲しい。お父さんの船も必要」
釣り人:「…。わしの目の届かないところでやってくれ。もうあんな死は見たくない。」
トリア:「そう。情報ありがと。でも、いいや、理由はなんでもいい。何よりも。お父さんと話したい。」
釣り人:「せいぜい気を付けてな。お嬢さんたちとタビットの旦那。」
アンナ:頭を下げて老人を見送る
シーリス:「ありがとうございます。」
ジャック:「…。」帽子を持ち上げて挨拶
ミーア:「ありがとう。」ペコリと頭を下げて
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