「凍てつく風よどうかどうか止んで③」
GM:目が覚めた時、君たちは宿で目覚める。目覚めた者は、店のほうから声がするのに気が付く。自分たちの荷物もある、あの女将さんの宿だ。
ミーア:「んぅ……ここは…あたしたち…たたかって……ハッ!?」一気に覚醒してガバっと飛び起きる
GM:ミーアは、自分の部屋で起き上がった。店のほうからは、怒鳴り声ともとれる悲愴な会話が聞こえてくるだろう。
ミーア:「ジャック!? トリア!? みんな!?!?」叫んであたりを見渡す
GM:隣のベッドにはシーリスが眠っているのが見えるだろう。
ミーア:(きっと包帯とか巻かれててズキズキ痛む傷を無視してベッドから這いずり出る)
GM:シーリスも自分も、十分な処置を施されているのがわかる。
ミーア:「シーリスぅ~~!!ねえ!大丈夫!?」頬をペチペチ
GM:顔をぺちぺちと叩きながら揺さぶるミーア
ミーア:「うぅ…あたしがふがいないばかりに…シーリスが…。」ぐすん
シーリス:「バイタルフォース!!!!………あら………?」
ミーア:「わああああ!? レブナント!?!?……じゃない?あれ???」
シーリス:「え?あれ?え?……ここはどこかしら。」
ミーア:「よかった~~生きてた!!!宿みたい!あたし、みんなの様子も見てくる!!」
シーリス:「宿………ええ、私も行くわ。」
GM:君たちは傷が浅い方だった。他の三人は、正面からまともに魔法や津波を受け止めており、疲弊しているようで、まだ眠っている。
GM:あ、ちなみに現在時、夜更けです。
ミーア:ジャックの部屋に入ります。ノックもせず、ドバーン!…と扉を開けて入る。
ジャック:「……。」
ミーア:「ジャック~~~!!!ねえ大丈夫??生きてる???」
GM:ジャックもまた、全身を包帯で巻かれている。
シーリス:「…………。」一瞬躊躇してからドア開けて入ります
ミーア:キョロキョロと見渡して、ファミリアを探す
ファミリア:「……。」
GM:死んだ猫のごとくその辺に転がっているのが見えるだろう
ミーア:「えっ…ネコが……わあああん!!ジャックううううう!!!!」抱き着いて
ジャック:「ん……。んぅ?……。ミーア?あぉぉ……。かはっ……。ぁ……。」
GM:ミシミシミシミシミシと肋骨が嫌な音を立てている。
ミーア:「うええええん、ジャックが…ネコも…うええええん…。」涙でジャックのおヒゲべちょべちょ
ミーア:「あっ…えっ…!? ジャック!いきてる!!?」パッと離します
ジャック:「もう……。いっがい…じんで…じまう……。」
ミーア:「わーーーん、ごめん!!ヒーリングバレット!ヒーリングバレット!!」寝ている死にかけ兎に乱射するネコ
ジャック:「おはよう……。ミーア、それと……。」
アンナ:「……。」
トリア:「……。」
シーリス:「……い、きて……?良かった……良かった……」
アンナ:「……。何の準備もしていなかったとはいえ、ここまで見事に負けるとは、思いませんでしたね。」
トリア:「………銃声…?」
アンナ:「ミーアさんでしょうから、大丈夫でしょう…。」
シーリス:「アンナ……そうね。…でも、生きていて良かった…。」
アンナ:「体は動きませんけど…ね。」
シーリス:「トリアも…起きたのね。」
アンナ:「もう、夜ですか…。」
シーリス:「<リッチヒール>」
トリア:「……起きなきゃ。」身体をみしみし言わせながら起き上がる
アンナ:「少し、栄養を取って回復しないと…。」体をピキピキ慣らしながら立ち上がる
シーリス:「二人ともじっとしてちょうだい。……こんな、死にかけたんだから。」
トリア:「降りなきゃ。兎にも角にも生きているなら…対策を立てなきゃ…ね」
GM:全員の無事を確認し、合流したところで、君たちには下階から声が聞こえるのに気づくだろう。
カーラ:「いつまでそんなことをしているの!!いつもいつも店で飲んだくれて…!」
カーラ:「イサラさんのことだって何も話してくれないじゃない!!」
カーラ:「無事なのかそうでないのかすらもわからないし、あなただけでも無事なら娘さんにくらい話してあげればいいでしょ!!!」
???:「……。」
???:「あの子には!…トリアだけには、話せない。あの子は戦えない。話せば絶対に戦いに行く。」
???:「もう僕は、誰も戦わせなくない!例え無双を誇ったイサラであっても本当は戦わせたくなかった!!」
ジャック:「さて、お目当てのひとが居るようだぞトリア。」
???:「……。」
カーラ:「だからと言って…!グリード!」
トリア:「……。」
グリード:「もう”僕ら”のことは放っておいてくれ!!」
GM:直後にバタンという大きな音の後、何も聞こえなくなった。
GM:君たちが店に降りていくと、彼女が座り込んでうなだれている。君たちに気が付くと彼女は、申し訳なさそうに笑顔を作る。
カーラ:「あ、あぁ…ごめんなさいね、起こしてしまったかしら。もう少し、ゆっくり寝ていた方がいいわ。凍死する寸前だったのよ。」
トリア:「…おとう…さん?」
カーラ:「あぁ、今の会話…ね。グリードさんよ。港で気絶していたあなたたちを拾って、ここまで来たの。」
カーラ:「会ったのは、もう数年ぶりよ。いつだったかしら、なじみの酒屋で出会って、思いっきりぶっ叩いて喧嘩して、それっきりだったわ。」
トリア:「大丈夫。行っちゃったんだね。ほんと…すぐにお父さんは気づかないうちにいなくなっちゃうんだから。」
カーラ:「全くもう…。一体、何をしているのやら…。」
トリア:「でもそっかぁ…久しぶりに…あえるとおもったんだけどなぁ…。」
カーラ:「私もそういったんだけどね…。こんな姿は見せられない、見せたくないって。」
ミーア:「!!…なら、追いかけよーよ!今ならまだ間に合うよ!?」
トリア:「おはなしが、できるかなって。いままでの冒険のはなしが。できるかなって」
シーリス:「ええ。出ていったばかりだもの。」
トリア:「んーん。ミーア。できないよ。本気で隠れたお父さんはお母さんにしか見つけられなかったもの。…でも。会えるかも知れないなら…いいかもね。」ふらふらと店を出て行く
ミーア:「あたしもいくよ!あれ……。」…と言いかけて、フラつく
GM:ミーアは、トリアのあとを追うようにして店を出ていった。しかし、扉を出たところで、トリアも地に伏せる。
アンナ:「まだ無理です。日が昇ってからにしましょう。明日には動けるでしょうし。」
トリア:「あはは、そうだね。うごけないや。」
アンナ:「コートも忘れて、どこへ行くつもりですか。自分の管理もできない人が、誰かの追うなんて、無茶を通り越して無謀です。」
アンナ:「さぁ、今日は休みましょう。肩を貸しますから…。」ミシミシ
トリア:「ごめんね。アンナ。でもだいじょうぶ。あるけるよ。」
ミーア:「…おとうさんなんだもんね…思わず追いかけちゃうよね…」
アンナ:「いいから。黙って肩貸されていてください。」きっぱり
トリア:「ひとりであるけるもん。」
アンナ:「ウィンドバーストで部屋に叩きこみますよ。」
ミーア:「いいーんだよー!一人で歩けるのはみんな分かってるから!」
シーリス:「死んじゃうわよそんなことしたら。」
ミーア:「それはそれとして、今はアンナに支えてもらいなよ!」
トリア:「…わかった。」
アンナ:「さぁ、休みましょう。また明日。トリアさん。」
トリア:「おやすみ。みんな。」
ミーア:「あたしお腹すいた~~!」
ジャック:「…。」女性陣のやり取りを静かに眺めてる
シーリス:「…おやすみ、トリア。」
ミーア:「うん、またあしたね!トリア!」
アンナ:「とはいえ…。私も…。」
GM:トリアを寝床に運んだ後に、自身も、張り詰めた糸が切れるように、自分の布団に倒れこんだアンナであった。
ジャック:「何か食べるかミーア?」
シーリス:「私も一応何か食べて寝たいわね…。」
カーラ:「じゃあ、なにか用意するわ。固形物はよしておきましょう。さぁ、座って待っていてくれる?」
ミーア:「う~~ん…おかゆ、ある?できれば、トリアとアンナ……上の二人の分もつくってあげてもらえる??」
カーラ:「当然よ。今ポトフを仕込んでいたところよ。煮詰めてトロトロにしてしまいましょうね。」
シーリス:「…ありがとうございます。」
ミーア:「わーー!おいしそう…!」
ジャック:「……。」煙草に火をつけずくわえてる
ミーア:眉を八の字にさせて物思いにふけりながら食べ、アチッ…と我に返る…を繰り返す
GM:夜更けに、静かに行われる栄養補給。その温かさは、津波の冷たさを塗り替えるには、すこしぬるく感じただろう。
君たちの冒険の中で初めて、何のなすすべもなく敗北した日の味は、野菜のエキスがたっぷりと溶け込んでいるはずのポトフを苦く感じさせたのだった。
GM:私が歌うこの世界には朽ちてく大地と雪の色。命の息吹なんて感じられないから優しい声で何を唄う?悲しい声で何を叫ぶ?紡ぐ言葉は空に消えて歌を失くす――
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