第43話 「ネットワークビジネスのネットワーク」

4、5年前にネットワークビジネスの勧誘を受けたことがある。

世の中に起きた事件の真相的な話や、

芸能人の誰々の誰と知り合いという話、

聞く人によってはスゴイ!と思ってしまう話をされた。


舞台に出ていたころはお客さんを集める必要もあって、

とりあえず人に会ったりしていた。

そんなこともあってか、何度目かの日には

「君に会いたいと言っている人がいる」

と言われ会いに行った。

アジトのようなラウンジで、男3人で喋りながら

「夢を叶えるにはお金も必要で~」

と言った話や、また芸能関連の名前をあげ

「誰々の誰と今度会わせてあげる」

という誘いを受ける。


元々そいういう類いの誘いには全然興味がなかったため、乗ることはなく、所々ぼかして話をするところに

「もういいや」と帰ることになった。

その時にテーブルの横にあった紙袋に

ある企業の文字が見えたことで後に勧誘だということを知った。


僕は、宗教に関しても、ネットワークビジネスに関しても

それをやっているから嫌いになったりはしたことない。

たぶん、どう思う?と聞かれたら

「どうでもいい」と答えるくらいで、

普段は頭の中から消える。


そんな自分が、歳を重ねながら教養を身に着けていくいるうちに

根本というか人類は、宗教やビジネスもネットワークがあって成り立ってきたことを知る。

そもそもどうでもいいことだったが、

その情報を知ることによってどちらかというと肯定というか

「もともと人間は」というところや

「ブランドだって、アーティストだって」

という所謂、本質的な部分は全部同じだと考えるようになった。


だから、今の自分がお誘いを受ければ参加はしないけど

興味はあってめちゃくちゃ話を聞きたいと思う。


そんな近頃の僕のタクシーに乗った人が、

ネットワークビジネスをやっていると言っていた。

勧誘ではなく、会話のひとつとして「やればいいのに」くらいだったが、

その会話のなかで


「三代目魂兄弟のあの人の妹も最近俺たちのグループに入ったよ、

今度会わせてあげるよ」

と言われた。

(ディスってません、カッコいいです。直接表現を避けてます)


ファンでもなく、リュウセイ?ぐらいの歌しか分からない僕にとっては

またどうでもいい誘いを掛けられた。


まだこんな誘い方してんのか!?

と思いつつ、興味ないと言った僕に

「そこじゃないんだよな~、ネットワークが大事だから

30越えればわかるよ、、、まあ日用品だから」

と言ってきた。


確かにネットワークは大事、

この表現だと変に捉えてしまいやすいから変えると

“良い繋がり”は大事だと思う。


でも、本当に繋がりが大事なら、

ネットワークが大事と言うグループに入るのではなく、

自分の価値を上げてその価値によって出来た繋がりを大事にしたり、

日用品と言うなら

ブランド力を伝えたり、機能性を訴えて商品を買いたくなる誘い方をしたり

の方がネットワーク効果としては良いような気がするなー、

と思った。


そして

「この人と話してもつまらない!と思う男性の一言。7選」

のような記事に出てくる誘い方をとっとと辞めればいいのにと思う

深夜3時頃だった。

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