第14話 カレー&ターメリック
薬膳を勉強し始めて、「なるほど! だから、男性ってカレー好きなんだぁ~!」と納得した。男性は、ストレスだらけの社会を生き抜くためにカレーを食べているのだ。
*
カレーは、スパイスが沢山入っている。中でも「ターメリック」、日本語では「ウコン」は、ものすごくストレスを緩和する。
ターメリックは、血めぐりをよくし、また余分な熱を冷ますので、動悸を鎮めるらしい。そして気を巡らせ、鬱滞とした気分を解消する。精神病にも良いのだとか。
「よし! 実験だ!」と、それを知った日から、ターメリックを毎日どう摂取するか、試行錯誤が始まった。
まず、スーパーでスパイス売り場にある小瓶のターメリック(ウコン)を購入。その晩、マヨネーズに混ぜて、サラダにかけて食べてみた。
「うん。美味しいね」
翌日からは、チャーハンを作ったり野菜炒めを作るときにふりかけてみた。
「うん。いけるね」
納豆を食べる際に、醤油と辛子とウコンをたれにしてみた。
「おお。全然、味変わんないね」
また、カレーを食べる際に、ウコンを多めに入れた。
「なんも味変わらんね」
そうやって、毎日毎日ウコンを摂取。そしてついに、ドラッグストアーでウコン茶を発見。飲んでみた。まずい。でも、体のためなら飲める程度だ。
そうして一週間のターメリック(ウコン)生活を終えた頃。夫が、私に近づきくんくんとニオイを嗅いだ。
「あれ? なんか変な臭いするなー」
「もしかして……」
私の体は特殊なので、食べたものの香りが素直に毛穴から出るのだ。たぶん。だから、香りの強いものを食べ続けるのはアウトなのは知っている。でも、ターメリックってそこまで強い臭いじゃないから、大丈夫かと……。
「もしかしてこれ?」
と、ターメリックの小瓶を彼の鼻の前に。
「うん。このにおい!」
そう。私は、ターメリック星人になりつつあったのだ。冗談です。(そのころ、ツイッターにターメリック星人が出たので、なるほどっ!と思った)
体臭の変化以外の1週間の実験結果は、良いものだった。体の凝りが取れたし、天然なわりに深刻な性質を持ち合わせている私は落ち込むことがあるのだが、気分が晴れやかだった。
しかし体臭が出るのはアウトだ。残念。「あー、ウコンいいのになー」などと、カクカクシカジカでと夫にターメリックスト―リーを話すと、「へーー! 試してみよう」とかいって、彼がウコン茶を飲み始めた。また、彼の好物カレーを食べる際は、ターメリックを更にふりかけたりしていた。
さてさて。
「ひひひ! 1週間もウコン茶飲めば、彼からもターメリックの臭いがしてくるかしら? ついに夫もターメリック星人になっちゃうかしら? ひひひ!」
なんて楽しみにしていたのに、一向に彼からターメリック(ウコン)の臭いはしてこない。
普通の人は、大丈夫みたいね。だから、みなさまは、カレー&ターメリックをたんまりお召し上がりくださいまし。ストレス緩和に抜群!
ちなみに、夫の体にもウコン茶は合っていたようで、以来、彼はストレスがものすごく溜まったときは、ウコン茶を飲むようにしてバランスを取っている。
*
ウコンは涼性です。気の巡りと血行をよくするので、腹痛、月経痛などの痛みによいとされます。また、肝の働きをよくするので、精神不安を和らげます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます