第7話
レオン王国陥落。タレーラン連邦はタレーラン帝国へと改称。
64式小銃がタレーラン帝国軍へと供給されつつある。
P226拳銃も与えられ軍備の近代化が進められている。
「義勇SS少佐殿!」
「ご苦労だ少尉。大隊員傾注!これより総統閣下より演説がある。心して聞くように!」
「少佐ご苦労。それでは我が愛しき大隊戦友諸君。貴官らを統率するアドラー帝国総統が私だ。貴官らにはこれよりとある作戦を行ってもらう。ヴァンパイアからなる第666総統特別大隊諸君は私と共にレオン王国軍の残党が逃げた砦を粉砕する。」
一堂に会したのは300名のヴァンパイアからなる大隊。夜戦と空挺投下の訓練を受けた精鋭である。彼らはHK417を構えサプレッサーを取り付け3倍光学サイトを組み合わせた夜戦用途特集小銃を採用している。
夜間侵入用に改造されたC130J-30が4機用意され旧レオン王国首都アウレンブルク仮設航空基地から今か今かとばかりに離陸を待っていた。
「私はタレーラン帝国と図り旧レオン王国領土に一定の自治区を構えることに同意した。貴官らの今回の活躍、そしてこれからの活躍により自治区の待遇は変わる。貴官らの奮闘を期待する。」
正直な話、アウレンブルクは態々包囲し榴弾砲や多連装ロケット砲で粉砕せずとも少数のヘリボーン部隊を投射しもっと簡単に攻略できた。
態々七面倒臭い方法をとったのには理由がある。1つは、単純な示威。これはレオン王国臣民のみでなくタレーラン軍に向けてでもある。我々の戦闘力を示し協力関係を維持するのにも一助となるだろう。
次に砲兵火力や空爆のメインは我々であったが砲兵の一部や歩兵戦力はタレーラン軍に担って貰った。これはタレーラン兵に己らも必要なのだと思わせる必要があった。
そして、活躍を認めてアドラー帝国が新たな技術供与に同意したという名目を作ることも出来た。
今後は低いインフラも勘案し61式戦車の技術供与が始まるだろう。大量生産すればマシになる値段とインフラへの軽負担を考えれば我々のアメリカ軍やドイツ軍装備より自衛隊の装備の方が良い。
「総統閣下に敬礼!」
右手を天高く掲げる敬礼。願わくばナチの武装親衛隊と戦いたかったものだ。
†
「ドラッヘ・ワンよりドラッヘ各位砲撃せよ!」
105mmの榴弾砲が唸り声をあげる。
ドラッヘはタレーラン帝国軍第3師団の師団砲兵隊のコールサイン。
アドラー帝国軍歩兵2個師団が後方から自走砲を送り、更に上級部隊の第4軍団からの軍団ロケット砲連隊2個の支援を受け攻勢を開始した。
その中、輸送機から投下された降下猟兵大隊は訓練通りに手早く指揮中枢を破壊。要塞内部の指揮官暗殺の
「フューラーよりベルタ・リーダー命令は1つ。我らの進路に立ち塞がる者を須らく鏖殺せよ。」
7.62mmのNATO弾がばら撒かれ、健気にも立ち上がった下級兵が挽肉に変わる。
C中隊よりC4が設置され城門が派手に吹き飛ぶ。
『A中隊より各部隊、パッケージを射殺。繰り返すパッケージを射殺!』
「フューラーより各位。砲爆撃を喰らうな?回避し撤収せよ!」
10数名の歩兵らが槍を掲げ突撃するのをマウントグレネードランチャーで仕留める。
鮮やかだ、実に手馴れている。
素晴らしい。素晴らしいぞ戦友諸君。
異世界にて現代国家は威容を誇る 佐々木悠 @Itsuki515
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