イタリア映画『道』を想ったわ。ドラマは旅芸人のザンパノと童女ジェルソミーナのお話。童女の意味は隷属状態で働いている娘さん！だからジェルソミーナはザンパノに従がって道化役や雑用に忙しい日々を送っているの。ナンデかな？ジェルソミーナから悲壮感が伝わってこないのはドラマだからなの？ジェルソミーナは頭が弱いって皆んな言ってるけど、それでなの？それだと普通の人はどうなのかしら？「自分なら逃げだす」っておっしゃいますか？逃げだす人は多いのかも知れませんね？

仮にあなたは逃げだす道を選択なさった。ジェルソミーナは逃げない選択をした。これで映画『道』はあなたの問題になったよね？お嫌なら眼前の問題から逃げだす選択肢もあって、あなたは自由・ジェルソミーナも自由・だれもが自由なの。自分の問題に気づいていないフリ・聞えなかったフリしてステージを下りる自由も当然あるからね。自由に選択する権利をあなたは行使して生きていらっしゃるのだわ。あぶく(泡)もこうして関わっていますから、あぶくの権利・自由意志を行使してるの。

暑い夏の太陽に出逢うと衣服を脱ぐ権利を行使し、冬の北風には襟(えり)を立てて寒くないように防備する権利を行使するのは、なにも人間だけに限らないんだ。立木だって葉を落として冬に備えたり、根を伸ばして養分を吸い上げたりと、権利の行使に忙がしいよね。「俺には関係ない。おれは知らん」と知らんフリする権利も持っている。なんでおれに構うんだ・迷惑だという権利もモチロン‥ですからね。そして世界(=環境)は自由にする権利を行使しているのでないかしら？むずかしい？

あぶくが述べたロジックは東洋思想に馴染みやすいかも知れないな。「お前は罪びとで発言権はない」と刑務所(みたいな環境)で命じられたら随うしかないのじゃない？あなたには権利があるという思想がお嫌でしたら刑務所で暮らすのがお似合いかも。それでね、ジェルソミーナは権利を行使しないの、ナンデでしょうね？置かれた環境を受入れる権利を行使しているのじゃないかしら。ザンパノはどうしてるのかしら？ジェルソミーナを放って姿を消しちゃったのね。家族を捨てるだなんて悲しいね。

難しい言葉は知らないけれど思うの。「大きな利を取るか？小さな利を取るか？」みたいな理屈。ルソーの言葉なの？イソップ寓話にも有った気がする‥欲張って損するお話！欲張りのザンパノと無欲‥と言うより少欲と言うべきジェルソミーナ。ジェルソミーナの世界が牢獄でなければ・本当の自由を満喫できる世界であれば幸せを味わえたと思うけど、大いなる自由でなく・眼前の小利に囚われる人が多ければ、その社会・世界は牢獄になってしまうの。そしてそれは社会・世界の課題なのよね。

童女ジェルソミーナが幸せに過せる世界を目差して、宝剣匠さまは矛盾丸を一所懸命に鍛えてらっしゃる。社会は共助・公助の世界(課題)でしょう？ザンパノの私欲は自助世界の課題でしょう？少欲のジェルソミーナの頭が悪いのか、目先の欲に溺れるザンパノが馬鹿なのか？永遠に救われないのは大きな罪を作って知らない振りしてるザンパノでないかしら？あなたの力(パワー)は何のために具わっているのでしょうか？力の及ぶ世界を輝かせるため‥。穏やかに亡くなったジェルソミーナに祝福を！

(記2021/4/5) 追記です

シリーズ「ゾッコン」は時どき載せますから、すこしだけ解説しておきます。

ゾッコンなのは生きてる証しですからね！なににゾッコンかと言ってそれは当事者が選びます。ジェルソミーナは仲良くしていたい想いにゾッコンなの。ザンパノはお金や権力‥つまりステータスにゾッコンだよね。クサンティッペにゾッコンのソクラテスは何をされても愛想づかししない。だってゾッコンなんだものね。ゾッコンの程度は人それぞれで狂信的な人もいるから気をつけなければ傷つけられるのね。