金☆ホシっ子 回り道!

「ふぅ、宿題終了~!」

露那つゆな~、アサガオの観察っていつまでしとけばいいの?」

「ん~、もうそろそろオッケーかな。」

「よしっ! はぁ、疲れた。この宿題ってなんの意味があるの?」

「ん~、お花観察してたらなんか落ち着かない?」

「うん~、まぁ、そうだけど……これ、写真じゃん? しかもスマホの。」

「ん~、まぁ、そうだね。アサガオ、家にないしね。」

「ねぇ、これホントに宿題?」

「ん~……昼ごはんどうする?」

「その前に、これ宿題?」

「ん~、難しい質問だね。」

「『はい、いいえ』で答えられるのに?」

「うん。ちょっと曖昧なところなんだよね~。」

「本当は?」

「宿題じゃない。」

「ちょ、噓?! なんで?!」

「いや、なんかうるせぇし、冗談で言ったつもりだったんだけど、1時間ちょっとの間ずっと観察してたから」

「それで、言いにくくなったと。」

「いや、もういいかなって思って。」

「ひどくない?!」

「……昼ごはんどうする?」

「逃げないで! とはいえ、お腹は空いたので昼ごはんは奢ってもらいます!」

「え、外食するん?!」

「当たり前じゃん! こんな必死に頑張ったのに無下にして!」

「いや、まぁ、それはさ、

「じゃあ、2択選ばしてあげる。」

「お、優しい。」

「1、 外食を奢る。」

「うん。」

「2、 私の真ん前で自慰行為じいこうい

「よーっし! 外食行こう!」

「お、優しい。」

「何食べる?」

「フランス。」

「引っ張ってくんなよ。その話はもう終わってるだろ。」

「んじゃ、露那を食べたい。」

「口から日本刀刺すぞ。」

「じゃあ……妥協して、キャビアでいいや。」

「妥協してキャビアも物申したいけど、それ以上に、あたしをキャビアより上の階級に位置付けるな。」

「露那食べれないんでしょ?」

「当たり前だ。」

「じゃあ、別にキャビアでもいいよ。」

「だから! あぁ! もう! ファミレスに決定!」

「え、決定?! 話し合いは?」

「お前と話しても、下ネタかぶっ飛んだボケしか出てこないからもういい。」

「あっ!」

「なに?」

「さっき言い忘れてたけど

「うん。」

「あ、関西弁。」

「言わなきゃダメなのか、それ!」

「言わなくちゃ、露那と一緒にお説教受けなきゃダメだから。」

「誰に説教受けんだよ。てか、なんであたしまで?!」

「連帯責任じゃん。」

「何の責任だよ!」

「……。」

「……。」

「……ねぇ。」

「ん?」

「下ネタ言っていい?」

「ダメ。」

「なんで~!」

「こっちのセリフだよ。なんでそんなに言いたいんだ。」

「叫ばないから!」

「当たり前だ!」

「周りには聞こえないように言うから!」

「なんだ、下ネタ言わないといけない病気か?」

「うん、末期なの。」

「病気なのかよ。」

「言いまーす!」

「何ちゅう宣言だ。」

「……獣姦。」

「おい、待て! なんでその単語選んだ?! あと、耳元で囁くな!」

「濡れた?」

「下水管にぶち込むぞ。」

「あれ、耳強いの?」

「弱いは聞いたことあるけど、強いは初耳だよ。」

「ん~、どこが性感帯だろ。」

「こっち見るな。」

「つむじとか?」

「馬鹿なのか?! んなとこ性感帯の奴見たことねぇよ!」

「ん~じゃ、ヒントは?」

「あたし、お前に問題出してねぇよ。」

「あ、裸になって。」

「なんで?! やだよ!」

「だって、性感帯のところに印付いてるかもしれないし。」

「んなわけあるかよ! 身体の色んなとこに丸印とかついてたら、やだろ!」

「……露那、そんないっぱい性感帯あるの?」

「ねぇよ! てか、把握してねぇよ!」

「あれ、露那ってビフォーロストバージン?」

「何ちょっとカッコよく言ってんだよ! あと、さっき言ったよ。」

「実は私も処女なの。」

「それも、さっき聞いたよ。」

「ねぇ、下ネタ言いたくない?」

「別に。そんな発作起きたことねぇし、あたしあんまり下ネタ言わない。」

「私は言うよ?」

「知ってるよ。」


―そんなこんなでなんだかんだとなんとかファミレス到着しました―


「何しよっかなぁ。」

「あたしはもう決めたよ。」

「露那は何にしたの? 駅弁?」

「んなわけあるかよ。誰がファミレス来て駅弁頼むんだ。」

「そっかー、露那ははんぺんかぁ

「待て。ファミレスで『はんぺん1つ!』なんて頼んでる奴見たことねぇよ。」

「っふふ。なんかウケるね。」

「ウケるな、攻めるぞ。」

「ウェルカム!」

「そういや、お前はそうだったな。」

「ん~迷う。」

「別に、何頼んでもいいよ、どうせあたしが奢るんだし。」

「いや、私が払うよ! キャビアだったら奢ってもらおうと思ってたけど。」

「いや、普通逆だろ。てか、気を遣うな。」

「露那、お金あるの?」

「……ギリ。」

「やっぱり? いや、奢ってもらおっかなって思ってたけど、よく考えたら昨日一昨日、水星と旅行行ってたんでしょ?」

「うん……。」

「お金は?」

「マジで金欠です。」

「だよね~。」

「私が奢ろっか?」

「いやぁ……。」

「お金は?」

「ないっす。」

「奢ろっか?」

「お願いしまーす。」

「いいな~、あたしも温泉行きたい。」

「……何をお望みで?」

「いや、別にお望みはないけど、次私が来るときはお金を貯めといてもらえるとありがたいです。」

「おい。」

「ね?」

「はぁ、わかりました。ほんとあたしの金を何だと思ってんだよ。……ん? お前、もう一回来んの?!」

「wow,this is kansaiben!」

「うっぜー! んで、もう一回来るのか?」

「うん、てか、いつでも来れるよ。何なら、今からでも水星呼べるよ?」

「それはやめてくれ。収拾がつかなくなる。」

「何の?」

「お前ら……ゴミの収集だよ。」

「ひどっ! 暴言に言い直した!」

「んで、早く決めろよ! もう、ここきて、20分だぞ。」

「でも、私のお金だしな~。」

「あ、すいません。」

「よし、決めた! あ、別にクスリやったわけじゃないよ?」

「わかってるよ。そんな堂々とキメる奴いねぇだろ。」

「パン付けてもらおっと。」

「……。」

「さ、メイン何にしよっかなぁ。」

「メイン決まってなかったのかよ! なんで先にパン選んでんだよ。てか、20分もパンとサラダの2択迷ってたのかよ。」

「あっ!」

「ん?」

「1句浮かんだ。」

「いいから、早くメイン決めろよ!」

「ガムテープ dancing nightダンシンナイト withスズメ」

「全然意味わかんねぇよ! まず、それ俳句じゃないから!」

「この二つ 共通点が 茶色だけ」

「うるせぇな! 早くメインを 決めてくれ。」

「えぇ、なんで まだもうちょっと 考えたい。」

「はぁ、長ぇ 腹減ってんだ 早くしろ。」

「あ、そうだ! 思いついたぞ ある1句。」

「もういいよ そろそろこれさ 終わろうよ。」

「まだまださ 俺らの冒険 これからだ!」

「何ちょっと アニメの話数に りきらぬ 話を区切る セリフを言うんだ。」

「なんでかは 私が一番 知っている なぜならそれは あれ、なんだっけ?」

「おいお前 肝心なとこ 忘れるな 次忘れたら 命はないぞ。」

「ちょ、ひどい! ど忘れぐらい あるでしょう?!」

「もうよくない? そろそろ疲れた 腹減った。」

「知らないよ ひどい人には 奢らない。」

「ちょ、待って! それは困るよ ほんとごめん!」

「ん~、そうか 今日のところは 許しましょう。」

「助かった どうしようかと 思ったよ。」

「あ~でもな やっぱり許すの やめようか。」

「はぁ、マジか 今日のところは 帰ります。」

「あ、ちょ、待っ わかったわかった! 奢るから!」

「ん~、そだね 今日のところは 帰りません。」

「よかった~! 一人でファミレスはなんか、勇気ないんだよね。」

「おい、勝手に終わらせるなよ。んで、一人焼肉ならまだしも一人ファミレスは難易度低いだろ。」

「私、常に誰かが周りにいるから。」

「へー。あたし帰っていい?」

「なんで?!」

「なんか、そのちょっぴり自慢、腹立った。」

「あ、嫉妬してる?」

「いや、違うし腹立つしなんだ?」

「すいません。」

「てか、常に誰かいるなら今もいるでしょ?」

「いないよ?! 誰か見えてるの?」

「あー……そっかぁ……やっぱ、帰るのやめる。」

「え、なに今の、意味ありげな間!」

「なんだかんだツッコミもできるんだね。」

「ん~、人によって立ち回り変えるからね。」

「へー、ま、あたしには及ばないけどね!」

「り」

「省略するんじゃねぇよ。なんか対抗してこいよ。恥ずいだろ。」

「あ、メイン決まった!」

「やっとか、30分以上経過してんだけどな。」

「マイマネー!」

「すいませんね!」





―パンとサラダの2択だとサラダ選ぶ派です。―


「知らねぇよ。」


―あのさ、『逮捕されてなかった?』っていう質問をずっと待ってるんだけど―


「そういや、そんなこともあったな。」


―なんで戻ってきたか知りたい?―


「別に。」


―見て、大きな胸~―


「……。」


―これは、尻たい!―


「何やってんだよ。こっちからはお前、見えないから何とも言えないんだよ。」


―尻たい!―


「何が『尻たい』だ。」


―……尻たい!―


「『知りたい』とかかってんだろ! わかってるよ!」


―ま、無罪だったんだけど―


「だろうね。」


―冷めてるなぁ……『ぅわあ、ビックリこいたぁ! そんな結果だっだだはねぇ』って、言ってよ―


「なんで?! あたしそんな喋り方したことねぇよ!」


―ほら『だっだだはねぇ』って―


「それ、どこの方言だよ!」


―急にマイク切るね?―


「言っちゃダメだろ。」


―さーんっ! にーっ! いーちっ! ぜーろっ! ……―


「いや、いつ切んだよ!」


―ま、もう少し話したいなぁって思って―


「なんだそれ。」


―でさ、露那ってさ、実はしょ―


「いや、ほんとどこで切ってんだよ! 気になるよ! なんだ、『実はしょ』って! ……絶対、『処女』だな。」

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