金☆ホシっ子 折り返し!

「ひらがなの『し』って釣り針に似てるよね。」

「ぅん、だからどうした。」

「でも。英語の大文字の『J』って、ちょっと釣り針に見えないじゃん?」

「ん~……。」

「これって、『J』に対する差別じゃない?」

「いや、『J』も別に釣り針になんかなりたくないだろうし、第一『J』も見えないこともない。」

「でも、釣り針は釣りができるんだよ?」

「文字はもっとすげぇよ。釣り針になるんだったら現状維持を望むと思うぞ。」

「じゃあさ、英語の『C』って視力検査の“あれ”に似てるじゃん?」

「似てるって言うか、ぅん~……。」

「でもさ、ひらがなの『ふ』ってさ、視力検査の“あれ”には見えないじゃん?」

「雲泥の差だな。」

「これって、当たり前だと思うの。」

「ん? ん~うん。」

「英語終わった~!」

「なんだったんだ、さっきの時間。」

「次何すればいい?」

「ん~、『ふ』が気になるけど……んじゃ、数学やっといて。」

「オッケー! 任せて!」

「なんでこんなに不安になるんだろ。」

「……えっと、6×かける3=……0っと。」

「待てぇーい! 18だ! どう計算したんだ。」

「だって、0があったら答えは0だって。」

「どこにある?!」

「ほら、『6』の下に。」

「それ、0じゃねぇよ! それ0にしたら、九九のうち54個が0になるじゃねぇか!」

「6の段とかつまんないよねぇ。」

「全部0だからな!」

「よし次の問題、

「待て、お前にはもう数学はやらせない。」

「じゃあ、何する?」

「もう何もやらしたくはないけど、世界史やっといて。」

「任せて!」

「怖ぇよ。はぁ、あたしが数学やるか…………6×3なんて問題ないじゃねぇか!」

「……。」

「……。」

「……。」

「……。」

「……ねぇ。」

「何?」

「うしとらう?」

「干支かよ! 牛なんて捕まえなくてもいいよ。」

「でーんでん むーしむし かーたつ。」

「?!」

「おーまえのあーたまは

「おい待て! カタツムリ蝸牛の漢字から『牛』を捕るんじゃねぇ!」

「おいしい乳。」

「やめろ。」

「さ、えー、『彼女の乳はおいしいの?』のコーナーのお時間がやってきました! さぁ、早速飲んでみましょう。」

「ぅわ! 来んな!」

「では、失礼します。」

「『失礼します』じゃねぇよ! 触れたら首飛ばすぞ。」

「え~、申し訳ありませんがスタッフ一同、一生懸命探しましたが胸がみつかりませんでした。」

「殺すぞ! あんだろ! ほら! 目抉れてんのか?!」

「あ、ありました!」

「なんで、そんなUMA発見したレベルで驚いてんだ!」

「では、吸ってみようと思います。」

「吸うな、吸うな!」

「すいませんが吸います。」

「わけわかんねぇよ!」

「あっ!」

「なんだ?!」

「一句浮かんだ。」

「なんで?」

「フランスパン みんなで食べれば 怖くないのです」

「おい。まず、『フランスパン』は怖くないし普通に美味しい。そして、『のです』なんで入れちゃった?!」

「可愛いかなぁって。」

「可愛い目当てに字余りすんじゃねぇよ! 余計なもの付け足すなよ。」

「フランス 食べれば ない」

「最早、自由律俳句じゃねぇか。」

「のです。」

「付け足すな。最後だけ字数そろったところでだよ。食いすぎなんだよ。」

「フランスだけに?」

「フランスは食わんだろ!」

「ジャイアント・インパクト説っと。」

「待て。てめぇ何、地球史やってんだ、世界史やれよ。」

「こうして、雪ができました。」

「規模、っせぇ! 月だよ。」

「楽しかったです。もう一回行きたいです。」

「どっから遠足の感想文始まってたんだ?!」

「え、ほら、あの、輪ゴム机に置いて指でクルクルしてたら、たまにちんちんの形になるっていうとこからだよ。」

「初耳だわ! なんだそのくだらない話!」

「ちんちんだけに“たま”にってね!」

「マジで殺すぞ?!」

「ま、下ネタはこの辺にしよ?」

「いや、あたしは何にも言ってねぇよ!」

「まぁまぁまぁ、ね? この辺にしとこ?」

「なだめるな! なんであたしが下ネタで暴走してるみたくなってんだよ!」

「はぁ、もういいよ、好きにすれば?」

「いや、だから! あぁ、もう!」

「猫型ロボットの製造開始っと。」

「進みすぎだよ! 世界史で現代通過するんじゃねぇ!」

「うしとらうたつ。」

「ネズミの『ねぇ』じゃないから!」

たつさん、それ……?」

「何が始まった。」

「あぁ、これか、これは牛だで。そこにいたから捕ってきた。焼いて食べんだ」

「……。」

「牛捕らう辰。」

「今の時間分の金よこせ。」

「ぅわあっ!」

「何?」

「はぁ、はぁ。1句浮かんだ。」

「感情のメーターぶっ壊れてんのか?!」

「ああああああ ああああああああ あ、松島」

「何があったら、そうなる? もう情景が何一つ浮かんでこないよ。」

「俳句って難しいからね。」

「そういう問題じゃないよ。」

「まぁ、わからなくても、しょーがないよ。」

「なんで上からなんだよ!」

「下へ参ります。ドアが閉まります。ウィーン」

「また何か始まった。」

「地下1階です。ウィーン」

「……。」

「あ、やっと同じ目線だ!」

「てめぇ、殺すぞ? なんで、あたしの地位が地下なんだよ。」

「じゃ、バイバーイ!」

「おい、あたしも乗せろ。」

「オーストリア……あ、間違えた。ウィーン」

「間違えるか! ずっと、首都名言ってたのか?!」

「卓球……あ、間違えた。ピンポン」

「間違えねぇって!」

「1階です。ジュネーヴ……あ、間違えた。スイス……あれ?」

「ウィーンだろ?!」

「ぅわあっ!」

「次は何?」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。」

「……。」

「はぁ、はぁ、はぁ……

「おい、考えてからアクセル踏めよ!」

「ドリフトしていい?」

「ノッてこなくていいんだよ。その前にスタートしろ。」

「あ! 2く」

「なに?」

「18だ!」

「なに思い出したんだよ! 思いついたんじゃねぇのかよ!」

「いや、0か?」

「マイルール使ってくるんじゃねぇよ。」

「……不眠不休不動。」

「何もしないまま、時が流れていく。」

「不死。」

「さらに強い。」

「不潔。」

「最悪だ。まぁ、動かないから風呂も入れないもんね。」

「不運。」

「動きもしねぇのに何がある。たらいでも落ちてくんのか?」

「不吉。」

「霊なのか?」

「不審。」

「まぁ、そうだろうな。」

「不安。」

「だろうね。」

「不快。」

「ほんと何者だよ。」

「不思議。」

「結局わからず仕舞いか。」

「松島や ああ松島や 松島だに」

「おい、語尾を方言に変えてくんな、字余りするだろ。」

「高島や ああ高島や 高島や。」

「おそらくだけど、デパートだよね。」

「よし、世界史終わったよ~!」

「嘘?! いつそれやる間があったよ?」

「あれ、あいつどこ行った。」

「また始まった。」

「え、あいつなら、さっき」

「……。」

「曲がったよ。」

「『間があった』か聞いただけで『曲がった』とかどうでもいいよ。てか急に小芝居でボケてくんのやめて。」

「次何すればいい?」

「何故そこまでして宿題したいんだ。」

「暇だし。」

「でも、もうやるもんないよ。あんたのおかげで昼前に終わりそうだよ。」

「んじゃ、今……名前何?」

「どのタイミングで聞いてんだ。」

「そういや、我々名乗ってなかったではないか。」

「誰だよ、お前。あたしは露那つゆな。」

「そうか。我々は杉田玄白だ。」

「お前以外にも何人かいるのかよ。なんか見栄えがアレだな。」

「うっそピョーン。」

「わかってるよ。」

「私は、タスマニアデビルです。」

「お前アレルギーの奴に会ったよ、昨日。」

「うっそブーン。」

「ちょっと、重量級になって飛び立つんじゃねぇよ!」

「私は、17世紀のヨーロッパです。」

「それ、近世だよ。」

「私は、禁止されています。」

「それ、禁制だよ。」

「しっかり釣り合いがとれています。」

「均斉かな?」

「心を込めて作られました。」

「わかんねぇよ!」

「謹製だよ。」

「むず過ぎるだろ!」

「ま、星なんですけど。」

「知ってるよ。」

「ここで問題!」

「めんどくせぇ~。」

「私は、何星でしょうか?」

「……え? 金星だろ。」

「ヒントは、露那がさっき言いました。」

「……金星。」

「ん~、ちょっと難しいかなぁ。」

「お前、耳ないのか?」

「正解は芳一でした~。」

「耳ない方に寄せんじゃねぇよ! ヒントどこいったよ。」

「ヒントから考えると、“え?星”です。」

「なんで、そっち取ったんだよ! 『え』と『星』の間のつまづきが気持ち悪ぃよ!」

「めんぼう……。」

「?」

「私は金星です。」

「『めんぼう』って。」

「なんか急に思いついた。」

「思いつくままに口開くんじゃねぇよ。」

「ふぁ~あ。」

「眠いか?」

「あ、思いついてないのに口開いちゃった! 気を付けなきゃ。」

「生理現象にあらがおうとするな。」

「これからは、臓器が働かないようにしないと。」

「生死に関するよ。」

「肉いっぱい食べてたら濃厚になるとか?」

「無理やり下ネタに舵を切るんじゃねぇよ。」

「鰹節は

「続けるな。」





―し~もネ~タッ! ハッ!―


「なんか聞いたことあるぞ。」


―オリコン1位まで這い上がりました―


「んな訳あるかよ。」


―NA☆SA良いよね~―


「頼るなよ!」


―あとこの曲、全米がないた感動超大作映画の主題歌兼挿入歌になったから―


「その映画のディレクター、人類か疑うレベルのセンスだよ。」


―ぜん~、ぜん~―


「おい、全米鳴くな!」


―えー、……ネタ切れです―


「そうか、じゃあさっさとマイク切れ。」


―ふぁ~あ―


「おい、マイク!」


―はぁ、しんどっ。でも、これで日給8000円だから、妥当……いや、ん~―


「おい、全部漏れてんぞ。」


―大丈夫、今日女の子の日だから―


「なにが大丈夫なのかわかんないし、地球に女の子の日って概念あるのかよ!」


―あ、露那~! 今日ゴムなしでヤっちゃう?―


「どっちがどこにゴムつけんだよ。」


―頭に―


「ただのヘアキャップじゃねぇか!」


―じゃあ、おっぱいに……―


「してどうする?!」


―あ、露那……つけるほど胸ないね―


「てめぇ、殺すぞ! なんだ、ゴムつけられる胸のどこに需要あんだ?!」


―……ベニヤ板―


「おい、出てこい! 誰がベニヤだ!」


―ごめんごめん。でも、ベニヤでも微妙に曲がってるのあるし、あれだと思って―


「一緒じゃねぇか!」


―じゃね、ベニヤ! ……あ、間違えた。露那!―


「間違えるか! マジで、一目会ったら殺すからな!」


―はぁ、楽しかった! あ、お先でーす。お疲れ様でーす―


「おい、マイク切れ!」

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