第12話 金の無いビジネスマン

「ここはなんだ?」

「ワン」

街でも村でも無い、前に来た様な通り道に並んだ店でも無い。かつて人がいた形跡もあるが、退いた後なのだろうか?

「ペラード市場、露天広場か?

にしちゃ新鮮味に欠けるな」

腐りかけの魚が陽の元に晒され白目を剥いている。お眼鏡に叶わなかったモノの末路である。

「ここは支配がまだされてねぇみたいだな。まだ平和な場所は残されて..」


「ひぃ〜!

なんなんだよこいつはぁっ‼︎」

「先に喧嘩吹っかけたのはそっちだろオイラはそれに乗っただけじゃー」

「るって訳でも無さそうだな。」

横暴な振る舞いの白い勢力が珍しく余裕無く逃げ惑っている。常に集団に属していた為かやはり一人ではあまり力を発揮できないようだ。

「付き合ってられるかよ!」

「勝手な事言うでねぇよ。」

背後からスリッパが投げられ、空で男を追い抜いた。真っ直ぐすすんだスリッパを物陰から飛び出した小柄な青年が掴み、飛び込む白い男の頭を叩く。

「ぎゃぱんっ‼︎」

「大袈裟でねぇか?

ちょっと頭小突いただけで泡吹く事ぁねぇだろ。」

「野猿かアイツ?

自分の力量がわかってねぇ。」

「ったく仕方あんめぇなぁ、もういいけろ。取り敢えずボタン貰ってくぞ」

田舎臭い男は倒れる男のスーツのボタンを引きちぎり、ズボンのポケットへねじ込み笑う。理解のし難い趣味傾向だ。

「さぁてこれで何人目だぁ〜?」

「随分機嫌良いな」

「そりゃあたりめぇさい、こんだけ標的がいりゃあそりゃあ男なら..」


「だはっ!誰だお前!?」

「だはってなんだよだはって。」

都市は然程変わらぬ出で立ち、バンダナを額に巻いて止めても逆立つ髪に上半身全体を覆うマントを纏う小柄な青年が独特の発生音で驚き叫ぶ。

「奴等を標的にしてるって事は少なくともコンプラの連中では無さそうだがこんな時代だからな、用心に越した事はねぇ。」

「そりゃあ大層なこったねぇ、お前さんも大変だろう。旅人かい?

なんだってさこんな所に来てよ。」


「さっきと口調が違ぇぞ」

「うるせぇなこっちだって用心してんだ気にすんないちいち。」

区切らず一言で言ってのけた。散々聞かれた迷惑だと言わんばかりの形相で文句を言われた。基本的に言われ慣れた事への対応は速やかに遇らい気味な事が多い。

「コンプラじゃねぇならなんだ。

マスメディアか?」

「マスメディアってなぁマスコミの事かい、まぁた物騒な名前が出てきたねぇ。悪いが俺はどっちでもねぇよ?

只のバウンティハンターだ。」

バウンティハンター、賞金稼ぎという意味だ。犯罪者や黒い組織を捕まえる事で金を稼ぐ怪しい仕事。

「金のいらねぇこの時代にか?

今更何を稼ぐってんだよ」

「獲物を狩ってるって確証が欲しくてねぇ、戦利品として物を奪ってる。人によって違うけどね、バッジだったり指輪だったり、さっきはほら、こうやってボタンを取った。」

キラリと光る金のボタンが指の間で主張する。

「エサに飢えたハイエナって訳か。

..みっともねぇ」

極まってダサい言い回しだが言うべきでは無い。彼は本気で決まっていると思い込んでいる。〝ダサい〟は過信と勘違いが偶然産み落とす奇跡のカケラなのだ。賞賛し、敬うべきに他ならない。

「アンタは何故に旅なんか、もっとのんびりのらりくらりと暮らせばいいものをさ。」

「しがらみをブッ壊す為さ、監視してる変態を潰しゃ少しは自由が増えるだろ?」

「そんな単純なもんかねぇ..いるよりゃちったあマシなんだろうが。」

「イタズラな金稼ぎより有意義だ」

「おやおやちょいと待ってくれよ、それは私の事かい?

やめとくれよこれでも私は、アンタともやりあいたいと思ってるんだよ」


「誰がやんだよ。」

「ビビってんのかい?」「違ぇっ!」

バウンティハンターとヒーロー。

謂わば真逆の存在、睨みを利かせ合うのも仕方ない。慈善事業で人を救うヒーロー、ちやほやを皆無として己の得を優先し金で動くバウンティハンター

陰と陽、光と影、だがらそれも前の話今や英雄も金も無し。両者共に戦うモチベーションなど存在しない。しかし感覚は残ったまま、戦う以外の娯楽を知らない二人には結果荒い遊びが必須頭など既にイカれている。


「あぁ!?

なんだこれ、どうなってんだよ!!」

イカツイ出で立ちに荒々しい口調で男が市場を見渡して怒鳴りつける。

「誰だアイツ?」

「偶に此処に来るんだよ、いつかぶっ倒してやろうと思ってるんだけどね」

「あんなの一人は必ずいるよな、参っちまうぜ。」

「ふん..?

なんだこれ腐ってんのか!?

こんなもん外に並べるなクソが!!」

黒く光る太い鎖を振り回し、鉄球を魚へ振り下ろす。魚は無残に飛び散って乗せていた木の座卓諸共破片と成り果てた。

「モーニングスターってか..」

「横暴だろう?

乱暴もいいとこさ。」

「もう規制とか関係無くなってきたなこりゃ」

「あぁ!?

何かいったかコラァテメェ!!」

「げっ。

こっち向きやがった」

「物騒だねぇ、どうも。」

迷惑な奴ほど寄ってくる、頭が悪いから見て見ぬフリが出来ないのだ。まったく素直で愛すべき者共である、拍手を送りたいものだ。


「テメェらだよなぁオイ!!」

「どうすんだ?

これじゃあ逃げ場も無さそうだ。」

「決まってるじゃあないか!

..狩り潰すのさ、今ここでね。」

「ウダウダ言ってんじゃねぇぞ!!

チンケでチンプなミジンコがぁ!」

暴威の限り鉄球が迫る。

偶然グレイトの右も金属で、惹かれあったのか鉄球を迎え前に出た。

「なんだぁ..その腕?」

「応急処置だ、気をつけろよ。

放っとくと削れて三角になるぜ」

形状を変えた拳が食い込み球に刺しこまれていく。やがて丸みを保てなくなり、粗末な鉱物に成り果てるだろう。

「クソが!

武器はこれだけじゃねぇんだよ!!」

空いた片手の拳を握り怒りを乗せる。

鉄球同様の圧を掛け今にも振りかぶろうと煽りを利かす。

「舐め腐んなよゴミムシが!!」


「お前こそ魚を粗末にするニャリん」

打ち捨てられた魚の骨が両肩を貫く。

「ぐおぉっ..なんだテメェ!!」

「バウンティハンター、名をネクロ。

武器は持たずにその場調達ニャ!」

「...ネコか。」

魚の骨からの連想か元々そういうタイミングだったのかわからないが、見事な切り替えだ。少し寒気がする。

「魚で肩斬るか普通」

「モノは使いヨウって奴だニャ。」

「スコティッシュ?」「チンチラ。」

種類までバッチリの身のこなし、報酬は猫缶だろうか。

「はしゃぐなドカスが!!」

「うおっ..何やってんだお前!」

食い込む腕を鉄球ごと捨て転がす。破壊するつもりで突き刺した為容易には抜けずゴロゴロと流れるままにうち揺れる。

「ちょっ待っ..止まらねぇっ!」

「あ〜..結構遠くに行ったニャあ。」

「おらぁっ!!」「ニャアッ!」

一人になったネコ男を、怒涛の殴打が乱れ狙う。猫を身体に下ろしているからか、通常の何割増しかすばしこく小回りが利く。

「避けんじゃねえっ!!」

「避けるに決まってニャア!」「ぐ」

足元の土を投げ視界を潰す。

「あぁぁっクソォォ!!」

「避けなくていいのかニャ?」

怒り狂って暴れる男の頭上から、近くの花瓶をクラッシュ&ヒット、紛う事なき直撃を果たし更に感覚を鈍らせる

「がっ..あぁっ...。」

数分前に己が魚にしたように、自らも白目を剥いてダウン。息の根を止めた訳では無いが、一旦スタンを取った形だ。

「遂にやったニャ、このヤロー。

..さぁて戦利品は何を取るかニャ?」

指輪も首輪も何も無い。ボタンはさっき取ってしまったし、取れるとすれば

「モーニングスターの鎖か〜、そういえばアイツ何処まで行ったの..」


「うらあぁぁっ〜!!」「ニャ!?」

背中を見せれば鬼が笑う、ましてや昼寝から目覚めたばかりの鬼は機嫌が悪過ぎる。

「マッズイぞぉ〜..。」

「調子に乗ってんじゃねぇ..ぶぁ!」

目覚めた鬼は直ぐ眠る、ぶん投げた鉄球を返されて。もう一度そこから起きる事は無かった。

「もういい!

不意打ちから攻めてくるやつは!」

「..おかえり。」

グレイトマン怒りの帰宅市場編。

風天でもなくさすらいでもなく気まぐれである。


「フンフンフフーン♪」

「そんなにそれ見てて面白ぇか?

ただの金属の金具だろ。」

「ただのじゃあ無いよ、奴からもぎ取った勝利の金具さ。偉大な戦利品なのさ。」

「ますますわからねぇ、てかアイツ倒したのはお前なのか。」

仕留めたのはグレイト故に、勝者判定はこちらに上がりそうなものだが仕方ない。ジャッジは向こうが下すもの、こちらに軍配は上がらない。

「これから何処に向かうのさ?」

「.,いちいち答えないとダメかー?」

「じゃなきゃ質問しないだろう。」

「諭すなめんどくせぇ、山の向こう側だ。人はいないらしいけどな」

「あっちに行って何するつもりだい、

何にもないよ。あるのは野生の巣と奴等のアジトだけ」


「どっちが目当てさ?」

「どっちもだよ、野生みたいなもんだろ二つとも。」

投げやりに言葉を返してお座なりに振る舞う。元々熱いタイプでは無く長い事追い求めている為闘志は薄く、底知れぬ破壊衝動のみが瞳を燃やしている当然それを他の分野に当てる事は無いが、エネルギーだけでいえばその力は体感で鬼と同等に値する。

「一緒に来ねぇか?」「へぇっ?」

「人数は多いに越した事は無ぇ、つるむのは嫌いだが戦力としての人手は欲しい。ついてきてくれると助かる」

「あんた面白い事言うねぇ。」

勧誘など初めての事だ、しかしそれ程焦っているのも事実。仮の拳で随分と戦力も増したがまだ甘い。集団に囲まれでもすれば単純に力負けは免れない物理的な他の力が、どうしても必要なのだ。

「ここまでは、ずっと一人で?」

「..一人と、もう一匹。

今は姿が見えねぇが、近くにいる。」

その頃ブラスターは近くの露店の服売り場でコーデを吟味していた。無人かつ時間が無制限な為指摘するまで延々と選び放題だ。一つだけはっきりと言える事は、コイツは確実な即戦力だ。


「この俺を同行させたいとはね、またユニークな事を言ってのける旦那だ」

「ふざけていってんじゃねぇ、力として欲しいから言ってんだ。」

「だったら遣り方も一つだよ、俺に力を見せてみな。」

「んだよめんどくせぇなぁ!

ゲームの戦闘イベントかよ、どうせ選択肢いいえでもバトル始まんだろ?」

「わかってるじゃないですの!」

「求めてねぇんだよこっちは‼︎」

丸いくす玉を放り投げる。

玉は中心で弾けて無数の針を飛ばす。

「んだこれっ..!

武器は現地調達じゃ無かったのかよ」

「準備しないとは言ってない。

それにちゃんと現地の物ばかりだよ」

雑貨屋の材料で作った玉に針を入れた手製の爆弾。こういったものを幾つも携える。現地調達というよりは産地直送というべきだろう。

「ったく、腕が金属で良かったぜ...」

「そうかい、そりゃ何よりだよ」

右手の前に小さな玉が、先程よりも少し小さいその玉を振り払うと破裂して粘着質のネバネバが腕を固める。

「なんだコレ、ガム!?」

「ストレス倍増トラップボールさね、

外すには相当手間がいるよ!」

「余計な事しやがってぇっ...!!

隙間に入ったらどうすんだコレェッ」

「続いて披露致しますわ目にも豪快な兜割りでーす。」

ブ厚い出刃を真上に跳んで振り下ろす

「直接は頭上に限るよねぇ?」

「くっ、次から次へと‼︎」

斬るよりは叩きつけるに近い攻撃、文字通りの兜割りに徹する。

「らぁっ!」「ああっ!!」

ねばねばを高く掲げればトラップは自分以外に向く。頭をかち割る筈の出刃は料理長と共に腕に吸着する。

「何してんのさ、離せっての!」

「グラグラ揺れんな!

..先端だけなら延ばせるよな?」

ワイヤーをのばし、爪を適当な露店の

柱へとセットする。

「行くぜ」「何するつもりだよ!?」

出刃と男を的として、ワイヤーを戻して柱に叩きつける。

「痛ったぁっ...!」

「いよっと、やっととれた。

砂埃で粘着が取れたんだな」

「無茶してくれるじゃないか。」

「普通で済むならそうしてるっての」

「臨機応変にってかい?

やるじゃないか、次はどうかな!」

二つの玉を同時に投げる。

「なんだよ、また飛び道具か?

好きだな随分と。」

「使い勝手が良いもんでね」

「どうせまた破裂して中からなんか出てくんだろ、次はなんだよ」

「さぁね、自分で見なよ」

案の定玉は破裂して、中から出たのは

「なんっ、針ぃ..⁉︎」

左右を固め、今度は逃げ場の無い状況で、包囲を増やし飛び刺さる。


「痛ってぇ!」

「片方は鎧で防げるかもしれないけどもう片方は無理だよねぇ。それに気をつけなよ、痛いだけじゃ済まないかもしれないよ?」

「いっ!」

即席で造った痺れ針、それを幾つもの針に紛れて飛ばしておいた。プロの使用するものとは比べものにならない程軟弱な代物だが拘束は数秒でいい。元々少しだけ息を止めさせる為に組み込んだもの、針の追加攻撃を与えるための防御破壊だ。

「そら止めどなく刻は流れるよ!」

「ぐっ..おぉっ‼︎」

間を開けた身体に無数の針が食い込む

裁縫に使った後の針を一旦刺しておくように、休憩所となる針刺しと化している。

「さぁて身動き止まったね、留めはやっぱり..頭上から?」

怪しげな木製の装置を引っ張り出し、紐を掴む。一体いつから準備をしていたのか。

「これで標準合わせて打ち込めば、丁度真上に落石がおちるのさ」

「..色んな事を考えるな、お前。」

「そりゃバウンティハンターだからねぇ、勝ちようを拡げるに限るさ。」

「くそっ..思ったより痛む、只の針のくせしてやるな」

「言ったろ、武器は現地調達。

その場のものがらより輝くんさね!」

「まったくだ、オレにもあるぜ。

貰いもんだがお前にやるよ」

手元の針の一つを拳で飛ばし、首筋を狙う。距離の遠い事もあって浅くしか入らず、先端のみが首を突いている。

「針ですかい?

今更こんなもんでどうやっ、て..!」

存じた感覚、自ら調合した痺れ薬が効いている。身体が固まり動かない。


「あとこれ、結構作るの簡単だな。

これもやるよ!」

布で造った小さいボール。中にはもしやと勘ぐると、案の定で無数の縫い針

「だあぁぁっ!!

やってくれるね、こっちも堪忍しないよ。そらそらぁっ!」

例の装置の紐を引く、頭上から石が落下する。危険なマシンだ。

「いいのかよ、んな事して」

「負け惜しみかい?

みっともないよ旦那!」

「違うよ。」「何さ?」

「標準を合わせるんだろ?

今何処にセットされてんだ。」

「どこって...ああっ!!」

「ワン!」

颯爽と現れた犬公が、落石の向きを此方へ向けている。トリガーは引いてしまった、もう遅過ぎる。

「うわあぁぁっ...!!」

バウンティハンターは石に頭を撫でられ、針塗れの身体で共にダンスを踊った。

「紹介が遅れたな、ウチの番犬ブラスターだ、最近えらく利口になった。」

「ワンワン!アオーン‼︎」

趣味は麻雀特技は国士無双だ。リーチを掛ければ即で出せる。

「そりゃありゃしませんよ旦那、二人がかりは聞いておりません。」

「言ってねぇもん、ところでどうだ?

一緒に来る気になったのか」

石の山の下敷きになりつつも元気な様子で立膝をつく男に尚も勧誘を煽るグレイトマン。それ程までに欲しい人材ではあるのだ。

「わかりましたよ、同行しましょ。

但し負けてませんから、いつか旦那のマント引っぺがしてやるんさね」

「オレを倒した戦利品はマントかよ、なかなかガメツイ野郎だな。」

「そんくらい貰わないも割に合わやしません当然の事でしょう?」

「こりゃ用心する点が増えそうだな」

意図せず命を狙う敵が増えた。あくまでも契約的な合意、仲間意識は薄いことだろう。


「ワン」「お前もいつか覚えてろよ」

ブラスターの戦利品は首輪か牙か、いや当然の如く麻雀牌だ。

「取り敢えずここから出してくれますかね、一人じゃ難しいものでね。」

「..何もしないだろうな?」

「これ以上何が出来るってのさ、出来るとしたら潔く〝ハラキリ〟くらいのもんさ。」

「..その喋り方どうにかなんねぇのか

途中ガタガタのとこあったぞ。まぁ助けてやるけど。」

「だから何度も言わせんなって、こっちだって用心があんだよ。二度と聞くな正式には三度!」

かくしてとばかりにおかしな奴が味方についた。金が無いのに賞金稼ぎ、客を選ばず賃金を選り好まず、報酬あれば即向かう。バウンティハンターが戦利品を求め暫し同行する。

「次は誰のどんな戦利品だ?」

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