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2019年9月21日 00:02
自主企画「短編ミステリの感想を書かせてください3」に参加いただきありがとうございます。お得意の叙述トリックものですね。人間じゃない、というところまでは早い段階でわかるのですが、その上でさらに無生物だったという驚きがありました。とまれ、それだけだったら、騙しのための騙しという感じで、そこまで感心しなかったと思うんです。うまいなと思ったのは、そのミスリードが物語の帰結を際立たせるものになっている点です。というのも、この結末は無生物じゃないとあり得ない。生き物だったら、たとえ同じ品種を仕入れたとしても、それはもう「あの子」ではないと思うので。その意味で、最初に「あの子」がいなくなるシーンを組み込んでいるのがまた効果的で、「あの子」が生き物だと思ってる限り、切ない結末にしかなりようがないと思わされる仕様になっている。だからこそ、この結末には驚かされるだけでなく、ほっとさせられるんです。また、このトリックには語り手の主観を強調する効果もあって、もしもトリックを使わなかった場合、早い段階で「同じの買えばええやん」と言われるのは必至で、語り手の後悔に共感しづらくなっていたことでしょう。そうなると、やっぱり結末の印象が薄くなっていたはずで、このトリックに必然性があることがわかります。と、作者にとっては自明なことばかり述べてしまったような気がしますが、それだけ作品の意図が成功していたということでひとつ。
作者からの返信
コメントありがとうございました。詳細な分析も「まさに、その通り!」といった思いで、書き手としての意図が伝わっていることが実感できてうれしいです。また企画に参加させて頂くことがあると思うので、その節はお手柔らかにお願いします(^.^)
2019年9月16日 19:21
ワンちゃんか……ウマ……となり、最後は(笑)
今回も最後まで騙せたようで、うれしい(笑)☆もありがとうございました(^^♪
自主企画「短編ミステリの感想を書かせてください3」に参加いただきありがとうございます。
お得意の叙述トリックものですね。人間じゃない、というところまでは早い段階でわかるのですが、その上でさらに無生物だったという驚きがありました。
とまれ、それだけだったら、騙しのための騙しという感じで、そこまで感心しなかったと思うんです。
うまいなと思ったのは、そのミスリードが物語の帰結を際立たせるものになっている点です。
というのも、この結末は無生物じゃないとあり得ない。生き物だったら、たとえ同じ品種を仕入れたとしても、それはもう「あの子」ではないと思うので。
その意味で、最初に「あの子」がいなくなるシーンを組み込んでいるのがまた効果的で、「あの子」が生き物だと思ってる限り、切ない結末にしかなりようがないと思わされる仕様になっている。
だからこそ、この結末には驚かされるだけでなく、ほっとさせられるんです。
また、このトリックには語り手の主観を強調する効果もあって、もしもトリックを使わなかった場合、早い段階で「同じの買えばええやん」と言われるのは必至で、語り手の後悔に共感しづらくなっていたことでしょう。
そうなると、やっぱり結末の印象が薄くなっていたはずで、このトリックに必然性があることがわかります。
と、作者にとっては自明なことばかり述べてしまったような気がしますが、それだけ作品の意図が成功していたということでひとつ。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
詳細な分析も「まさに、その通り!」といった思いで、書き手としての意図が伝わっていることが実感できてうれしいです。
また企画に参加させて頂くことがあると思うので、その節はお手柔らかにお願いします(^.^)