マーチングバンド本番
校庭に備えてあるスピーカーから放送が流れる。
「まもなく、吹奏学部によるマーチングバンドが始まります。みなさま、校庭に集まってください」
放送につられ、校庭に人々が集まってくる。
集まってきた人々を見て、マーチングバンドのメンバーの緊張は最高潮に達した。
指揮者の玉木浩が朝礼台の上に立つ。その前にモモたちが木琴などを用意する。
いよいよマーチングバンドの本番だ。玉木が腕を振ると、小太鼓隊が小刻みに太鼓をたたきながら行進していく。その後、管楽器隊が大きな音を出しながら行進していく。そして、カラーバトン隊が行進しながら旗を振っていく。モモの木琴も周りの演奏と調和している。
演奏している曲は「恋のずんだケーキ」。アップテンポな曲であるが、演奏、行進、旗振りが見事にあっている。
演奏が終わった瞬間、観客が盛大な拍手を送る。
「うっ、うっ、うわー!」
なっちゃん先輩が大きな声をあげながら泣いていた。
なっちゃん先輩の頭をなでるナンシー。
「あれ、いつの間に」
突然のナンシーの登場に驚くルギー。
「なに、ずっといたじゃない!」
「痛っ!」
ナンシーはルギーのお尻をつねった。
校庭にいたマーチングバンドのメンバーはハイタッチし、抱き合っていた。
安永はなぜかカラーバトン隊のメンバーから胴上げされていた。
モモは周りのメンバーと抱き合いながら、号泣していた。
そんな中、一人の男がルギーに声をかける。
「オヒサシブリデスネ、ルギー」
「あなたは……」
ルギーは男を見て、驚きの色が隠せなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます