ウナギは獲れたか?

 8月5日。安永たちカラーバトン隊は校舎の外をジョギングしていた。


「校長もしんどいこと言うよ。『ウナギの仕掛け場まで走って行け』なんて」

「暑いよ……」


 メンバーは不満を言いながら走っていく。


 一向がウナギの仕掛け場に着くと、ロビンソンが手を振って待っていた。


「おーい、みんなー!」


 夜人一倍動いていたロビンソンだったが、朝から元気だ。

 ウナギの仕掛けを不安げに引く一同。


「かかってるかな?」

「大丈夫だよ、カエル餌にしたから」


 ロビンソンは自信ある言葉を投げる。仕掛けを引くと、水面から巨大な長いものが見えてきた。


「おお、でかい!ウナギでかっ!」


 メンバーたちがウナギの姿に興奮する。

 次々と釣り上げられていくウナギ。その姿に安永たちも疲れを忘れていた。


「いやー、予想以上の大漁だ。じゃ、これ持って帰って、ちらし寿司作るから。みんな晩御飯は楽しみにしてよ!」


 ロビンソンは上機嫌である。


「おお!」


 一同が盛り上がる。

 ロビンソンはウナギをバンに乗せて、ロビンソン亭に帰っていった。カラーバトン隊は走って高校へ帰っていく。


「ウナギ、ウナギ、ウナギ」


 メンバーたちは変な掛け声をかけながら走っていた。

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