会場準備
海神祭の会場である釜揚港に着いた一行はバスを降りた。
「じゃ、これ運ぶの手伝って」
なっちゃん先輩がバスのトランクから荷物を出し、モモたちに渡していった。マーチングバンドのメンバーのあとについて荷物を運ぶ、モモ、安永、そして吹奏楽部の後輩たち。会場に着いた一行が見たものは、30人ほどが白い制服を身にまとっていた姿だった。
「あ、荷物そこに置いといて」
メガネをかけた長身の男性が指示を出す。
「おはようございます、ルギーさん」
「おはよう、モモちゃん。今日はありがとうね」
長身の男性はマーチングバンドの指揮者、ルギーだった。
「ヤスケン、こっち」
モモが安永を呼んだ。
「ルギーさん、こちらナンシーさんの甥のヤスケン。ヤスケン、こちらナンシーさんの彼氏のルギーさん」
「え?ナンシーおばさんの彼氏?!」
驚く安永。そのあと、安永は軽く頭を下げて、
「ナンシーの甥の安永拳です」
「君が拳ちゃんか。ナンシーからよく話を聞いているよ。今日は手伝ってくれてありがとう」
「いえ、どうもいたしまして」
「モモ、こっち手伝って!」
「はーい!なっちゃん先輩、いま行きます!」
モモがなっちゃん先輩の手伝いをしに木琴のある場所へ向かった。
「じゃ、拳ちゃん。あっちで旗を組み立てるのを手伝ってくれないか?」
「はい、わかりました」
安永は旗の組み立て現場へ走っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます