続々と集まるメンバー

 すると、5、6人の高校生らしき集団がモモたちの前に現れた。


「おはようございます、モモ先輩」

「みんな、おはよう。今日はよろしくね」

「ちょっとちょっと、モモッチ。彼らは?」

「ああ、吹奏楽部の後輩よ。ヤスケン、今日海神祭で手伝うことがあって。ヤスケンも手伝ってよ」

「え、俺なにも聞いてないし」

「ごめん、でもちょっとだけだから、お願い!」


 少し舌を出し、両手を合わせて安永に頼むモモ。一瞬、安永は口を尖らせたあと、


「いいよ。わかったよ」

「ありがとう、ヤスケン」

「じゃあ、行こうか」

「あ、ちょっと待って、ヤスケン。まだ他にも来るから」

「え?」


 すると、駅にバスが一台到着した。バスから降りてきたのは、なっちゃん先輩こと日向夏子だった。


「おはようございます、なっちゃん先輩」

「おはようモモ。今日はよろしくね。これが今年の新入部員か。へぇ」


 なっちゃん先輩は集団の中に一人雰囲気の違う格好をした人物を発見した。


「あ、ヤスケン君おはよう。なんかロッカーみたいな格好しちゃって。どうしたの?」

「どうしたのって、一応自分ではキメてきたつもりなんですけどね。変ですか?」

「ううん、そんなこと無いけど。この前と雰囲気が違ってたからさ」

「なっちゃん、早く行くよ」


 マーチングバンドのメンバーが呼んでいる。


「じゃ、みんなあのバスに乗って」


 なっちゃん先輩がみんなをバスへ乗せた。

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