祝福

 その夜、体操部の部員たちとマネージャーの江戸サキはレストラン「すこやか」でしげるのお祝いパーティーを行っていた。


「では、リーダーのインターハイ進出を祝って、いただきまーす!」

「いただきまーす!」


 みんなが「すこやか」のハンバーグをほおばった。


「キャプテン、どうぞ」


 サキがハンバーグを一切れしげるに差し出した。


「ほら、リーダー『あーん』ってしなきゃ」

「え、恥ずかしいよ」

「それ、あーん!あーん!」

「しょうがないな」


 仲間たちにあおられ、しげるは恥ずかしそうに口をあけ、サキのさしだしたハンバーグを食べた。しげるにとって至福のひと時であった。

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