心折れそうなモモ

 22:00。学校を飛び出したモモは家に帰り、何も食べずに部屋に閉じこもっていた。携帯電話が突然鳴り出した。携帯をとると日向夏子ことなっちゃん先輩からだった。


「どうしたの、モモ?学校飛び出したって聞いたけど」


 モモは涙声で答える。


「なっちゃん先輩。最近、部活の中で居場所が無くて……。あたしやめたい……」

「ちょっと、待ちなさいって。音楽好きなんでしょ?簡単にやめるなんていっちゃだめだよ」

「音楽は好きだけど、でも……いまのままじゃ嫌いになっちゃうかも……」

「うーん。じゃ今度会おう。二人でじっくり話そうよ」

「はい、わかりました。電話ありがとうございます」


 モモは電話を切ると、涙で枕を濡らした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る