第14話

 新しいことを求めないと飽きる。同じことの繰り返しは、とにかく飽きる。


 時として、頭の中でアイディアが生まれた後、実行するのが面倒に感じることがある。これも、本質的には一種の飽きだと思う。


 頭の中で描いたことを、形にするためにもう一度繰り返さなければならないからだ。ことに、ある程度先が見えていたりするとそうなりやすい。予想は常に外れるかもしれないものではあるが、その可能性が低いと分かっていれば特にそうである。


 そして、その時にはすでに、もうある程度のことはやったか思い付くかしてしまったという疲労感だけが残る。脳科学的には、頭の中で描いただけで、ほぼ実行したのと同じ効果を得られてしまうというから、この上何を改めて繰り返す必要があるのだろうと思ってしまうのである。


 人がいようといなかろうと、それはあまり関係のないことである。反応する人がいようがいなかろうが、私の戦っている一種の虚しさは、そのような次元とは関係のないところにあるからである。


 結局、どんなアクティビティーや関係性であれ(そう、人間関係についても、いずれは飽きてしまうことの方が多い)、本当に面白いのは、そのような雑念とは関係なしに活動できるわずかな期間だけだ。そして、飽きと没頭の繰り返しに、私は既に飽きつつある。


 何か、ハマり続けられるような面白いことはないのだろうか。

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