第2話 届かない

 私は違うと思っていた。

 不安感なんて覚えないし、気持ちが落ち着かないことなんて有りはしない。

 みっともなく、他の人のようにイライラしない。


 でも、実際は違った。


 ぐるぐると意味もなく部屋を歩き周り、一縷の望みに期待したり、なんともみっともない。


 下見しとけば良かったかな。


 遂には、ホテルの窓から手を伸ばし強く望む。

 届け私の思い、一ピンだけでも立ってよWi-Fi。

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