ver.5.0.1 人間マルウェア

『O阪府O阪市此花区の人工島「夢洲ゆめしま」と、新たに建設された「幻想洲げんそうしま」を繋ぐ橋梁「夢幻大橋むげんおおはし」付近で、「人間マルウェア」に感染された男性が暴れています。そのため、F区画を封鎖、保護いたします』



 街全体に響かせる放送と、けたたましいパトカーのサイレン。

 O阪府警のパトカーが次々と、街中を駆け抜けていく。

 煌びやかな電飾に加え、赤色のパトランプが夜の繁華街を彩った。

 車載の無線機から、男の怒鳴り声が叫ばれる。



「おい! アイツに出番を与えるんじゃないぞ! あんなのがいなくても、我々隊員だけで制圧できるということを全国に知らせてやるんだ!」



 そう言い終わると、すぐに「はっ、隊長!」と自信の満ちた返事が無線機から発せられる。

 彼らは、O阪府警察の特殊マルウェア制圧部隊(通称、SMST)に所属している。

 隊長の熊谷ゴロウはフロントガラスを強く睨みつけながら、握り拳をつくっていた。

 怒りの表情を浮かべて、窓の外を眺める。



 先ほどの緊急アナウンスが鳴り止むと、F区画の建物や道路が薄いフィルムのようなもので覆われていき、衝撃から人や建物を守る働きを務める。

 大通りを走る車は液体のような流動性のある地面に沈み、地下へ避難する。

 これが、世界に誇る日本の技術『ナノテクノロジー』だ。

 もっとも、こんなのを必要とする日本がおかしいとも言えるが。

 歩道と道路側に透明なフィルムの壁が出来上がり、安全が確保される。



 それを見届けると、足並み揃って大勢の人がスマートフォンを大通りの方に突き出して佇んだ。

 皆、カメラアプリを起動して、ある瞬間を待っているのだ。

 普通、猛り狂う男がいると聞いたら恐怖で身を縮めるか、逃げ腰になるだろう。

 だが、人々の表情はニヤケており、まるでアーティストの登場を待つファンの様子に似ている。

 それを目にする熊谷は舌打ちをする。



「安全圏、カメラ構えて、記者気取り……ってか。ふざけんじゃねぇよ、誰のおかげで戦わずに済むのか。感謝しやがれ」

「隊長、そろそろ……」



 運転する新人隊員が怯えながら、イラつく熊谷に話しかける。

 熊谷は「ああ」とだけ呟き、装備を確認した。

 ヘルメットを装着し、ボディアーマーの調整をし、体にフィットさせる。

 それから、腕と脚にパワーアシストサポーターを武装し、腰の拳銃と伸縮式特殊警棒を装備していることを確認した。

 いつでも戦える状態だ。



 突然、車内が暗くなった。

 その理由にいち早く気付いた新人隊員が、空を指さして思い切り声を出す。



「隊長! 上です!」

「ちくしょう!」



 全速力のパトカーに向かって、巨大な何かが落下してきていた。

 それが何かを知る前に、扉を開け放って身を投げた。

 その直後、金属のひしゃげる音が大きく響き渡り、そして爆発する。

 爆風に背中を押され、地面を転がる熊谷だが、冷静に勢いを押し殺して立ち上がる。

 たちまち黒煙が昇っていき、辺りの視界が悪くなっていった。

 背後を付いてきていたパトカーは急ブレーキをして、隊員は一斉に外に飛び出した。

 全員の視線は、黒煙が昇るパトカーだった物に集められている。

 やがて、煙の中に人影が見えた。

 熊谷は、さっきの落下物は人間だと認識した。

 パトカーを圧し潰すほどの人間など存在しない……常識だ。

 それでもありえるのが、この現実だ。



「お前ら、ぼうっとしてんじゃねぇ! さっさと構えろ!」



 隊長の命令により、隊員の不安定だった気が引き締まった。

 しかし、煙の人影が動き出すと再び心が揺れ動く。

 その人影は見る見るうちに大きくなり、はち切れんばかりの太い腕が露わになると、隊員は一歩下がった。

 しばらくして、人影が全てをさらけ出した。

 その男、三メートルはあるであろう巨躯と、比例するように馬鹿でかい腕と脚をもっていた。

 熊谷は隊員の誰よりも背と体格の大きい体つきだが、これには負けを認めるしかない。

 だからといって、怖気づいている場合ではない。

 警察官として、市民の安全を守らねばならないのだ。

 この怪物を殺してでも。



「撃てぇ!」



 合図を待ってましたとばかりに、隊員は腕に抱えたアサルトライフルを男に突き付けて、引き金を引いた。

 全自動射撃能力を持つ自動小銃が火を噴き続ける。

 連続する破裂音は花火大会よりも賑やかで、聴いていて飽きが来ない。

 色は単調な黄色で、ずっと見続けるのは苦痛だが。

 男は巨体のため、大きな的となってしまい、まともに食らっている。

 これで、肉体は蜂の巣になっていなければならない。

 大男は腕を振るう。

 蚊を追い払うような動作だ。

 その時、見えたのは大男の全身に黒い弾丸が刺さっていたことと、腕を振るったことで刺さった弾丸がパラパラと剥がれ落ちていく場面だった。

 つまり、ほぼ無傷だということだ。



 ライフル弾を改良した新開発の弾丸だぞ。

 熊谷は焦りこそ顔に出ていないものの、内心は動揺していた。

 怪物は、ついに動き始める。

 自分で潰したパトカーの残骸を片手で掴み、掲げるように持ち上げた。

 それから、パトカーと隊員が密集する場所に体を向けて、残骸を把持する腕を大きく振りかぶった。

 野球選手がボールを投げるように大きく円を描くと、残骸が一直線に飛んでいく。

 正面から、急接近する物体に反応できなかった哀れな隊員は激しく圧縮された。

 肉塊と化した死体と残骸が一緒になって、真新しいパトカーを破壊し尽くした。

 一台の車両が爆発すると、巻き込まれた車両も爆発する。

 皆もやっているんだからと、同調圧力のような惨劇が繰り広げられた。



 この時点で、死者多数。

 運よく巻き込まれなかった隊員が起き上がると、ふいに体を持ち上げられた。

 頭部が握り潰される一秒前に気付く。

 ああ、これは手のひらで、頭を持ち上げているのだな。

 血に塗れていく地面は吸収性の高い素材で、あっという間に乾いた。

 完全犯罪を企む殺人犯の如く、血を丁寧に吸い取る。

 本来は、大雨に対応するための吸水性だというのに。

 熊谷は右耳を手で押さえて、インカムを起動させると同時に残った隊員へ命令を下す。



「盾、整列! 狙撃、準備!」



 指示された隊員は道路中央で炎上する車両群の横を通って、まだ何も起きていない道路に集合する。

 半透明の特殊盾を地面に下ろし、隊員は身構えた。

 その後ろに、熊谷は回り込み、怪物を鋭く見つめる。

 怪物はパトカーを乱暴に振り回し、やがて盾の集まりを見つけると、勢いをつけて車を放り投げた。

 同時に、怪物が走り出す。

 五人が踏ん張って、飛来する残骸を盾で押し返した。

 押し返された金属の塊は、怪物を目指して転がっていく。

 怪物は臆することなく、一刀両断するように自慢の巨腕を振るって残骸を弾き飛ばした。

 滅茶苦茶にされた残骸は、人通りに張られたフィルムの壁に衝突する。



 怪物はタックルの姿勢で、盾に突進していく。

 見事にぶつかり合い、強大な勢いを五人がかりで抑えることに成功した。

 盾で受け止めた隊員達は歯を食いしばって、敵の動きを制限している。

 熊谷はすかさず、インカムに叫んだ。



「狙撃!」



 熊谷の背後にある高層ビルから一瞬、無数の光が点滅した。

 配備していた狙撃手が、引き金を引いたのだ。

 今度は、戦車をも貫通するライフル弾だ。

 それに、人間の弱点である頭部を狙っている。

 これで終わってほしい、と誰もが願った。



 狙撃と時を同じくして、怪物はいきなり上半身をのけ反らせた。

 熊谷は驚きで目を見開く。

 まさか、高速の弾丸を避けるつもりか。

 何よりも、避けるという選択をしたことに驚いた。

 ライフル弾は頭を逸れて、地面を穿った。

 先の尖った弾丸は着地し、地面に飲み込まれていく。

 しかし、それは一発の弾だけだ。

 幸いにも、他の弾丸は上半身に命中し、血を噴出させる結果となった。

 目撃した熊谷は、心の中でガッツポーズを決める。

 盾で押さえていた隊員も、顔を緩ませている。

 それだけに、油断を招いてしまった。

 上半身をのけ反っている時間が妙に長い。

 そして、熊谷があることに気付き、隊員に叫んだ。



「踏ん張れ! そいつは頭突き……」



 熊谷が言い終わる前に、怪物は上半身を思い切り起こす。

 油断していた隊員は、盾に力を込めることを忘れていた。

 よって、五人は怪物の頭突きをまともに食らって、吹き飛ばされた。

 怪物の正面にあった盾も頭突きで半壊し、熊谷の後ろに落下した。

 奴がのけ反ったのは、狙撃を回避するためではない。

 頭突きを食らわせるためだったのだ。



 怪物は次に、じっとしている熊谷を捉えた。

 正気を失った大男は、右腕を構えて駆け出した。

 強烈な右ストレートをお見舞いするつもりなのだろう。

 そうはさせるか。

 熊谷は転がってきた盾を拾って、足に気を集中させた。

 そして、トラックが迫ってきたかのような錯覚に陥りつつも、怪物の突進を受け止めた。

 瞬間、脳が激しくシェイクされる。

 それでも意識を確かにして、両腕と両足に全身全霊を込める。

 足が地面に沈んでいく。

 盾は嫌な音を立てながら、ヒビが走る。



 隊長としての意地を見せてやるのだ!



 予想以上に力の強い大男が更に力を増すと、盾は耐えきれなくなって防御が崩壊する。

 熊谷も例外なく吹き飛ばされ、フィルムの壁に背中を打ち付けた。

 壁の向こうから、驚く声と尻餅をつく音が聞こえてくる。

 熊谷は呟き。



「これが……戦い、ってもんだ」



 熊谷は雄叫びを上げて自身を奮わせると、起き上がって腰に差した警棒を取り出す。

 手首を振って、棒を伸ばした。

 長さ80センチほどの警棒を片手に携えて、熊谷は怪物に突っ込んでいく。

 怪物は先ほど同様、右ストレートを繰り出した。

 見切った熊谷は、体を左にずらして躱す。

 同時並行で、警棒を顎に叩きつけた。

 パワーアシストサポーターの補助もあり、段違いの威力となって衝撃を与える。

 少し宙へ浮き上がった怪物は体勢を整えた後、蹴りを連続して放った。

 体を捻って器用に躱すと、隙を見て一気に懐に潜りこむ。

 熊谷は躍起になりながら顔面目掛けて、警棒で殴りつけていった。

 続いて、鳩尾も殴れるだけ殴っておく。



 突然、怪物が左腕を伸ばしてきた。

 察知するのが遅れた熊谷は、あえなく首根っこを掴まれ、全速力で振り回される。

 怪物は満足すると、フィルムの壁に狙いを定めて、熊谷を躊躇なく投げ飛ばした。

 投げ飛ばされた熊谷はどうすることもできず、全身をしたたかに打ち付ける。

 その後、うつ伏せの状態で地面に落ちた。

 熊谷は、生命力と体力に自信があった。

 だから、意地になって起き上がろうとするも、激痛が全身を走り、全く動けなくなる。

 アーマーのおかげで完全に気を失うことはなかったが、骨は何本か折れているだろう。

 熊谷は、恨み節を地面にぶつけるしかなかった。







「ふ、ざけんな……アイツが来るだろうが」



 怪物は微かに動く熊谷に吠え、歩いて接近する。

 何かの破片が踏み潰され、板上に引き伸ばされた。



「もたもたしてると」



 怪物と熊谷の距離が狭くなる。

 その時、どこからか空気を断ち切るような音が聞こえてきた。



「アイツが……来る」

「……出力20%」



 誰かの声がする。

 怪物が目前まで迫ってきていた。

 巨腕を叩きつけてやろうと掲げ。

 とうとう、振り下ろした。



「ほら、来てしまっただろうが……」



 うつ伏せの熊谷の視界に、鋼色の足が置かれる。



「鬱陶しいアイツがな」

「『ソウルブロー』!」



 熊谷の前に立つ人物が青く光る腕を、怪物の腹に打ち込んだ。

 その瞬間、雷が目の前で落ちたような音を轟かせ、怪物を向かいに建つビルの中層まで吹っ飛ばした。

 風が吹き荒れ、熊谷は顔を手で庇う。

 ビルから剥がれ落ちた怪物が道路と激突すると、大砲を撃ったような音を響かせた。

 目の前の人物は、熊谷に手を差し伸べる。



「大丈夫ですか、隊長」



 男の声が心配そうに囁いた。

 目の前の人物は鋼によく似た合金のパワードスーツを装着しており、顔が見えない。

 熊谷は差し出された手を払い除け、自力で立ち上がった。



「うるせぇ。お前の力なんて借りずとも、このよう、に……」



 体がよろけ、前のめりに倒れそうになる。

 即、鋼の腕で熊谷の体を支えた。



「隊長、後は俺に任せてください」

「な、なんともねぇよ。オレが、止めを刺しにいってやる!」



 熊谷は落とした警棒を拾って、仰向けに倒れる怪物に前進していく。

 すると、ピクリとも動く気配のなかった怪物が勢いよく起き上がり、目前にまで迫っていた熊谷を突き返した。

 熊谷は情けない声を吐いて、道路を転がる。

 呻き声を出しながら起き上がる熊谷の前に、合金に包まれた男が庇うように立ち、左腕を伸ばして熊谷を制した。



「俺にやらせてください。必ず、倒します」



 それを聞いた熊谷は顔を歪ませ、怒鳴ろうとしたが体は言うことを聞かず、地面に膝をついた。

 パワードスーツの男は怪物と対峙しながら、着信したインカムに耳を澄ませる。



〈結城博士から伝言です。派手に本気で、ぶつかれ……だそうです〉

「……了解!」

〈『ソウルスーツ』唯一の適応者であるあなたが、社会に姿を現す最初の日です。お願いします……大倉ツカサさん!〉



 通信が切れると同時に、怪物が大倉に向かって飛び出した。

 大倉は右手を強く握り締め、少し腰を落とす。

 怪物を見据えて、独り言を呟く。



「残り44%か」



 大きく足を動かし、距離を詰めてくる大男。

 対する大倉は右拳を後ろに引いて、じっと待つ。



「出力44%……」



 大倉の言葉に反応するように、右腕が青い光を放ち始めた。

 心臓の辺りも連動して、日光に照らされた海のような輝きを放つ。

 荒々しく唸る暴風が吹きすさぶ。

 怪物の接近によるものだ。

 大倉の前には、殺してやろうと腕を持ち上げる怪物がいた。

 そして、巨大な拳が飛来する。

 大倉は剃刀のように鋭い眼差しを、怪物に突き刺した。



「食らえ……」



 怪物の巨腕が、目と鼻の先で止まった。

 大倉が胴体に、輝く拳をめり込ませたからだ。

 そして雄叫びを上げながら、足を踏み込んでいく。

 巨体が持ち上げられ、やがて怪物の足が地を離れていった。

 大倉は更に大きな声量で叫んで、一気に踏み込んだ。

 蒼い腕に持てる全力を込める。



「『ソウルスマッシュ』!」



 腕を怪物ごと思い切り、地面に叩きつけた。

 怪物は絶叫し、しばらく唸り声を吐いた後……絶命した。

 大倉の拳が打ち付けた腹には、大きな穴ができている。

 腹が圧し潰されているのだ。

 深紅の生き血が止めどなく噴出していた。

 大倉は血に塗れた右腕を引き抜き、空を仰ぐ。

 光景を目の当たりにした誰かが、ポツリと言葉を漏らした。



「すげぇ……」



 人々は、あのパワードスーツの人物が怪物を倒したのを見終わった後、一斉に歓喜した。



「なんだ、あいつ!? すごいぜ!」

「まさに、ヒーローだ」

「社会の英雄……ソーシャルヒーローだ」



 一様に揃って、カメラのシャッターが鳴り始める。

 あちこちからフラッシュを浴び、居ても立っても居られなくなった大倉は、座って胡坐を掻いていた熊谷のもとまで歩いた。

 大倉が近くに来ると、熊谷は舌打ちをして道路に拳を叩きつける。



「くそ、美味しいところを取っていきやがって。だから、嫌なんだよ」

「そうは言っても、今回ばかりは俺がいないと解決できなかったですよ」

「うるせぇ、ツカサ! 次の目標は名誉返上、汚名挽回だ!」

「もしかして名誉挽回、汚名返上ですか。だいたい、傷付く名誉なんてないでしょ」

「おう、喧嘩するか! ここで叩きのめせば、オレがえいゆ……くっ、いてぇ」



 杭を打ち込まれたような痛みに襲われ、しゃがみ込んでうずくまっている。

 大倉はため息を吐いて、熊谷に手を差し伸べた。



「肩、貸しますよ」

「断る! 体力には自信あんだよ、馬鹿にすんな!」

「いや、馬鹿にしてませんよ」



 と言いつつも、少しは馬鹿にしている。

 熊谷にバレないよう、大倉は顔を横に向けて口角を上げた。

 どこからともなく、パトカーのサイレンが聞こえてくる。

 大倉はインカムで話した女性が手配してくれたのだと考え、頭の中で感謝する。

 まだ、この女性とは会ったこともないし、名前も知らない。

 いつか、お礼しないと。

 大倉は、自分の手で倒した怪物を見つめる。







 人間マルウェア。

 それはある日、突然湧いて出たウイルスに付けられた呼称である。

 人間マルウェアは感染すると、強大な力を与えられる代わりに自分自身を失う。

 成れの果てが、さっきの怪物だ。

 ニュースでは、感染者と呼んでいる。

 社会はまだ、ぽっと出の人間マルウェアに対処しきれていない。



 そして人間マルウェアの存在が、大倉ツカサの人生を大きく変えることになった。

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