第38話:桐野つむじ後編「優しくてもいいし、泣き虫でもいい」

 【桐野つむじ視点】

 

「はぁ? なんでお前を第七階層に連れてかなあかんねん」


 万女二日目の朝。

 朝の自主練に出かけようとするタイガー殿を捕まえると、拙者は一晩悩んだ末に覚悟を決めたことを話しかけたでござる。

 

「お前、まだレベル15ぐらいやろ? そんな奴が第七階層に来ても何も出来へんに決まっとるぐらい分からんか?」


 呆れ顔でけんもほろろな態度のタイガー殿は、今は地道に自分の実力にあった階層でレベル上げせえやと言うけれど、拙者もそれでは駄目なのでござると引き下がらない。

 ランニング中も、柔軟体操で体をほぐしている間も、朝の感謝の正拳突きの最中もつきまとい、そしてトレーニングが終わって朝風呂で汗を流そうかと大浴場で服を脱ごうとしたところでついに

 

「ええ加減にせえや!」


 タイガー殿がキレた。

 

「お前、もっと骨のある奴や思っとったが、とんだ思い違いやったようやな! ええか、ライバルと言われていたアリンコに差をつけられて焦るのは分かる。そやけどその差を埋められるのはおのれの努力のみや。うちらのパーティに入り込んで、自分はほとんどなにもせずに第七階層で経験値稼ぎなんて甘っちょろい考えでは、永遠にアリンコとの差を埋めることはでけへんぞ!」


 一気に捲し立てると同時に服をぱっぱと脱ぎ去るタイガー殿。

 朝からけったくそ悪い、風呂に入って気分転換せなやってられんわとその背中とお尻が語っている。

 

「待ってくだされ、タイガー殿」

「待たん。これ以上つきまとったら、うちの必殺エレクトリックサンダーをお見舞いするで!」


 なんでござろう、その物騒な感じのする必殺技は?

 でも。

 

「できるものなら試してみるがよいでござろう」

「ほう? えらそうな口を叩きよるやんけ。言っとくが手加減せぇへんで。生娘のくせに傷物になっても知らんぞワレェ!」


 タイガー殿が振り向きながら、拳を固めた右腕を鋭く伸ばす。

 本気で当てるつもりはないでござろうが、なら威嚇には十分すぎる裏拳だ。

 

「今のはわざと外したったんやで! うちが本気になったらお前なんて一発で……あ? どこ行きよった?」

「……残念でござるが――」


 もっとも拙者はの生い立ちではござらん。

 

「一撃で仕留めることが出来るのは拙者の方でござるよ」

 

 タイガー殿の背後から喉元へ手を回し、立てた爪を軽く押し当てる。

 

「……ほう、忍びの技か。おもろいやんけ」

「暗殺の技でござるよ。何も面白いことなんてないでござる。でも、これを異世界ダンジョンで使えば、拙者の攻撃力は今とは桁違いになるでござる」

「なんで今まで使わなかったんや?」

「人目に触れさせていい技ではござらん。おそらく伊賀出身の連中もそう考えて、今まで異世界ダンジョンでは使ってこなかったはずでござる」

「なるほど。そやけどそれを解禁するっちゅーことは、そこまでしないとアリンコ……いや、それよりもお前んとこのあの魔力爆弾娘には勝てへんって考えたわけやな?」


 タイガー殿の指摘にびくりと体が反応してしまったのが自分でも分かった。

 

「実力のあるもんはみんなダンマス優勝の先にある『勇者』の称号を目指す。一年前のうちもそうやったし、アリンコもそうや。そして勇者になる為にはパーティ内での協力が欠かせへん。モンスターを倒したポイントによって勇者が決まるさかいな。最後の仕留めは勇者候補に任せるとか、そういう連携が必要になるんや」

「…………」

「そやから最低でもダンマスが始まる前にパーティの中で勇者候補を決めなあかん。異世界ダンジョン内での部員同士によるバトルを固く禁じている放課後冒険部でも、この勇者候補を決める時だけは本気マジバトルを認めとる」

「…………」

「そやけど分からんなぁ。あの魔力爆弾娘、学校や杏奈を取り戻す気持ちは強そうやが、勇者になりたいって感じやないやろ? お前が勇者候補になりたいってゆーたら、素直に譲って」

「それではダメではござる!」


 思わず声を荒げてしまった。

 

「千里殿なら確かに譲ってくれるでござろう。でも、勇者候補ってのはパーティで最も実力のある者がなるべきでござる!」

「なるべきでござる、ってお前、面倒くさい性格しとるなぁ」

「面倒で結構でござる。それよりもどうするでござる、拙者を第七階層に連れてくでござるか、それとも連れてかないでござるか!?」


 喉元に押し当てた爪に少し力を入れる。

 

「……はぁ、分かった分かった。うちとある約束をしたら連れて行ってやるさかい、爪を離せや」

「本当でござるかっ!?」

「ああ。そやけどまず訊きたいことがある。せっかく譲ってくれるってもんを自分の実力で取らな納得でけへんお前が、なんでこんなことをするねん? レベル上げの為に高レベルパーティに入るなんてズルもいいところやんけ」

「それはタイガー殿の勘違いでござる」

「勘違い?」

「拙者は第七階層に連れて行ってほしいだけで、別にタイガー殿のパーティに入るつもりはないでござる」

「はぁ? だったら誰とパーティ組んで第七階層でレベル上げするつもりやねん?」

「誰ともパーティを組まず、ひとりでやるつもりでござる」

「アホぬかせ! そんなことしたらたちまちモンスターにやられてダンジョンに囚わ」

「そんなヘマはしないでござるよ」


 解放されたタイガー殿が振り返ったところを、再び背後に回り込んで今度はその胸元――心臓へと爪を押し当てる。

 

「暗殺術を使う拙者を倒せる奴などおらぬでござる」


 そう、たった一人を除いて。

 

「それで約束とは一体何でござるか?」



 ☆ ☆ ☆

 


 異世界ダンジョンでの地震は、過去に二度体験したことがあるでござる。


 一度目はちょこ殿を助けに行って、千里殿がミノタウロスに一発貰った時。

 二度目は杏奈先輩が囚われてしまった時。

 そのどちらも大きく揺れた。でも、今回のはそれとは比べ物にならないぐらい大きかったでござる。

 

 天井から小さな石がまんべんなく降り注ぎ、地面がまるで台風の時の琵琶湖みたいに畝っている中、拙者と千里殿は懸命に出口めがけて走る。

 

「千里殿、そんな胸やら股間やらを隠していてはまともに走れないでござるよ」

「で、でも! うわわわっ!」


 言ってる傍から千里殿が地面からの突き上げでバランスを崩し、慌てて両手でバランスを取るも敢えなくすっ転ぶ。

 あーあ、完全にモロでござるよ、千里殿。

 

「あ痛たたたた……はっ、も、もしかして見えちゃった、つむじちゃん?」

「武士の情けで見なかったことにしてあげるでござる」


 千里殿に手を貸し、起き上がらせた。

 

「ありがと……って、それってつまりは見たってことじゃん!」

「これに懲りたら今は走ることだけに集中するでござるよ」


 そう言って拙者は再び走り出した。

 千里殿も拙者の言うことに従ってくれたのか、それともただ単に自棄になったのか、今度はちゃんと腕を振って走り出す。

 並走する千里殿をちらりと見やると、普段は服の下に隠された、意外なほどに大きな膨らみがぽよんぽよんとリズミカルに揺れている。発育不良な拙者としては、羨ましいことこのうえないでござるが……。


「……ふふっ」


 自然と笑みが零れた。

 ほんの少し前までの拙者なら、神様は不公平だと嘆いたことでござろう。

 でも、今は不思議とただ羨ましいだけであって、神様の呪ったり、ましてや千里殿に妬みのような感情はこれっぽっちもない。

 千里殿は千里殿、拙者は拙者。それでいいんだと思えることが出来た。


「やった、もうすぐ出口だよ、つむじちゃん!」


 千里殿の呼び声にはっと我に返る。

 琵琶女と違って、万女のトレーニング場は出口から幾つかの通路を抜けたところにあるでござる。

 とは言っても普段はほんの数分の距離。今はそれがやたらと遠く感じたものでござるが、それもあともう少し。

 次の角を曲がれば出口は目の前でござる。

 

「わーはっはっ! いい様やないか、相田千里!」


 ところが出口そこに、今一番会いたくない人物が立っていた。

 

「お前がまさか異世界ダンジョンですっぽんぽんにされる日が来るとはのぅ」

「ちょ! 見ないでくださいよぅ!」

「わはは! ぽよんぽよんのおっぱい、隠さんでもええやんけ! おうおう、やっぱり若い子は肌がぴちぴちしててええのう。」

「若い子って一歳しか歳が変わらないじゃないですかぁ!」


 待ち構えていたタイガー殿がここぞとばかりに千里殿へセクハラ攻撃を仕掛ける。どこからどう見てもエロ親父のそれで、千里殿もたじたじ。


 ただ、千里殿には悪いけれど、この様子に拙者はホッとしていたでござる。

 だって、タイガー殿とは例の約束がある。

 千里殿には引き分けの時の約束はしてないから大丈夫と言ったものの、果たして本当に問題なくやり過ごせるかは分からない。なんせ相手はあのタイガー殿。すんなり納得してくれるとは到底思えないでござるよ。

 

 だからここは何とかやり過ごしたい。

 ここさえ凌げば後で呼び出しを食らっても、タイガー殿とやりあえるちょこ殿を連れて話し合いに挑むことが出来るでござる。

 

「はっはっはー! いやー、気分ええわぁ。おい、つむじ!」


 でも、やっぱりタイガー殿はそんな甘い人物ではなかった。


「な、なんでござろう?」


 突然名前を呼ばれて動揺した心を押し隠そうと、努めて冷静さを装った。

 けれどダメだ。声が少し震えてしまっている。

 

「つむじ、ようやった!」

「……は!?」

「あの魔力お化けの相田千里をすっぽんぽんにするとは、甲賀忍者の暗殺術ってのはホンマたいしたもんやな!」

「え? ええと、あのタイガー殿、しかし拙者も見ての通り、すっぽんぽんにされてしまったでござるが……」

「おう! 見とったで! 熱くて、ええ勝負やった!」


 思いもしないタイガー殿の反応に正直戸惑った。


「え? ちょっと見ていたってどういうことですかっ!?」


 もっとも拙者以上に狼狽せざるを得ないのが千里殿だ。

 

「相田千里、ダンマスがテレビ中継されるのは知っとるやろ?」

「え? あ、はい、それは知ってますけど……」

「つまり異世界ダンジョンからこちらの世界に映像を飛ばすシステムがあるわけや」

「ちょ、それってまさか……」


 最悪の事態を想定した千里殿の顔から血の気が引いていくのが、傍から見ていても分かる。

 ごめんでござるよ、千里殿。

 

「そや。万女うちみたいなダンマス常連校にもなると、このシステムを導入して戦闘を録画し、あとで戦術研究や情報共有に使うことがある。これがまた高性能でなぁ。血の霧の中だろうと結構はっきり映るねん。てなわけで、さっきの戦闘も見させてもらったで!」

「あ、あの! それってもちろん謎の光って奴は……」

「ああ、アレな! アレはテレビ中継される時だけに使われる特別な魔法やねん。使い手も限られとる」

「ええっ!?」

「残念ながら万女うちにはおらんでなぁ」


 残念と言いながら、タイガー殿の表情はもうこれ以上はないって言うぐらいニヤニヤしている。

 

「んなわけやから、あんなとこからこんなとこまでバッチリ見させてもらったで」

「うわああああああああああ!」

「そやけど安心せえ。武士の情けで録画はしないでおいてやったから。まぁ、みんなの頭の中にはしっかり記憶されたやろうけどな」

「そんなの当たり前ですよっ! ……ってちょっと待って。みんな、ってどういう意味ですか?」

「決まっとるやん。放課後冒険部員みんなって意味や」

「な!? なんでー!?」

「なんでってウチは優秀やからな。今みたいにダンジョンが成長地震を起こす可能性を考慮して、今日はダンジョン探索は中止して、代わりにお前らの対戦観戦にしたんや。そやから逃げ遅れなんておらんから安心してええで」

「そうですか、それはホッとしました……なんて言うわけないでしょう! ああ、もう最悪だぁぁぁぁ!」


 千里殿が両手で頭を抱えて吠えた。

 おかげでいろんな所が丸見えでござるが……きっともうやけくそなのだろう。

 

「まぁまぁ、そんな絶望せんでもええやん。放課後冒険部に入ったもんは誰しも一度はすっぽんぽんになるのに、お前は魔力が膨大すぎて今までなったことがないやろ? これでおあいこって奴や」

「おあいこ……ですかねぇ?」

「そや。これでようやくお前も本当の放課後冒険部の部員やってみんなから認められたわけや」

「……すっぽんぽんになることで認められるって変な部活ですね」


 千里殿がはぁと深く溜め息をついた。

 されどその表情はどこか吹っ切れたみたいで悲壮感はない。

 千里殿は自分のことを「諦めが早い性格」だと言うけれど、本当のところは「立ち直りが早い」の方が正しいのではござろうかと思うことがある。

 挫けることがあっても、すぐ前向きに修正することが出来る。その性格はここ一ヶ月ずっと劣等感を引き摺ってきた拙者からしたら羨ましい限りだ。

 

「んじゃ相田千里の裸も堪能したことやし、そろそろダンジョンから脱出しよか」

「あっ、そうだ! 早く出ましょう! ほら、つむじちゃんも」


 千里殿が拙者の手を引いて、ダンジョンの出口へと駆け出す。

 その時。


「おう、つむじ」


 タイガー殿の脇をすり抜ける瞬間、名前を呼ばれて再びぎくりと体が硬直した。

 

「これで琵琶女放課後冒険部を続けることができるな、おめでとさん」

「え?」


 でも続いてかけられた言葉は、予想だにしていないものだった。

 思わず立ち止まってしまったものだから、拙者の手を引っ張る千里殿が後ろにつんのめり、危うくこけそうになる。


「ご、ごめんでござる、千里殿」

「いったー、危うく腕が抜けるかと思ったよ……って、タイガーさん、今の言葉って?」

「いやー、うちとしたことが引き分けを考慮せえへんかったとは抜けてたわ。そやからあの約束は無し。無効や」

「やったーーーーー!」


 タイガー殿の言葉を聞き、千里殿が両手を上げて抱きついてくる。

 拙者はまだそれでも信じられない気持ちで、ぼんやりとタイガー殿を見つめた。

 

「つむじ、あの約束のこと、覚えとるか?」


 コクンと頷く。

 忘れるはずがないでござる。

 あの時、タイガー殿は勝てば万女への転校を、そして負ければ放課後冒険部からの引退を条件に迫った。


 どっちになっても琵琶女放課後冒険部から離れることになるこの条件に、一度は激しく抗議したでござる。

 でもタイガー殿は何を言っているんだとばかりに、暗殺術を使って倒せば千里殿との仲は破綻し琵琶女にはいられない、かといって負ければ拙者のプライドが引き続き部活を続けるのを邪魔するだろうと説明してくれた。

 

 つまり拙者はもう琵琶湖放課後冒険部にはいられない、それでもいいのならという約束だったのだ。

 

「我ながらええアイデアやと思ったんやけどな。勝てばつむじはうちらのもんになるし、負けたら負けたで将来ダンマスで優勝を争うことになるやもしれん琵琶女の戦力を大幅にダウンさせることが出来る」


 途中まではホンマ思い通り、やっぱりうちは天才やなと鼻高々やったわとタイガー殿。


「そやのにお前、バトル中に泣くとかなにやっとんねん。しかもボロ泣きしてるのを隠す為だけにあんな大袈裟な血の霧まで作り出したのにバレるとは、ほんまカッコ悪いやっちゃなぁ」

「いや、血の霧はエコーで拙者の位置を悟られぬために作ったのでござって、決して泣いているのを誤魔化すためでは」

「嘘つけ。だいたいな、お前は優しすぎるねん。暗殺術なんて物騒なもんを使うんやったら、心も鬼にせなあかんやろ。それが一流の忍者ってやつちゃうんかい」

「ううっ」


 それを言われると弱いでござる……。

 

「でも、私はそれでいいと思うな」


 困っている拙者の耳元で、まだ抱きついたままの千里殿が振り返りながら言った。

 

「千里殿?」

「忍者が優しくてもいいと思うよ。うん、つむじちゃんにはそっちの方がずっと似合ってる」


 その一言で、心の奥から熱い何かがこみ上げてきた。

 じんわりと目尻に涙が溢れてくる。

 

「千里殿……拙者……拙者は……」

「忍者でも優しくてもいいし、泣き虫でもいいんだよ、つむじちゃん」

「千里殿ぉぉ!!!」


 もうホント千里殿にはかなわないでござるよ。

 

「よしよし。っていうか、タイガーさんも他人のこと言えないですよね」

「は? なんのことや?」


 号泣する拙者の頭を優しくなでながら、千里殿が今度はタイガー殿に矛先を向けた。

 

「さっき引き分けを考慮してなかったなんて言ってましたけど、本当はこうなる可能性をわざと残していたんじゃないんですか?」

「ははは。んなわけあるかい!」

「それに本気のつむじちゃんが相手なら、私も魔法を飛ばす方法を思いつくんじゃないかって考えたんじゃ?」

「買いかぶりすぎや。そもそもなんでうちがそこまで考えたらなあかんねん」

「だってタイガーさん、口は悪いけど最初から琵琶女のことあ痛っ! ちょっと、なんでいきなりゲンコツを落としたんですか!?」

「うっさいうっさい! 黙れこのすっぽんぽん娘!」

「千里殿ぉぉぉぉぉ! 拙者、これからももっと頑張るでござるぅぅぅぅぅ!」

「つむじ! お前も忍者ならいい加減泣き止めぇぇぇぇぇぇ!」


 ダンジョンに拙者の鳴き声とタイガー殿の怒鳴り声、そして千里殿の笑い声が響きあう。

 こうして拙者のつまらない意地と、千里殿の特訓は終わったのだった。

 

【桐野つむじ後編 完】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る