第43話桃香の美しく豊かな胸が麗の胸に重なる。

桃香は唇でしばらく麗の首筋を襲った後、麗の背中から腕を外した。

そして、その身体を起こし、両膝で麗の腰をしっかりと挟み込む。


麗は、ようやく言葉が出せる状態。

「桃ちゃん、本当に自分で何をしているのかわかる?」

「まずくない?こんなことして」

麗の言葉には、桃香に自制を求める意図があるけれど、全く効果はないようだ。


桃香

「うるさい!麗ちゃん」

「襲うって言ったんや、襲うに決まっとる」

「うちは、頑固なの」

「知っとるやろ?」


麗は、それは頷く。

桃香は、子供の頃から頑固。

麗が手を握ってくれないと、握るまで泣き止まなかったことを思い出す。

それが10分でも20分でも、何度もあった。


麗は、実に困る。

「襲うって・・・さっき襲ったでしょ?」

「あれでは足りないの?」


桃香は、その麗の声には答えない。

そして、本当に信じられないことを始める。


麗のセーターをめくり、そのまま脱がせ素肌にさせ、間髪入れずに自分のブラウスも脱ぐ。

その後も、まったくためらいがなく、ブラも外す。


桃香

「ほら。そこで目を閉じない!」

「男やろ!しっかりと!」


麗が目を開けると、桃香は美しく豊かな胸を、ブルンと揺らす。


麗は、どうしていいのかわからない。

「桃ちゃん・・・」

と言うのが限度。

それ以上の言葉は無理。


桃香は、そんな麗を笑う。

「自信あるって言ったやろ?」

「ほら、もっと見ないと」


麗は、桃香の胸を見る。

確かに、芸術のような美しい胸と思う。

そして一旦、見始めると、目を離すことが出来ない。


桃香は、また笑う。

「ほんま、麗ちゃんの胸は、やせこけて貧弱やな」

「わかる?それはな、麗ちゃんが悪い」

「身から出た錆や」

桃香は笑いながら、麗の胸をなでる。


麗は、反発する。

「くすぐったい」


桃香は、なで続ける。

「何を今さら」

「脱出できる?今の体力で」


麗は、それでも、今の状態から脱出したい。

何とか状態の変化を試みる。

「桃ちゃん、寒い、エアコンをつけたい」

そう言えば、リモコンを操作する時に、桃香から脱出可能と考えた。


しかし、その考えは、あっという間に破綻した。


桃香

「だから、温めるって言ったやろ?」

「うちの素肌で温める」


次の瞬間、桃香の美しく豊かな胸は、ゆっくりと麗の胸に重なっている。

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