第4話 (18)
「…はぁ……結局…レイラなんて言おうとしたんだろ…。
多分…いや…自意識過剰なのかな…。自分から切り出して間違えていたら恥ずかしいし…。
でももしかしたら…俺のこと好きなのかな…」
…だとしたら…いいな…。はぁ…。ほんと…このウズウズ感は…やっぱ恋愛ってもんなのか…。
「…俺は…好きなんだけどな…。てか『一緒に幸せに』ってどうなんだろ…。
プロポーズだな…ぁ、ぁあ……やべぇ…あと数分は帰れない…」
でも…それについて言及するってことは…。もしかして俺のこと好きなのか…?
ちょっと…勇気出して…告白するのもありかも……ってそれで気まずくなったらどうするんだ!
「でも…最後ぐらい告白したいな…」
ーー数分後ーー
「レイラ…ごめん…」
「このチキ……リュート!?なにそのほっぺ!」
驚く程か?そこまで叩いてない気がするんだが…。
ヤバい。レイラ見てるだけで顔赤くなる…。
「なんでもない…。レイラ…今日はどこ行きたい?」
「ほんとになんでもないの?…まぁいいわ…。そうね…川に行って泳ぎたい気分だわ」
夏が近づく頃。確かにありかもしれない…。
「いいな。そうするか」
「よしっ!じゃあホテルに着替え取りに行くの面倒だから買っていきましょ!はいっ!」
差し出される手。
…時よ止まれ…。THE俺のTIMEだ…。客観的に考えるんだ。そう…俺らをみおろすあの鳥の視点で…。
可能性を挙げていこう…。
手を繋ぐ…。端から見たら恋仲だと思われているんだろう。じゃあ手を繋ぐことが普通…ってことは!これはお誘いか!?
っ…でも俺たちは恋仲じゃない。危ない危ない。
ハイタッチ…。なんでここでハイタッチ?
まって思い浮かばない…。何か…何かあるのでは…?
「リュート?」
…これは…手を繋ぐ…催促…!違う!
そうだ!替えの服を買うから金寄越せ!って意味だ!
10000リルで十分かな!うん!焦って誤解せずに済んで…よかった……はずだ。
なのに…寂しい…。
「あぁ、ごめんごめん。はい。替えの服代」
リュートが尻ポケットから紙幣を取り出して渡すとレイラはきょとんとして…悲しげな顔を一瞬見せた。
リュートにはそれが見えていない。レイラは悲しげな顔を隠し、にっこり笑い『ありがと』と……。
「お、おう。じゃあ俺も替えの服買ってくるから十分後にまたここでな」
…あれ?…今凄く悲しく…胸が締め付けられる…気が…。
「ぁ…うん…。分かったわ。じゃっ」
レイラの姿が小さくなるのを見て…思わず自分の胸を掴んだ。
「そっか……一分ぐらいしか…離れたことなかったもんな…。
そりゃ…寂しいか…」
1人で歩く道は…レイラと出会うより前に、学院に行くために通っていた道の筈なのに…。
そしてそれはいつも1人だったはずなのに…。独りだった。
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お久しぶりです!研究旅行でした!あと9日で試験一週間前なんでそしたら週一投稿になるかも!
これからも宜しくお願いします!
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