核心

日向:…………?どうかしましたか?


エル:ごめんなさい、答えにくい質問をさせてください……。


あの幼子と、"彼"が繋がった根拠を教えて欲しいんです。


日向:……いいでしょう。あの子が…彼の技を………放ったんです。


"初速、背面刀技"……と。


エル:立てますか、師匠?どうしても見てほしい物があります。


日向:え、エル………?どうしてそんなに慌ててるんですか。


エル:話を聞かなくても、手掛かりに繋がるかもしれませんから…!


(二人は零が寝かされている部屋を訪れる)


エル:………この剣に、見覚えありますか?錆び付いて抜けないんです。


(エルは零が抱えている剣を示す)


日向:こ……これは………!?

た…………け…なわ………さん……!


そんな……


(絶句する日向とエルの前で、酣と呼ばれた剣の見た目が変化した。かつてイドに仕えていた…あの日の姿で、深く一礼する。唯一あの時と異なるのは…主であるイドが側に居ないことだろうか。)


酣:……お久しぶり、でございます。日向様、エル様。


エル:………やはり…あの幼子の持ち物ではなかったのか……。


(日向はあまりの事に混乱しているらしい、何か言葉を継ごうとするがうまくまとまらず沈黙してしまった)


酣:……ご名答、でございます。確かに私はこの方にお仕えしている訳ではありません。


今もお仕えしているのは主様一人ですから。

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