狂い泣け相棒よ1

イド:ようよのかいで見っけたど……!日向を返して貰おうかの。


敵:返せ…か。奴はそんな事望んでいないだろうがな…くくっ。


イド:ほぅ。日向がおまん等に屈するっちゅーんか。検討外れもええとこやな………あいたぁの性分も知らんとってからに。


敵:おい。貴様の出番だ………日向。


日向:……………お呼び……ですか……?


(イドのよく知る日向とはうって変わって、眼の焦点が合わず……声も掠れて震えていた。)


イド:………日向…?おまん…どないしたんや、その成りは…。


(自らの名に反応して日向の視線が向けられた。数秒の沈黙の後、刀を抜き放ち臨戦態勢になった)


日向:……………近衛は……敵……!


イド:おまん…今更何言いよんねが!?わしゃとっくに………


日向:……問答…無用…!


(イドは酣で攻撃を受け流す。時折日向は攻撃の合間に表情が歪み、何かを呟いている。葛藤しているらしいが…?)


イド:おんし………日向に、何をしおった?隠しだてせんと吐け!


敵:何、少し頭を弄ってやっただけだ…ふははは!

(手元で小瓶を弄ぶ)


イド:………ぞうくそ悪い。雑兵は総じて狡い手ぇ使いたがっていけん…


(得物を音無に持ち替えると日向に向き直り、一息つくと反撃の構えをとった)


……のぅ、日向よ。近衛の長と諜報の長……今こそ雌雄を決するときよ!渾身の一撃、喰らわせてみい!

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