兄弟の立場が入れ替わったら?(日向と卯月)
烏丸:あの男、いつも愚弟と呼ばれているがそれが名前なのか……?
卯月:愚弟はあれの名前ではないので覚えなくて結構。貴方にその呼び方をされたら泣きますよ、彼。
烏丸:(あんたは散々呼んでるだろ…なんで俺はダメなんだよ。解せぬ)
卯月:どうせ呼ぶのなら日向、と呼んでやりなさい。嬉しさのあまりむせび泣くと思います。
烏丸:………どっちにしても泣くのかよ!?俺は他人を泣かせる趣味はねぇ!
卯月:それは違います。愚弟の趣味が泣くことなのですよ。……おや、噂をすれば愚弟の登場ですね。
日向:やあ、卯月に烏丸君。何の話をしていたのですか?
卯月:貴方の呼び方についてね。愚弟を名前と勘違いしていたので訂正をと。
日向:それは貴方のせいでしょう!この数年、まともに名前で呼ばれた記憶がありませんけど?
卯月:そうでしたっけ?まあ良いじゃないですか。ふふ……
烏丸:(……あ。そういえば初対面で倒れてたこいつに駆け寄ったとき、愚弟とは呼んでなかった!すっかり忘れてたが…)
日向:………納得はしかねますが、まあ良いでしょう。しかしなぜ今その話題に?
卯月:彼が愚弟の名前に興味を示したからですよ。良かったですね?
日向:………!?(烏丸君が、私に興味を……!)
(感極まった日向は烏丸の胸元に顔を埋め泣き出してしまった)
烏丸:おい、オッサン。………俺は何も言ってないのに結局泣かれたんだが。
卯月:だから言ったでしょう。愚弟は泣くことが趣味だと。(だから愚弟、なのですよ……)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。