ぶちギレ日向、逃げるイド

音無:主が体調不良隠してたときの日向さんみてたらホント怖いから…


酣:ただでさえ素の主様でも勝てないと言うのに……


(横目で揉めている二人を眺める)


日向:こら!待ちなさいイド!?また貴方と言う人はそんな傷を隠して!


イド:かまんじゃろが!かすり傷じゃき!(


日向:血が滴っているのにどこがかすり傷ですかこのお馬鹿!


イド:動けたら別にえいろうて!(………血?妙やの…ほげな大層な傷とちゃうかったど………)


………!?くっ…転けてもた……

な、何でじゃ…


日向:………足元をよくご覧なさい。自分の血で滑ったんですよ。


(イドは足元の血に驚いたようだ)


イド:な…んじゃと………?どっから出とんじゃ………っ…


(そのまま気絶してしまった)


日向:走り回るので悪化しただけでしょうが…。古傷迄開いてしまって。


音無:(……主、次目が覚めたら地獄を見るな…。日向さんの表情が凍りついてる。)


酣:(はぁ………逃げたら状況が悪化すると重ね重ね申し上げているのに。日向様と共に過ごして、別の意味で恐怖が蘇ったと言う事でしょうか?)


音無:(別の意味で?生死に関わる事は今も興味関心が無いんじゃ……)


酣:(ええと……"本能的な"とでも申しましょうか。絶対的に立場や実力が違う相手には恐怖で動けなくなったり、逆らえなくなったりするものです。ただ……この場合、従うのではなく、接触を避けようとしていると捉えれば。)


音無:(じゃあ…主は"叱られるのが怖いから"逃げたってことなのかな。思えば主を叱る人なんて滅多に居なかったっけ。……姉さん以外。)


酣:(言いましたね………音無?)


(薄笑いを浮かべているが目は笑っていない)


音無:(……!!わ、悪気はありませんからっ!しまった……や、やぶ蛇だぁ……)


(振り返りもせず一目散に逃げていった)


日向:………?騒がしいですよ……って。音無さんと酣さん?相変わらず仲が良いんですね。

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