ご飯事情とうちの子2
イド:……1つ聞いてええか?おまんは力を得て何とする?
零:僕は……力があれば、反逆します。みんなと一緒に逃げるんだ…!
イド:……反逆、のぅ。守りじゃのうて攻めるか…(やはり兄やんは…力に"呑まれる"な。感情に任せて狂うてしまう…)
零:………力は、攻める為のものじゃ無いんですか?
イド:力をどう使おうが…そいたぁ次第よ。問題はそこちゃう。力を使うときの…"心構えや度合い"の話よの。
反逆する……ならどこまで力を振るうぞ?逃げるための最低限か?それとも…皆殺しか?
零:………とにかく逃げるための最低限を…と言いたいですけど、多分追っ手は皆殺しにすると思います。
イド:ほんまに…それだけで済むんか?追っ手を殺れる力があるんやど………"復讐の為に"力を振るおうとは思わんがか?
生かしとったら…ほれこそ何ぞしでかして来るや分からんのやで。一思いに殺っといた方が気は楽やし…何より"復讐"が成功したら報われると思うんじゃがの。
零:………た、確かに…
イド:知っとるか、兄やん。"復讐は蜜の味"……っての。
零:どういう意味ですか?
イド:今まで虐げられたやっちゃが復讐に成功したとき…えもいわれぬ快感に満たされたと言うた。
……そう、まるで甘い蜜を味わったような感じやったとな。
零:(甘い蜜………よくわからないけど、気持ちいい…ってことかな。)
イド:……して、その快感は…他のどんな楽しみすら及ばぬほど強いものじゃ。
いつしかその快感を味わおうとしてな、罪無き人にも手ぇ出すようになってまうんや。
強すぎる力は、いとも容易く人を狂わせる。殺しは、本能的な快楽の一つ。やけ、わしゃおまんに…力を持たせるわけにゃいかんねや。
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