いつもの武器と逆のものを持たせてみた
<人斬りイドに近衛の銃>
イド:………あん時、要らんと言うたに…(近衛の証…始まりの罪を否応なしに突き付けられるんが嫌で逃げたが……今になって向き合えと言うんか……)
刀剣と違うて銃は………手に殺った感触がないけ、得物としては使いとうない。命を奪うっちゅーのはそげに軽いもんちゃう。
感触を受け止め、己の行いを業として背負っていく覚悟が無い輩に…例え任務と言えど人を殺る資格はない。
(固い表情で銃を構え狙いを定める。だが引き金に指を掛けようともしない……少ししてそのまま下ろした)
…………梃子に合わん。(養成所で習うたとはいえ、あれきり一度も使うちょらんけな………撃ったとてへちへ行っても弱る)
ヌル:おじさん、せっかく構えてたのに撃たないの?
(暗い表情のまま声の主に目線を向けた)
イド:……………ヌルか。わしゃあんまり…銃は好かん。
ヌル:うーん…そっか。構えてる姿は様になってたのに……残念。
イド:………のぅ、ヌルよ。おまんは銃は………好きか?
ヌル:えっとね…武器に好きも嫌いもないよ?僕だって殺しを楽しんでる訳じゃないよ。
使いやすいから使ってる。ただそれだけ。
ヌル:逆に聞いていい?おじさんこそ……剣や刀は好き?
イド:………得物としては使い良い。何よりこの手に人を殺めた重みを…感触を………刻み付けられるからの。覚悟や罪を背負うにはうってつけや。相手の痛みは己が業と認識せよ。
悪を絶つ人斬りと言えど、所詮は人殺し……その行為を正当化することも、罪を逃れることも赦されん。
それを確め諌める為にも…わしゃ剣と刀で戦うねや。
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