イドと剣精8(盟約の為に)
イド:久しいの。音無。
音無:主。すみません、俺のせいで…負担を掛けてしまって。
イド:かまへん。わしかて盟約をないがしろにしとったんじゃ、あいこや。それより………始めよか。待ちくたびれたじゃろ。
音無:はい。では…夢幻-儚-を俺に喰らわせたら、主の勝ちです。
イド:わーった。いこか、酣よ。こんどこそ、音無を連れ帰るで!
酣:……ええ。(もう…主様も音無も、苦しませないように…)
イド:弐速、夢幻-儚-!
(音無はいとも簡単に避けると背後から峰打ちを喰らわせた)
音無:主、これが全力ですか?
イド:……くっ………(これが…剣精としての、音無の力………)
音無:壱速、背面刀技。
(イドは酣でガードするも撥ね飛ばされ、モロにダメージを受ける)
イド:たっ……酣よ……もんてこい…
酣:もう…これ以上は……主様の身体が持たないです……
イド:たったいっぺん技くろただけで………酣が、戦闘不能に………
音無:正直、失望しました。俺の中の主は…もっと強かった。共に戦ってきたから……打ち負かしてくれると信じていました。
……もう、打つ手は無さそうですね。これでは俺の力を託すわけには……
イド:ちょい待ち。わしゃまだ…諦めちょらんが。
音無:そんな。だって武器はもう…
(イドは静かに笑う)
イド:のう、音無よ。切り札は…最後に取っとくもんじゃ。
音無:やけくそにしては、随分雰囲気が……
イド:付け焼き刃の刀技ではおまんに敵わなんだ。所詮、後から会得したもんは極まらんもんじゃ。
(一息つくとイドは構える…)
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