日向と音無(仮)

音無:遊宴の姉さんには叶わんなぁ…


(音無は苦笑いすると頭をかく)


日向:立場は酣さんが上なんですね?戦闘力は音無さんが上だと伺っているのですが。


音無:遊宴姉さんはさ、主にずっと仕えてるから後から来た俺は……な。

主に憑依するのは無理なんだよ。日向さんにも迷惑掛けた。


日向:ええと……一体何を?(音無さんが私に迷惑掛けた事なんて……)


音無:あ、説明してないんでした。主が影に乗っ取られたっての…俺なんです。


日向:え。まさか…………過去の凶斬りも…?


音無:はい。初めて影に乗っ取られた時も…剣精の盟約を無視して仕えたバチが当たったと………自分を責めました。


日向:良ければ、聞かせて貰えませんか?


音無:まず、俺達剣精は………盟約に従って人に力を貸しているのですが、必ず相手に戦いを挑み、相手が勝利すること。それが絶対条件で…。

でも、俺が主に出逢ったとき………あの人、死にかけてたのよ。


日向:し、死にかけ……ですか。


音無:事情は結局分からなかったけど、敵に追い詰められて、剣の姿だった遊宴姉さんが消えてしまって。


たまたま側に居た俺を…主が手にとって。


盟約を無視したままじゃただのなまくらな刀の姿なので…どうするのかと思ったら……そのまま敵を斬り伏せたんです。


そして………主はそのまま気絶しました。別に放っておいても良かったけど…

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