無闘の決意、誇りの重み3
<数日後>
日向:……リエル、少し伺いたい事があるのですが…構いませんか?
リエル:……うん、どしたのせんせー?
日向:どうして、あの時イドが重傷を負うと分かったんですか?
リエル:……………あのね、僕の技…"全ての状態異常を無効化する"ってそーへーさんに聞いたの。だから、良い効果も悪い効果も…全部無かったことになるんだって。
この技、本当は戦いの為の技じゃないんだって。えっと、戦いたくない!って気持ちが強くなって……盾みたいになるって。
だから、僕の気持ちがそのまま反映されるこの技…"無闘の決意、誇りの重み"って名前なの。
日向:ああ………なるほど。イドの超人的な力は、自らに掛けた支援効果によって引き出された力。
あの力が無ければ…ギアとやりあうのは不可能、そう言うことですね。(決意の重みは誇りとして自らを守護する……リエルらしい技ですね)
リエル:……うん。止めるの、間に合わなかった……
日向:なら、もう1つ教えて下さいな。どうしてイドが戦闘に復帰できたんですか?とてもそんな短時間で癒える傷ではありませんでした。
現に、戦闘に復帰したとき…右腕と左足の骨は砕けたままでした。
リエル:……………!?そんな…治しきれなかったんだ…………
日向:治し…きれなかった……?
リエル:……やっぱり、そーへーさんの服、着てないから…ダメだったのかな?ごめんね、イドさん…
日向:落ち着いてください、リエル。順序だてて、あの日の事を教えて下さい。そうすれば原因が分かるかもしれません。
リエル:……うん。イドさんが運ばれてきて、せんせーが出掛けたあと…僕ね、回復の呪文を唱えたの。
そーへーさんのとっておき、なんだって。死んでない限り治せるって教えてくれたの。
だけどね、唱え終わって寝ちゃったの。僕もまだ本調子じゃなくて……次起きたら、イドさん居なくなってた。スタッフさんに聞いたら出掛けちゃったって……
だから治ったのかなって、思ったの。
日向:ふむ……?それって魔力切れで回復が終わる前に止まってしまっただけでは無いでしょうか。
直前まで技を連発して疲れてましたし、その可能性が高いと思います。
リエル:……あ。そっか………今なら僕、元気だから…今度こそイドさん、治せるかな?
日向:今は試さなくても大丈夫ですよ。むしろ有事の際に技を放てるように温存しておくべきかと。
リエル:……うん、そうする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。