イドの暴走6
<数時間後>
ビリー:し、失礼します…イドさんの具合はどうですか?
先生:いらっしゃい、ビリー。傷の処置は粗方終わりました。しかし当分、意識不明のままでしょうね…
死霊と戦う過程で強いエーテルを使いすぎたので…
ビリー:正直、今でも信じられないというか…死霊に抵抗できる人が居るなんて…
先生:イドは別格、ですよ…。
桁外れのエーテルが無ければ無事では済まなかったでしょう。
(リエルの頭を撫でている)
ビリー:そういえばイドさん……?あれ、IDカードはリエルさんになってる…
先生:イド・ウェパールこと、リエル・サイは多重人格障害を患っています。イドは第2人格で、今ここで眠っている彼が主人格のリエルです。
ビリー:……そうだったんですか。
見た目が変わるのも…関係が…?
先生:ええ。髪と瞳の色は連動しています。イドのときは赤い色に、リエルのときは緑色になるんです。
今、イドは完全に力を使い果たしているのではからずもリエルに主導権が渡っているだけですよ。
ビリー:良かった…あの時は本当に死んでしまったかと…
先生:確かに、無理もないですねぇ…
ああ、そうだ。イドが礼を言ってましたよ。
介錯、痛み入る。とね。
死んではいないですけど…瀕死の重体に陥ってたのでしょうがないですかね。
(ビリーは無言でリエルの手を握る)
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