一條七瀬2
音無:…………お待ちください、主!この方たちに非はありません。自暴自棄になるあまり、自らの想いまで見失わないで……!
一條:何故止める音無!俺は、二度と医者という人種には頼らぬと…断言したはずだ!
音無:そうですね。主の方針はよく知っています……だからこそ俺は今の主を、止めなければならない。
一條:見損なったぞ…音無。お前だけは俺にとって唯一の理解者だと思っていたのにな……。そこまで言うなら力ずくで止めてみろ!
日向:あ、あの……喧嘩は止めてください!そんな身体で無茶をさせたら……!
音無:…………ご安心を、日向さん。すぐに雌雄は決します。
(音無の宣言通り、一太刀で片がついたようだ。倒れた一條の側に、音無は跪く)
思い出してください……昔主は、何故距離を置くようになったのかを 。
ご自身の為に医者の力を振るわせるのは忍びないと、そう仰ったじゃないですか。医者という存在に敬意を評して居るからこそ、本当に生きたいと願う者たちに力を振るって欲しいと……
だから、主は日向さんに刃を向けてはいけない。自らの想いまで壊すようなことがあってはならないんです!
一條:…………………そう、だったな。俺は……また道を違える所だった。恩に着るぞ…音無。
音無:いえ……それが従者としての、俺の役目ですから。
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