後編:ヘルムとの出会い

──総員に告ぐ。各地に異界のゲート展開を確認。マヴェットに拠るものと見られる。アークエンジェルは直ちに向かえ。繰り返す─


エル:………面倒だな。この付近にも一個あるな。身体は…(辺りを見渡し)木陰に置いてくか。森で良かった。


………ふむ…ここか。

しかし……何処だ?敵の気配がないぞ。とりあえず外に出るか……

……ん?身体が……見当たらない。先に身体を探すか………


ヘルム:………!大丈夫ですか?こんな所で寝たら………?(………脈は…感じませんね。訳あり……かも知れないので連れて帰りましょうか……)


(エルは物陰から様子を伺っている)


エル:……あ、居た。さて………どうすっかな?(確か……ヒトには俺らは見えないと言うし…ついていこうか)


ヘルム:うーん………チップの類は…無さそうですね……生体魔導兵器ではないのでしょうか?(なでなで)


エル:(なにやってんだ、あれ…?危害を加えそうなあれではないけど…)


……まあいいか。こっちにもゲートの入口がある…失礼して。


ヘルム:…………へ?い……今の人……

(イド………そっくり…ですね……?か……壁に消えた……)ま、待ってください……!


(無意識に壁に手を伸ばすと、そのまま入り込んでしまった)


エル:やっと見つけたぜ……さっさと殺るか。


?:……雑魚が相手か……セエレ様も舐められたもんだな………


ヘルム:(ここ……何処でしょう?しかも相手は……悪魔?)


エル:若造だからって侮ってんじゃねーよ。食らいな…アルテマ!(魔法を放つ)


悪魔:ぐあああ!こ……小僧め……アルテマ使い……だった……か…


エル:アークエンジェルは皆使えるんだ。見た目で決め付けてんじゃねえよ。


ヘルム:………イド………?


エル:あ?……誰だ…俺が見えるのか?


(ヘルムは無言で抱きついた)


!?お……おい、お前…

何故俺が見える?しかも触れられる…だと………?


ヘルム:あっ………すみません…旧い友人にそっくりだったので……


エル:ふーん。俺はエル、天使だ。残念だったな、人違いで。

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