後編:記憶なしルート1
ヘルム:待ってください……!行ってしまうのですか……?
エル:……?別に目的も当てもない…留まる意味も……?
ヘルム:行かないで……ください…!(しがみつく)
エル:何故だ。俺は………人間じゃ…。
ヘルム:私自身も…機械ですから。もう……大切な人が居なくなってしまうのは…
エル:………良いだろう、長い天使生だ。あんたが望むなら…側に居よう。(戯れにはなるか…?)
……しかし。それならば…話さないといけないか。
ヘルム:………なんの…事ですか…………?
エル:天使とヒトとの…関係なんかどうだ?
ヘルム:……関係…?
エル:ギヒノムの侵攻……異様だと思わなかったか?同じヒト同士の闘いなのに、圧倒的な力の差…
侵攻の理由すら…はっきりしなかった筈だ。それに…生体魔導兵器の発祥はどこか……?
俺と居るのなら……知っておくべきだ。最低限の礼儀として。
ヘルム:ふむ…聞かせてくれますか?少々、聞くのが恐ろしいですけど。
エル:そうだな…何から話すか……?まず、天使とヒトとの関係絡みからいくか。
天使は長らく…冥界の軍勢、マヴェットと闘いを続けてきた。ある時、冥界に攻め入る策を立てた。
ただ…冥界に侵攻するには、俺ら天使では物理的に入ることすら敵わなかった。だから………長共は、生きたヒトを差し向ける事を思い付いた。
ヒトなら冥界に入るのは容易いから…だとよ。
ヘルム:私達を……道具として扱ったのは…あなた方、だと?
エル:そうだな。生きたヒトがそのまま冥界に侵攻したってそのまま逝く&戦闘力は皆無だから…機械と融合させた、本当の道具を産み出した。
………それが、生体魔導兵器。
ヘルム:…………完全な機械兵では、ダメだったんでしょうか?
エル:ヒトの魂が…冥界の入口を開く。残念ながら…完全な機械兵には無理だった。
ちなみに…生体魔導兵器の発祥は、天使と手を組んだギヒノムだ。元から人体実験をしながら死者を兵士として使おうとした奴等だったからな…あっさり誘いに乗ったそうだ。
ヘルム:なんと………恐ろしい…(リエル…イド……あなた方は…)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。