謎の男との会話
?:先に自己紹介をしておきましょうか。私の名前は卯月。この病院で医師を勤めています。
八重間:………医者?ここに…他にも誰か居るのか?
卯月:ええ、私の他にも日向、一ノ瀬さん、神是君が居ますけど……
八重間:そんな…一階には、人気がなかったのに。
卯月:そうでしょうね。一階で活用されている部屋は…手術室と第3診察室位です。滅多に患者が来ないので当然と言えば当然なのですが。
八重間:なんで…こんな廃墟に居るんですか?
卯月:我々は…少々特殊な事情を抱えていましてね。公の場では追われる立場にいるんです。なので、同じように追われる者を保護するためにこの場所が存在しています。例えば…天野雨龍君のように。
八重間:……!?う、雨龍が…………この病院に?会わせてください!
卯月:まあまあ…落ち着いてくださいな。今なら乙梨悠仁君が面会していますから、押し掛けない方が……
八重間:…………あ。まさか神是が言ってたのって…
卯月:そうです。日向が乙梨君を案内したんですよ。だからその旨を伝えるように付き添っていた筈ですが。
八重間:…………すみません、ろくに話も聞かず殴り倒しました。
卯月:(樹君を気絶させたの、この子だったんですか……)なるほど。ちなみに神是君は介抱しましたのでご安心を。
八重間:……本当にすみません。悠人が居なくてパニックになってしまって……つい…
卯月:まあまあ…その台詞は神是君に言ってあげてくださいな。とにかく、貴方達の事は日向から伺っています。
その時点では、まさかお二人が天野君の連れだったとは思いもよりませんでしたが。
八重間:俺たちは、雨龍を捜す途中で神是に捕まって……ここに連れてこられたんです。だからさっきは、悠人を捜して早く逃げようとしてて………!
卯月:………そうですか。ですが、それは難しいと思いますが。
八重間:難しい……って、どういう事ですか?
卯月:先程一階を探索しておられたようですが、出口は見付かりましたか?
八重間:まだ、そこまでは……。とりあえず受付を探そうとしてたんですけど。
卯月:………百聞は一見にしかず。ご案内しますから、確かめて見てください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。