八日目

「こんにちは、あなたの愛しい旦那様ですよ」


「もふもふはどこですか?」


「私より使い魔ですか。そこはまず『会いたかったわ、マイダーリン』と」


「もふもふ」


「…………ちゃんと連れてきてますよ、使い魔の猫です」


「みゃっ!」


「もふもふもふもふっ!犬と鳥は居ないんですか?」


「しばらくは用事があって出払っているので、連れてこれるのは猫だけでした」


「みゃー」


「可愛い、もふもふ、ぬくぬく」


「緩んだアザレアの顔も可愛いですがやはり妬けますねぇ」


「はぁ……猫ちゃん……可愛い」


「私と結婚すると使い魔もふもふし放題ですよ?」


「なん、ですって……!?それはとても心惹かれますね……けれど私にはそんなこと……」


「にゃん」


「はぁぁっ、やっぱり可愛い!」


「………なぜでしょう、凄い敗北感が」


使い魔に負けた魔王。


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