第7話『時空切断』
俺はTXO型-12が言った、E-XK型Verの言葉を聞いて
「それはどんなことが出来るんだ?」
と用途を聞いた。
するとTXO型-12は
「それはな、時空を斬ってそこへ侵入することが出来るんや! 入った先は自分が行きたい場所、つまりは異世界やで」
と言った。
それを聞いて俺は
「つまり時空を斬ることによって別世界に切り口を入れてそこから異世界へと侵入するって言う寸法か?」
と俺は聞いた。
TXO型-12は
「せや」
と頷く。
それを聞いていた加奈さんは
「それってさ!! いわば世界線の向こう側ってこと!」
と聞いてきた。
TXO型-12は
「まあ確かに、そうかもな、パラレルワールド的な並行世界の扉を斬って入る、そして開けた穴は自動的に閉じるようになんねん!」
と自慢げに言った。
俺は
「つまりそのE-XK型Verを手に入れて時空を開ける必要があると?」
「そう! それや!」
と話を聞くと
健也は
「そのE-XK型Verだっけ? それって今どこにあるんだ?」
と聞いた。
TXO型-12は
「ええっとなあ、昔ちょっと使って今どこにあるかは不明やねん! やけどな鞘はあんねん! それを使えば場所のある程度の特定は出来るんやけどなあ」
と少し困ったような口ぶりであった。
俺は
「鞘? それって剣か何かか?」
と聞くと
「ああ、前はアーサーが使ったかな? それ以来剣だけが不明で鞘だけがワイのいた天界の物置小屋に入れられてんねん!」
と言った。
それを聞いて俺は
「な! それってエクスカリバーだろ!! アーサー王伝説だろ!」
と言った。
剣と鞘、そしてアーサーと言う名前伝説の剣であらゆる物を両断すると言われる英雄の剣の名を……まさかこいつは自分を神と言ってることと何か関係が
と思い
「アーサー王伝説にお前が関わってるのか?」
と俺は聞いた。
するとTXO型-12は
「ああ、あの接待ギャンブルな」
「せ! 接待! ギャンブル!」
俺はその言葉に唖然とした。
まさかアーサー伝説を接待ギャンブルに利用したとは思ってもみなかった。
そしてTXO型-12は
「ショック受けてるようやけど普通に考えて岩に剣が刺さった状態で抜いた人を王様って出来過ぎてるやろ?」
「いやまあそうだけど!!」
「そもそもあそこに刺したんワイやで?」
ととんでもない言葉と言うか聞いてはいけないことがさらっと出てくる。
だが俺は聞くのを止めることが出来なかった。
TXO型-12は
「ワイの上司な、ギャンブルが好きでな、当時は戦争ギャンブルにはまって、でもめっちゃ弱くてな上司がイライラすることが多くなってん」
「はあ……」
と俺や他の皆は聞いていた。
加代さんは
「TXO型-12……まさか君が……」
と少しショック受けているようだった。
だが加奈さんは
「やはり科学は素晴らしいな」
とむしろ嬉しそうだった。
そしてTXO型-12は
「それでワイに一度でいいから買ってみたいということでワイが出来レースを作ってん、その時に物置にあった剣を申請で使用許可出し手貰ってん、それでなんかポイッところに刺してそのターゲットにしたアーサーが来て抜いて行ってん!」
と少し笑っていた。
そして
「その剣はなんか時空切り裂く用としてなんとなく開発されてたんやけど使うことが無いからという理由で物置に放置状態やったからもっとちゃんと磨けば一振りで時空を10分間程度開けれんやけどなんせ研いでなかったからな、ちょっと人間が振るだけじゃただの強い剣でしかなかったからアーサーぐらいなら戦争でも勝てるかなって思ったんや!」
と言って悲しいぐらいぶっちゃけてくれた。
俺は
「ちょっと待て! 本来時空を切り裂くようだったのあの剣!」
「せやで、取り敢えずはその為やったんやけどなあ……目的無く作ったからなあ……」
と残念そうに言った。
俺は聞けば聞くほど悲しさが込み上がる。
そしてTXO型-12は
「それでな、取り敢えずその剣を抜かせて上司が賭けたその国が勝つようにワイが仕向けたんや、まあ勝負相手ワイやったんやけど……」
「上司は正々堂々賭けて勝ちたかったのでは!」
「上司からお願いされたんや!」
「マジかよ!」
健也も俺も歴史の真実とはと思いこれからの授業などをどんな思いで受ければいいのかが分からなくなった。
「それでな、まあ聞いたこともあるが上司が賭けたところが勝つ、それで満足した上司、ワイも上司が笑顔で出世の確約、さあて! 剣返して貰おか! と思っていたら何んか人間共が勝手な返し方を思いついたのかその剣湖ポチャしやがってん」
「……」
「エクスカリバーがE-XK型Verって……まあ名前似てはいるが……」
とあまりのリアルに少し心が折れそうだった。
すると加奈さんは
「じゃあそれを探し出せばいいんだね! でも鞘は天界かあ……」
「そやな、天界はさすがにワイ戻れんから……あと3年は……」
と残念そうに言った。
俺は
「でもこの世界のどこかにあるんだろ? なら君ら金持ちだしそれで探せば?」
と聞くと
「都市開発があるからそこまでお金使えない」
「私も……」
とまあ当然かと思えるようなことを言った。
健也は
「それなら他の方法を探すしかないかなあ」
と残念そうに言った。
TXO型-12は
「まあ気長に見つけようや! 3年後にはE-XK型Verは見つかってそれで行けるんやから」
と言って呑気に言った。
そして
キーンコーンカーンコーン!
とチャイムが鳴り昼休みが終わる。
「取り敢えず放課後話そうぜ」
と言って健也は食べ終わった弁当を持って俺と加代さんと一緒に教室へと戻る。
途中加代さんは
「まさか……聖剣伝説がそんなものだったんなんて……」
とやはりショックを受けていた。
TXO型-12は
「まあ、サンタがいないってこと聞いてお前結構泣いてたもんな」
と言った。
加代さんは
「うっさい! バカ! TXO型-12のバカ!
と言って涙を流す。
そしてそのまま授業が終り
「どうしたの! 伊勢さん! 今日は元気ないよ!」
と矢田さんが話しかけた。
「ぎにゃ!!」
来栖はパンツを取ろうとして気づかれなかった矢田に踏まれた。
俺は
「TXO型-12に夢を潰されたんだよ」
と言った。
TXO型-12は
「いやあ……すまんかったな」
と照れながら謝る。
加代さんは
「もういいよ、仕方ないし」
と言ってちょっといじけていた。
矢田さんは
「そうか……良し! ホテル行こう!!」
と普通に誘った。
加代さんは
「ごめん……私ノーマルだから」
と言って断る。
矢田さんは
「そうか……また誘うね」
と言って他の女の子を連れて言った。
「あの女スゲエな! 女をあんなに関係持つなんて普通は出来んぞ!」
と言ってTXO型-12は興奮している。
まあ俺も興奮してるが……
すると健也は
「3人共! 早く行こうぜ!」
と言ったら
「何! どこに行くんだ!」
と清吾が話しかけてきた。
俺は
「お前は炎上でもしてろ!」
と言って教えなかった。
そして、健也と俺と加代さんで部室に向かった。
が
「すまん! トイレ行っていいか!」
と言ってそのままトイレに向かった。
そして、大をしてから
「ふー! スッキリしたぜ!」
と言って伸びをしていると
「おいおいいおいおいおい! お前が転校生ってか! 俺の女にずいぶん良い目使うじゃねえか!」
と言ってパンツを被ったやばい男が話しかけてきた。
そして、足を出す部分にリーゼントが出ていた。
後ろには同じような変態を数人連れている。
「え……何こいつ……ヤバ」
とつい声が出た。
それが聞こえたのか他のパンツを被っている数人の変態メンバーは
「総長! こいつ連れて行きましょうぜ!」
と言って数人で俺を捕まえた。
「え! え! 何! 痛いタイタイタイタイ!!」
と言って俺は無理矢理連れて行かれた。
体育倉庫に
変態リーゼント男が
「おい! 何で連れてこられたか分かるか!」
と言って威嚇してくる。
俺は
「分かりません」
と正直に言った。
多分流れ的に何でわかんねえんだよ!
とキレられる場面だと思った。
すると
「俺の女を取ったからだろ!」
と見当違いなことを言い出した。
俺は
「誰ですか?」
と聞いた。
すると不良は
「伊勢加代さんだよ」
と照れながら言った。
だがパンツのせいで少ししか見えなかった。
俺はゲンナリしながら
「そんな姿だと誰にも好きになって貰えないのでは?」
と言った。
これが普通にヤバイ不良集団ならば言わなかったかもしれないが
こんな変態な奴等にへいこらするのはさすがに俺自身が嫌だ。
という感情が俺には合った。
すると
「ほほう! このドスが見えるか?」
と言って俺の首の横に刺した。
彼らはわざと外したんだろう、怪我はしなかった。
俺は
「そんなもの持ってきていいと?」
と聞いたら
「フン! 俺には関係ないね!」
と言って強がる。
そして
「お前! 俺らのクラスに入ってちょっと調子乗ってんじゃねえぞ! この
と言って俺に蹴りを淹れようとした。
しかし
「何をやってる!」
と教師の声がした。
それを聞いて
「チ! 運がいいな!」
と言ってそのまま退散した。
すると先生が
「大丈夫か? 全くあいつらは」
と言って少し不機嫌だった。
確かに、いくら先生だからってあんなのを相手にしないといけないならストレスも溜まるだろう。
そして
「悪かったな、あいつらは悪い奴等なんだ」
「否定しないんですね」
と俺は言ったら
「当たり前だろう……昔はこんなこと言わなかったんだが、続けてくると分かる……
あいつらはそのまんまだ」
と言い切った。
俺は
「あの人たちは俺のクラスのいない連中ですか?」
と聞くと
「ああ、そうだ、暴走族ストーキーズだ」
「名前のセンス」
と俺はチーム名も気に入らなかった。
先生は
「まあ先生はいいんだがお前は気を付けろよ」
と言って俺を逃がしてくれた。
俺は歩きながら部室へと入った。
すると
「あれ? 健也だけ?」
健也以外の部員は誰もいなかった。
健也は
「ああ、そうだ、あいつらは準備するからって言って出て行った」
と言い、俺は
「ふーん」
と言って納得する。
そして
「なあ俺らのクラスのいない奴等って?」
と聞くと
「あったようだな、伊勢さんストーキンググループに」
とどうやらそんなふうに呼ばれているようだった。
俺は
「伊勢さんってことは姉も?」
「姉派と妹派に別れてる」
「分かれてるのに徒党組んでるのかよ」
「そうだ……」
と言った。
俺は
「あいつらパンツ被ってたけどあれって」
「伊勢さんのだ、何度か無くなって泣いてたよ」
と言った。
流石に可愛そうだな……
すると
「買ってきたよ、儀式用の乾燥昆虫」
「そんなのどこで買ってくるんだ」
と言って俺は呆れた。
すると
「私も買ってきた。プルトニュウム」
「そんなの買ってくんな!」
と言って俺はビビった。
放射線がとんでもなく出てるんじゃ!!!
とビビっていた。
すると
「大丈夫や! ワイの力で放射線は防いでやっとる、お前らに健康被害はない!」
と言って自慢げに言う。
俺は
「さすがは、TXO型-12何か凄い」
と言った。
健也は
「てか、そんな物どうするんだ……」
と2人に言った。
加奈さんは
「異世界転移用装置の燃料にする」
「異世界転移用の儀式って言った」
と言って2人はE-XK型Verが無くても完全に異世界へと行く気満々だった。
俺は
「で、それで異世界に行けるのか?」
と聞くと
「まだ、少し足らない」
「転生がダメだと言ったらまだ」
と言って2人は残念そうに言った。
俺は
「すまんが、転生だと人死にが出る、それは犯罪だから普通に考えてもダメだろ」
と言って法律的にも問題の内容な方法をするようお願いをした。
すると健也は
「そういやこの部活の顧問って誰なの?」
と聞いた。
すると
「私です」
と言って1人の先生が入ってきた。
転校したての俺は見覚えが無かった。
すると健也は
「え……ああ……そうなんですか……」
と少し気まずそうだった。
俺は
「何? どうしたの?」
と聞いた。
健也は
「えっと少し前まで精神的に病んで休んでたんだ……だから完治したことはまだ俺もし知らなかった……てか戻ってきてるってこと自体知らなかった」
と言った。
俺は
「そうなの? でもまた校長とかが話すんじゃね?」
と聞いた。
健也も
「まあ……そうだろうな」
と言った。
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