第2話『一緒に!!』
俺は伊勢さんに呼ばれて屋上へと来ていた。
「えっと……俺に何か話が合ったんだっけ?」
と屋上について俺はすぐさま伊勢さんに問いただした。
伊勢さんは
「うん……ちょっとね……君のことを見て分かったの……私」
と言った。
それを聞いて俺は
ほほう、やはり厨二病的な何かで俺が選ばれし者だとか言われる展開かな? それなら俺だって受けて立ってやる!
と思い厨二病的な暗黒神だとか魔王だとか裏の組織などを思考に張り巡らせた。
そして、伊勢さんは
「君って一般的男子高校生ですごくいいの!!」
と言ってきた。
それを聞いて先程考えていたことが出すことが出来ない。
俺は
「えっと……まあ一般的な男子高校生なんて普通はどこにでもいるんじゃないんですか?」
と言った。
すると伊勢さんは
「いや、私が知る限りクラスの人は全員異常よ、私を含めてね」
「それ自分で言っちゃんだ……」
と俺は少しツッコんだ。
だが俺はすぐさま
「でも清吾は真面そうだし一般的男子高校生じゃないのか? 俺じゃなくても大丈夫な気が……」
となんとなく聞いてみた。
すると伊勢さんは
「そうか……君はこの学校に来たばかりであいつとも今日会ったばかりだ……意外と実際見ても本物か分からないっていうのは本当なんだね」
と一人で納得していた。
俺は
「え? 何? あいつも何かおかしいの?」
と聞いた。
すると伊勢さんはポケットからスマホを取り出して
「今からユージーブを見る、これを見れば君もあいつの正体が分かるはずだよ」
と言って伊勢さんのスマホ画面を覗き込んだ。
するとそこには清吾が写っていた。
しかも動画では顔を晒して概要欄には住所を晒していた。
『どーもー! ユージーバーの神谷清吾でえええす!! えっと本日行いますどうがはああああああああああああ! バラララララララララララララバアアアアアアアアアアアアアアアン!! ハムスターの腹を裂いて腸を持ちハンマー投げをする動画でえええす!!』
とトチ狂ったことを言い出す清吾
「はあああ!!」
と俺は声を上げて引いた。
そして
『キュウンキュウン』
と可愛らしくなくハムスター
コメントには
『止めて―――!!』
『酷いわ!! どうしてこんなかわいい子を!!』
『お前には人間の血が流れているのか―!!』
と弾幕のように流れる。
だが気づいている清吾は
『はい流れてマース! これが人間でーす!! 今までやってきた動物への非道と対して変わっていないと思いまーす!』
と言いながら何食わぬ顔で
ブチブチブチイイイ!
と鈍い音と共にハムスターの腹わあをはさみで切った。
『キュウウイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! キュウウイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!』
と悲鳴を上げるハムスターを無視して切り裂いた腹に指を突っ込んだ。
『キャアアアアアアアアアアアアアアア!!』
『残酷だああああああああああああ!!』
『エグイって!! エグイって!!』
『マジかよ……マジでやるの……』
『炎上案件キタ――――――――――――!!』
『BANされろ!!』
と様々なコメントが流れる。
そして、指先にハムスターの腸を引きずりだして
『はいこれからブンブン回してから投げまーす!! この窓からでーす!』
と言った。
コメントで
『マジ止めろって!』
『お前はいつもそうだな!!』
『こいつの人生終わった!』
とコメントをされているが止める様子はなく
『うりゃあああ!!』
と言ってそのまま回して
『クウイウウウウウウイイイイイイ!!!』
と悲鳴を上げるハムスターを窓の外へと投げた。
そして
『キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
と小さな子供の悲鳴が聞こえた
清吾は
『あ、幼稚園生の頭に乗った。ウケル』
と言って笑っていた。
そんな異常な光景にコメントが嵐を起こして画面自体が何も見えなくなったとき
「ということで清吾君は異常炎上ユージーバーであることが分かったでしょ?」
と言った。
俺も流石にこんな異常な動画を見て
「ああ、そうだな……」
と言って呆れていた。
そして
「つまりクラスで真面なのは俺だけってことか?」
と聞くと
「そう!」
と嬉しそうに言った。
だが
「でもクラスで異常な奴ばっかでも他のクラスは普通の奴がいるだろ?」
と言った。
それを聞いて伊勢さんは
「ダメ、確かに普通な奴らは他のクラスにいる……でも私たちの事をあまり良く思っていない……だからあなたが良いの!」
と言われた。
俺はその言葉に少し顔を赤らめた。
当然だ、女の子にあなたが良いと言われれば誰だって心ときめかせるものである。
そして
「お願い!! 私! あなたとじゃないと嫌なの!!」
ともうこれは明らかに俺に対して恋心を抱いているに決まっている!!
一目惚れって本当にあるんだ!!
「お願い!! 私と一緒に異世界へと行こう!」
と言われて俺は
「……はい?」
と素っ頓狂な声を出した。
彼女は顔を赤らめながら緊張しているようだった。
俺は
「あの……異世界に行くって……」
「そのまんまの意味だよ! 異世界に言って俺Tueeを貰ってスキルを貰って無双が当然の状態に行くよくあるテンプレのあれだよ!! なろうよう系って知らない?」
と聞かれた。
俺は
「いや、流石に知ってはいるけど……俺だって異世界に行ってみたいとは思ったこともあるが……だからって本当に行けるとは思ってはいないかな……」
と少しびっくりして答えた。
伊勢さんは
「大丈夫! 私たちならいけるって! 最近ではヒロインと一緒に異世界に行く物語だってあるんだし!! 別に変ではないよ!!」
と当然のように言った。
俺は少し頭が痛くなったが
これも厨二病の1つだと思えばこんなかわいい女の子の言葉なんて特に悪い気もしなかった。
そして
「でもそれならすでにカースト超えている奴の方が連れて行けるんじゃ?」
と聞いた。
たまに異世界系でもすでに俺Tueeの状態の人が連れて行かれる場合もある為、別に普通の男子高校生である俺でなくてもいいのである。
なんなら1人でいけることだってある。
すると伊勢さんは
「そんなの、統計的にも異世界に行く人が多いのは普通の人だからに決まってるじゃない! それに私のクラスの異常者と話してくれる者は君ぐらいだし……」
と理由を言った。
俺は
「えっと……まあ別にいいとは思うけど……」
とそんなこと起こるはずがないという自信の元で、伊勢さんに言った。
伊勢さんは
「本当!! 良かった!! 生田君がOKしてくれるなんて! 絶対に断れると思っていたから!! 嬉しいよ!」
と言って可愛らしい笑顔ではしゃいでいる。
そんな様子を見て俺も流石に可愛いと思って見取れている。
すると
「そうならば善は急げだよ!」
と言ってポケットから変な緑色とした団子状のような物を出した。
俺はそれを見て
「それは何……?」
と恐る恐る聞くと
「異世界に行くには転生か転移なんだ!! だから今から変なものをいっぱい交ぜた団子を食べて一緒に死ぬんだよ!」
と当然のような顔で言った。
それを聞いて俺は
ああ……あのクラスにいる理由が分かった……この子も狂ってるんだ……
と思った。
そして
「さあ!! 逝こう!! 私と一緒に死んで異世界で俺Tueeしよう!!」
「えっと……さすがに死ぬのはちょっと……失敗したら一巻の終わりだし……」
と言って後ずさりする。
だが
「大丈夫だって!! 君の普通具合を見れば絶対上手くいくから!」
と何の根拠もないことを言い出す始末だった。
俺はさすがに
「スッすみませえん!! さすがにそれは!!」
と言って逃げる準備をする。
だが伊勢さんは
「その恐れ!! やっぱり普通の男子高校生だ!! 君と私ならきっと転生できるよ!!」
と言って嬉しそうに近づいてくる。
俺は
ヤバイ……これは逃げないとヤバイ!!
と思い
「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と悲鳴を上げながら全力疾走した。
すると
「あ!! 待って!!」
と言って伊勢さんも全力疾走してきた。
「メーデ!! メーデ!! 助けてええええええええ!!」
と俺は悲鳴を上げながら廊下を走るまくる。
すると
「コラ! 廊下を……」
と先生が言い終わる前に俺は走り抜ける。
だが俺は少し期待をした。
もしかしたら、先生が伊勢さんを止めてくれるのでは?
と、しかし伊勢さんが走るのを見たが当然のように先生は止めることが出来なかった。
どうやらもう1人は知る人がいるとは思っていなかったようだ。
そして、伊勢さんは
「転生!! 転生しよう!!」
と俺の命を狙ってくる。
やばいやばいやばい!! 殺される!
と思い俺は自分の命を守るために必死に走り続ける。
まさか転校初日で可愛い女の子にいきなり命を狙われるとは思っていなかった。
こんなことがと思い自分の不幸を呪いながら走る。
しかし
「待ってええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
と諦めずに伊勢さんは追いかけてくる。
すると近くに清吾がいた。
「せっ清吾!」
「? どうした? 久内? そんなに急いで?」
と聞いてきた。
俺は
「伊勢さんが俺を殺そうとしてるんだ!! お願いだ!! 助けてくれ!」
と懇願する。
すると
「い! 伊勢さんが!! まさかそんな……」
とやはり信じられなさそうにする。
だが
「待ってえええええエエエエエエエエエエエエエエ!! 生田くうううううううううううん!! 転生しよおおおおおおおおおおおおおおおおお!! てんせええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
と狂ったような目で走っている伊勢さんを見て清吾はさすがに状況を理解したのか
「そこを右に曲がれ!」
と言ってどうやら守ってくれるようだった。
俺はそれに甘えて
「ありがとう!! また飯驕ってやるよ!」
と言って感激しながら言われたままに走った。
そして、しばらく走っていると
俺に絶望が走った。
行き止まりだった。
「……へ?」
俺は真っ青になりその場で立ち尽くした。
何故どうして逃げ場が無くなったんだ……と考えるばかりだった。
すると伊勢さんが追い付いた。
そして
「もう逃げるなんて酷いよおおお! さああ!! これを食べて2人で転生しよう!!」
とまさに目が病んでいた。
清吾はどうして俺を……と考えて伊勢さんの後ろを見てみると
「どうもおおおおおおおおおおおおお!! ユーゲーバーの清吾でええええす!! 今回は友達を裏切って心中するところを生配信でええええええす!」
と言っていた。
俺は
まさか……こいつ俺が死ぬのを放送して炎上を狙ってるのか……
という思考が走り恐怖が走った。
先程の伊勢さんの言葉からもう少し考えれば分かることだったのかもしれない。
しかし、あんな焦っていた状態でそこまでの考えに至れるほど俺は優秀な人間でもない極平々凡々の人間だ。
それが仇となり俺の人生が今ここで終わってしまう。
そして俺は覚悟を決めて。
「わ……分かったよ……転生しゅることにかけりゅよ……」
ともう完全に諦めモードになった。
伊勢さんはパア! っと顔が明るくなり
「やったああああ!! 嬉しいよ! 生田君! さあ!!」
と言って緑の団子を渡してくる。
俺はそれを手に取ろうとした。
だが
「させるかあああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と言って思いっきりそれを取って遠くにある窓の方へと投げた。
窓は丁度開いておりその隙間から運よくどこかへと飛んで行った。
伊勢さんはぼんやりとそれを見ていたが。
「大丈夫! まだあるから!! もっとあるから!」
と言って大量の緑団子を出してきた。
俺は
「もうダメか……」
と完全に諦めた。
そして
「いっそう……楽になろう」
と無理矢理口に突っ込もうとする伊勢さんの手を拒むことなく受け入れようとした。
「そこまでだ!」
という声が聞こえるまでは
絶望していた俺は伊勢さんの後ろを見るとそこには気絶をした清吾。
そして、それを近くに置く伊勢さんに似た1人の少女がスタンガンを持っているのを目視で来た。
その声に気づいたのか伊勢さんは悔しそうな顔で
「!! お姉ちゃん……!」
と言った。
すると伊勢さんのお姉さんは
「いい加減目を覚ましなさい!! そんなことをして異世界に行こうと考えるなんて! バカなの!! そんなこと出来る訳ないでしょ!」
と鬼の形相で妹である伊勢さんを睨む。
するとお姉さんは俺の方を優しく見て
「加代が迷惑を掛けたわね、私は
と言って自己紹介をしてくれた。
俺は
「おっ俺は生田 久内、よっよろしくお願いします」
と言って挨拶をした。
すると伊勢さんの妹、もう加代さんと呼ぶべきか加奈さんを見て行った。
「行けるもん!! 転生で異世界は行けるんだもん!! それがだめなら転移の方法だって探すし!!」
と反論していた。
すると加奈さんは
「まだそんなことを言ってるの!! 良い! あんたの魔術とやらで異世界に行くだなんて不可能なの!! まだ分からないの! そんなこと科学的にあり得ないの!」
と怒る。
だが加代さん怒鳴られたからか泣きそうな顔で
「そ! しょんなことにゃいもおおおんん!!」
と再び反論する。
加奈さんは
「いい加減にしなさい!!」
ドン!!
と壁へと追いやり睨みつける。
加代さんはさすがに
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!! お姉ちゃんのバカあああああああああああああああああ!!」
と言って手を振り払いそのまま逃げて行った。
加奈さんは
「はあ、ごめんね……えっと生田君だっけ? 妹が迷惑を掛けたね?」
と妹の代わりに謝罪をした。
俺は
「えっと……いえ! こっちこそ助けてくれてありがとうございます!!」
とすぐさまお礼を言った。
俺は加奈さんを見て思った。
「本当に双子なんだな……」
加奈さんはほとんど加代さんと似ている為、白衣を着ているか魔法使いっぽい格好をしているか以外では見分けがつかないと思った。
すると加奈さんはキョトンとして
「ははは、そうだね、似てるのは確かだよ」
とつい言葉に出てしまったことを聞いた加奈さんは笑っていた。
俺は少し照れてしまった。
すると加奈さんは
「さっきは走ってたみたいだし汗掻いたでしょ? 理科室に飲み物あるけど来る?」
と言ってくれた。
俺はチャンスだと思って
「はい! お願いします!」
と言って喜んで了承した。
すると加奈さんは
「フフフ、いい反応ね、まあこの年の男の子なら普通なんだね、そんな感じの子私も好きよ」
と言って少し頬を赤らめていた。
俺は少し加奈さんに近づけたのではと思って嬉しく思った。
そして、
「こっちよ」
と言って理科室へと案内してくれた。
俺はその後を一緒について行った。
そして、理科室に入って加奈さんはコーヒーを入れてくれた。
「ブラック? それとも入れる?」
と聞いてきたので
「あ! いりません!」
と言って大人ぶった。
まあコーヒーはブラックでも飲めなくはないがミルクがあった方が俺は好きであった。
しかし、俺も男だ! ブラックを飲んで大人ぶりたい年頃!
すると加奈さんは
「フフフ、普通の子なら当然の選択ね、女の子の前では大人ぶるものね」
と言って笑いながらコーヒーブラックを入れてくれた。
俺は先程から加奈さんに心を読まれていることにさすがに恥ずかしくなり赤くなる。
すると加奈さんは
「まあ、私は相手の心理や科学などを得意とするタイプでね、妹の魔術とは全く分野が違うんだ」
と言った。
それを聞いて俺は
「やっぱり双子と言っても違う部分はあるんだ」
と言うと
「そりゃそうだよ、確かに似てる部分の方が多いけど異なる部分も出来るのが人間だよ、君はお父さんの趣味趣向が全て一緒ではないでしょ? 他の兄弟を見ても好きなものが異なったりしない? 双子の場合は似たりする部分が多いだけで違う部分はそれでも出来るんだよ」
と言って説明をしてくれた。
俺もその説明に不思議と納得した。
今分かってることで言えば姉の加奈さんは理数系と心理、妹の加代さんは魔術系という違いだ。
妹さんに関しては明らかにこの世界で役に立つのかが分からない部分ではあるがスピリチャルな職業では役に立つのかなとも思った。
すると加奈さんは
「でも妹はもう少し現実を見て欲しいっていうのは本音かな……私は魔術とか霊術だとかはすでに科学で証明できると思っているから関心が無いけどそれでも科学的に根拠のない魔術で異世界に行こうだなんて……全く」
と言って呆れていた。
それを聞いて加奈さんの苦労がなんとなく分かってしまった気がする。
俺は
「まあ、今は高校生ですし若気の至りってやつじゃないですか? 時期直ると思いますよ?」
と加奈さんに言った。
加奈さんは
「そうだといいんだけどねえ」
と言ってコーヒーを入れたカップを渡した。
「ありがとう」
と言って息を吹きかけて冷ましていた。
「はあ、全く、いつになった気づいてくれるんだろう……」
とため息をついている加奈さんを見てカップに口をつけた。
「科学の力こそが異世界へとつなぐってことを……」
「うん……そうだ……え! は! ええうぇ!!」
俺はいきなりの事にカップから口を離した。
そして、飲んでいないコーヒーを机に置いて
「ちょっと待って!! 異世界? どういうこと!! 科学?」
と滅茶苦茶な質問をした。
聞きとれているかも俺が聞きたいことが分かったかも分からないが今は慌てて言葉に出来なかった。
すると加奈さんは
「? 異世界はないと思ってるのかね?」
と疑問に思ったように言われた。
俺はその言葉に首を振って頷くことしか出来なかった。
すると加奈さん
「はあ、あのね? 科学的に異世界は存在するよ」
と当然のように言われてしまった。
俺は呆然とした。
そして先ほど飲もうとしていたコーヒーを見て
「ま!! まさか!!」
と思って加奈さんの方を見るが
「大丈夫、飲み物程度で異世界に行けるなんて思っていないから」
とその言葉に俺は安心した。
だがやはりコーヒーはまだ口に出来なかった。
すると
「全く、疑り深いなあ、まあいいや、てか異世界はないと思ってたの?」
と聞かれたので
「ええ、まあ、今流行りではありますがその程度ぐらいにしか……」
というと加奈さんは
「では仮説を立てよう!! まずい世界とは何か!! それは私たちが今作っているこの世界! この世界をウンコ世界とする!」
「せめて名前をどうにかしない!」
「ダメだ、誰も使わなさそうな記号で仮定する!」
「だからってウンコって!」
とツッコんだが加奈さんはヒートアップしているのか
「続けるね! この世界がウンコ世界だとするともし私たちは別の科学! つまり木! 空気! 太陽! 宇宙粒子! などを吸ったことによって脳に変化が起きて手からは炎! 水! 土! 風がイメージだけで生成出来た世界があったとして! それをおしっこ世界とする!」
「だからなんて排泄物を例えでする! せめてβとか!」
「だからそんな誰もが使っている記号とか使いたくない!」
とどんなこだわりなのかやたらと排泄物の名前が出てきて気持ち悪くなる。
「そして、宇宙から来た宇宙人が神として降臨! 不思議な木や妖精と呼ばれる生物! もしくわ悪魔と呼ばれる生物を置いてそれがパソコンのプログラムのように呪文を唱えて特殊な現象を起こす世界を鼻くそ世界とした時!」
「汚い!」
俺は何を聞いているのかが分からなくなってきた。
「人の行動次第で世界線がそれぞれ存在する場所を私は異世界だと思っているのだよ!」
と最後になぜか納得がいってしまうことを言った。
確かに俺もアニメや漫画やネットなどで世界は一本の線で出来ており別の行動を取ることで別の結果が生まれる的な話は聞いたことがある。
だが結局世界は同じ結果が起きるまでの過程でしかないとも聞いたことがある。
証明できない以上俺は勝手な知識を披露は出来ないがだが加奈さんが言った事にも一理あるとも思ってしまった。
「つまり! 科学の力! つまりは別の世界線! たとえばウンコ世界からおしっこ世界へと移動が可能なとき! 我々は異世界へと移動することが可能かもしれない! それだけは確かだ!」
と何の根拠か分からないが加奈さんは言い切った。
すると続けて
「だからね! 私は開発しているの! その異世界へと行くことが出来る異次元装置を!! 資金は色々と必要になるけど大丈夫! 私は人の心理を読み解いてそれを利用することで金を集めている!! しかも合法だから問題ない! そして、生田君みたいな普通の子が来るのをずっと待っていた!! だから私の助手となるの! 良いよね!」
と興奮した状態で目を輝かせて言った。
俺は笑顔で
「え、嫌かな」
と言った。
加奈さんは
「何故!」
と驚いたように言った。
そして、俺はすぐ反論した。
「なんか異世界行ってみたいとは思ったことあるけどなんか今は行きたいという思いが無い……それに加奈さんは俺のクラスと違って普通の子がいるでしょ? その子に頼んだら?」
と聞くと加奈さんは
「え? だって君みたいな主人公感じな普通の男子高校生ってなかなか会えないじゃない?」
と言った。
俺はその言葉に疑問に思い、
「え? 俺のどこが主人公っぽいの?」
と聞くと加奈さんは
「まあ妹も同じことを考えているだろうけど、まずこの時期に転校してきているところと普通の男子高校生にもかかわらずあの変わった人が集まったクラスに入れられている辺りかな?」
と俺にも思い当たること答えを言った。
俺は
「糞……なんか納得いってい舞うのが悔しい」
と思った。
すると
「でね! これが今開発中の異次元転送銃! これを使って本体を別の結果の世界線へと強制移動させることが出来るはずなんだけど今はまだ開発段階なんだ!」
と嬉しそうに言ってきた。
だが俺はその銃を見た瞬間感覚的に逃げるべきだと感じた。
「わっ悪い!! ちょっと用事が出来た!! 今から帰るは!!」
「え!! 何で! 携帯も取っていないのにどうしてそんなことが分かるの!」
と文句を言ってきたが。
「第六感が!」
と言って無視して帰って行った。
そして、全力で走っていたおかげで銃を持っていた加奈さんから俺は何とか逃げることが出来た。
そして、俺は帰る最中に加代さんに合わないように気を付けて道を歩いて帰った。
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「あああ!! 糞おうがあああ!!! 何だよアニキやアネキめええ! 俺を追い出しやがって!! 俺は可哀そうな子なんだぞ!! いじめにあって働けなくなった悲劇な男なんだぞ!!」
とある中年男性が声を上げながら歩いていた。
男は先程親が死にその保険金と相続金で買っていに生きようとしていたが兄と姉にその生活を終わらされた上に勘当されたのであった。
男は思った。
「俺だって元は結構勉強も出来て夢もあって可愛い彼女もいたってのによおお!! 糞おおがあああ! 嫉妬に狂ったゴミのせいで全てが台無しだあああ! 全くこんな人生やり直したいぜええ!」
と狂ったように壁を殴った。
「ぐべえええ!!」
そして、殴った手は壁を砕くこともましてやひびを入れることも出来ずむしろ自分の手を出血させた。
「糞おおおおお!!」
とイライラしながら腕を押さえていると
「おかあさあああん!! 早く早くうう!! お父さん迎えに行こう!!」
という子供の声がした。
男はうるさいと思いながらイライラとして子供の方を見るとそこには見覚えのある女性がいた。
「ハアア……俺の……元カノ……」
元カノは嬉しそうに
「待って! 由美子! お母さん追いつけないわあ! もう! 足早くなってええ!!」
とルンルン気分で子どもとじゃれていた。
男はものすごい怒りが湧いてきたがどんどんと虚しくもなってきた。
「糞う……糞う……やり直したい……」
とイライラしながら近くの高校まで来てしまった。
「ねえ! 次の試合……」
「一年もっと声出せええ!!」
「「「ファイオ! ファイオオオ!!」」」
と青春を楽しむ声
もはや男の居場所はどこにもないというぐらい彼にとって居心地の悪い場所ばかりだ。
ぐううううう
と腹の音が鳴る。
男は朝にプロテインチョコバナナミルク味を食べようとしたところで家を追い出された為何も食べていない。
そして、イライラが和らいだのか高まったのか分からないがものすごい空腹感に襲われた。
「ああああ……なんか食べたい……でも金ねえしなああ」
とぼやいていると地面に緑の団子の様な物が落ちていた。
「ラッキいい!! 喰いもんだああ!!」
と男は何も考えずにそれを食べた。
そして
「へええ、結構うまいなあ」
と言ってそれを食べながら歩いて言った。
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