　はい、クリスマスが近づいてきましたので紹介したいロボットアニメをひとつ。いえ、「機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争」じゃございません。あ、タイトルでバレてる？はい、茶番はやめて紹介します。

　それではこちら、1998年放送の「ブレンパワード」です。地上波放送では無く衛星放送なのでリアルタイムで観たことある人は少ないかもしれませんね。僕も観てなくて、三年後の夏休みにレンタルビデオで観ました。全部で26話です。

　このブレンパワードは「機動戦士ガンダム」で有名な「富野（とみの）由悠季（よしゆき）」監督が93年に発症した鬱病から復帰し「愛」をテーマにしたリハビリ作品として発表しました。翌年、ガンダム二十周年記念作品「ターンエーガンダム」を造ります。このブレンパワードで「カナン・ギモス」役で声優の「朴（ぱく）璐美（ろみ）」さんがデビューします。オーディションに受からなかったら女優をやめていたそうですから後のアニメ業界にも影響を与えていると言っても過言では無いでしょう。

　スパロボには「第二次スーパーロボット大戦α」で初参戦しました。

　あらすじーーーーWikipediaより

　自然災害で荒廃した近未来の地球。海底で発見された謎の巨大遺跡オルファンを巡って、世界は混乱と争いに見舞われていた。オルファンを浮上させて宇宙への進出を目論むリクレイマーは、オルファンに呼応して世界各地に出現したプレートをリバイバルさせることで巨大人型兵器グランチャーを産み出し、戦力の拡大を図っていた。リクレイマーを指導する伊佐未ファミリーの一人伊佐未勇は同僚のカナン・ギモスと共にプレート回収の任に当たっていた。その際、プレートのリバイバルが始まり、グランチャーの宿敵ブレンパワードが産み出される。たまたまそこに居合わせた孤児の少女宇都宮比瑪がブレンパワード（ヒメブレン）と心を通わせる様子を見て、勇はある決意を固める。

　ブレンパワードは作品名でありロボットの呼称のひとつ。敵の「グランチャー」も合わせて人型ロボットを「アンチボディ」「オーガニックマシン」と呼び巨大な円盤「プレート」から「再生（リバイバル）」して誕生します。誕生というのも実は彼等は「生きて」います。喋れはしませんが意思を持っていますし身体が完全に壊れれば人間と同じように再生はせず義手や義足を着けて欠損を補います。リバイバル時に武器も同時に生まれブレンパワードは「ブレンバー」グランチャーが「ソードエクステンション」と呼ばれる装備です。人間と同じく内部に武器は無く基本手持ち武器。

　ワープの一種と呼べる高速移動「バイタルジャンプ」で飛び「チャクラシールド」と呼ばれるバリアも有しています。コックピットは股関部分にあり、子宮をイメージしてるそうです。これ以降の富野作品は股関コックピットが多くなります。

　基本的な呼び方はパイロットの名前から「○○ブレン」と呼び共に戦うのです。

　台詞にも「ようしブレン、やれ！」「いいぞブレン」「お疲れさまブレン」など純粋な殺戮機械ではなく共に戦う仲間として描かれてると思いますが違う解釈を持つ人もいると思います。

　このブレンパワードのメカデザインを手掛けたのが「重戦機（じゅうせんき）エルガイム」や「機動戦士Ζガンダム」で有名な「永野（ながの）護（まもる）」さん。キャラデザインをゲーム「テイルズオブシリーズ」で有名な「いのまたむつみ」さんが務めました。お二人は格闘ゲーム「バーチャファイター」友達だそうで先に仕事依頼をされた永野さんが「いのまたが一緒ならやる」と言っていのまたさんの起用も決まったそうです。ブレンパワードの魅力的なお二人のデザインはバーチャファイターが繋げてくれたようです。ちなみに、いのまたさんは富野監督に「目が大きすぎるのよ」と言われてキャラの目を小さくして以降のいのまたデザインが完成したそうなのでテイルズファンにもある意味重要な作品かも知れませんね。

　で、話をクリスマスに戻しますが、9話「ジョナサンの刃」という話で敵の「ジョナサン・グレーン」が「クリスマスプレゼントだろ！」ていう台詞があるというそれだけなんですけどこの後に続く言葉がインパクトがあるので一度全部通しで観て欲しい場面です。確か第二次αのキャラクター事典に音声が採用されてたと思います。

　あとはOP「IN MY DREAM」が凄く良い曲です。OP映像は男の子ならそっちの意味で一度は観てしまうかな。fullを聴いた人はわかると思いますけど途中の伴奏で「LaーLaLaLaLaLaLaLaLa LaLaLaLa、La、La」て部分があるんですけど、ここ、楽器じゃなくて歌手さんの高音だそうです。一度聴くとわかりますけどとても人の声とは思えません。

　スパロボだとバイタルジャンプの演出もカッコよくて基本地形適応もオールAでどこでも戦えますし、チャクラシールドも小隊全体に掛かるため非常に便利。

　流竜馬「防御装置作動！」（チャクラシールド）

　は第二次αをやるときのお約束かなと思ってます。あとは合体攻撃「チャクラエクステンションシュート」原作だと割りと早口でスパロボだとゆっくりと区切り、他ゲームだとめっちゃテンション高いです。

　クロスオーバー面はシャア・アズナブルがオルファンをうまく使った作戦もあったりしてここは第二次αでも盛り上がり所だと思います。

　あれ、なんか後半スパロボの話になっちゃいましたけどブレンパワードの魅力は伝わってんのかなこれ。